可憐な少女
ここからが本編です。お気に召してくれると幸いです。
可憐な少女
この世界は魔法、スキルとも呼ばれるものが存在する。スキルは、生まれた時から持っていて、この世界の人々はみんな、左の二の腕部分に紋章が刻まれている。魔法には属性があり火、水、草、光、闇の5つが存在する。属性によっても紋章の形は違ってくる。ちなみに紋章の大きさによっても攻撃力が別れてくる。僕は二の腕から手の甲ぐらいまで紋章がある。
「はぁ〜.....」
僕はため息をつきながら、賑やかな街を歩く。ここはケーキという街で食べられるケーキのようにみんなを幸せにできるようにと名付けられたそうだ。あと丸いから。そんな街をとぼとぼ歩いていると急にガッ!!!! と首元を捕まれ引きずられるように路地裏に連れていかれた。
「や、やめてください!!!」
ズルズルとさらに奥へと連れていかれる。誘拐犯? はフード付きのコートを来ていてまぁまぁ小柄な感じだ。女性?
すると誘拐犯はピタッと止まった。そして僕を路地裏の壁に強く叩きつけた!! なんで!?
誘拐犯? のフードがパサッと後ろに落ちた。
誘拐犯? は金髪で、希望に満ち溢れた目をしていて、僕は見とれてしまった。
「ねぇ! 君さ!」
「は、はひ?」
「君さ! とんでもない威力のスキル、持ってるよね!」
え...?
そう言われた瞬間、僕の脳の思考が止まった。数秒後、脳内は急速な回転で思考が回り始めた。誰かから聞いた? いや誰にも言っていないし親も言わないと約束してくれた。だとしたら.....なんだろう?あ!ま、まさか…...見られた.....? スライムに使ったあの業火、まさか…...見られた.....?ある程度見当がつくと、猛烈な不安に襲われた。何されるんだろ.....怖い怖い!!!!!!
すると可憐な少女は口を開いた。
「あ、安心して!誰にも言わないし、秘密にする!それに私は君とパートナーになって一緒に冒険してほしいの!!」
え?
また思考が停止する。何されるかと思ったら全く見当違いだった。
「駄目かな?」
首を傾げて聞いてくる。
「だ、駄目ではないですけど!いいんですか僕で?だってもっとかっこいい人達がたくさんいるんじゃ.....」
「君に惚れた!」
え?
「君のスキルに!」
ですよねー.....。
「でも安心して! 君もかっこいいよ!」
ボンッと顔が赤くなる。
「あ、もうパートナーなんだし名前教えてよ!
私は、アシリア! アシリア・ライト! アシリアって呼ん でくれていいからね!!君の名前は?」
「ぼ、僕は、リュウ・エグゾナール、リュウでいいですよ。」
ものすごい勢いでつい言ってしまった!!
「よろしくね! リュウ! 名前も知れたんだし早速クエストに行こうか!!」
「え!? 早くないですか!? まだ出会って数分しかたってな.....」
「いいから、いいから! もっと仲良くなれるかもでしょ!!」
「え、えぇぇぇぇぇぇぇ!?」
次は無理やり手を繋がれクエスト集会所えと連れて行かれる僕なのだった...。
※※※
クエスト集会所。ここは様々なクエストが募集されており、ゴブリン退治、ドラゴン討伐、たまにうちの猫を探してほしい! などのクエストがある。僕はペットを探して欲しいなどのクエストを主にやっていてほかのクエストにはほとんど行ったことがない。クエスト集会所では、酒場と合併していて、クエストを終わらせた冒険者達が楽しくお酒を飲んでいる。ちなみにぼくは16歳なのでまだ飲めない。
「さぁ! どれにしよっか!!」
「それなら鶏を探して欲しいとかどうですか?」
「え〜それだと、君のスキルが見れないよ〜」
拒否くらった。
「あ、これなんてどう? 川の付近の巨大ワニ討伐!!」
「わ、ワニ!?」
「これなら君のスキル見れそうだし。よし! これに行こう!!」
「え!?」
「おねーさん。このクエスト行きたいんだけど。2人で!!」
「かしこまりました。報酬は5000コインとなっております。あと地図も渡しておきますね」
「申請完了!!」
1人で勝手に申請したよ。僕の許可もなく。
「さぁ! 行こうか!」
「は、はい.....」
こうして、アシリアと初めてのクエスト、巨大ワニ討伐が始まったのだった.....。
どうでしたでしょうか。読んで下さりありがとうございます!!。これからも頑張りますので、どうかよろしくお願いします!!