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プロローグ
四章開始です
勝利を収めたものの仲間が続いて失われた「正義の破壊者」の今後がどうなるか、お楽しみください
少年は夢を見る。
世界が平和になればいい。
そんなことは幻想だと知っている。
だから世界を平和にする。
少年は現実を知る。
世界を平和にすることなんて出来ない。
そんなことは真実だと知っている。
だから自分の知っている人間だけでも幸せにする。
少年は悲しみを知る。
世界の平和などどうでもいい。
そんなことよりも彼女が生きていればそれで良かった。
だから世界などどうでもいい。
それでも。
少年たちの思惑など気にせずに――世界は廻っている。