5ー解けない赤い糸
空に、浮いている。
状況がさっぱり理解できないのに、追い討ちをかけるようなこの状況。
この男、空に浮いている。私を肩に乗せて、空を飛んでいる。
「うっ・・・吐きそう、むりはく・・・」
ゲロを吐くことをイリュージョンとも言うけれど、リアルイリュージョン。脇腹に手があることも、私のゲロ吐きをさせた。
超能力者。
そんな言葉が頭の中に浮かぶ。答えはそれしかない。
超能力者は数が少ないし、居ても学校に一人いるかどうか。
力は、空中浮遊といっても数十センチ程度。手品の延長線上にあるようなものばかりだ。
男がやってのけているのは、地上数十メートルの奇跡。
どう考えたって、手品の延長線上にはない。
なにこれ。
流石の私も驚いた。
「なー、お前、能力なによ?」
「分かり、ませ、んひゃっ!?」
なんでこの人普通に喋れるの。ビルを飛んでいるからか、衝撃が半端じゃない。ダイレクトに伝わってくる。
まじで、死にそうなんですけど!?
今の私の状況は、下水部分で吐いていた私をいきなり、この男がさらったのだ。
・・・・気分は最悪だけれど、未来を考えた時、私には未来が見えなかった。
だから今の気分は最悪だけれど、未来の事を考えた時には最高のシチュエーションともいえる。
「・・・・・・私の能力を知って、どうするんですか・・?」
「俺たちの仲間にふさわしいかを判断する」
「端的ですね・・・・・」
能力者のテロリストの誘い文句ってこんな感じなのか。




