出発時刻
きっと彼は来ない。
それを私は知っている。
でも、ギリギリの時間まで電車に乗らずに、彼を待ってしまう。
別れようは、彼が切り出した。
でも、私はそれを受け入れた。
ただ彼と一緒にいたかった、それだけなのにどうしてこうなったんだろう。
何もわからない、ただ、遠くへ、遠くへと出て行きたい。
彼がいるはずの、ここに未練はある。
それでも離れるのは、その未練が未来の私を作ってくれると思うから。
プシュンと電車が目の前に止まる。
扉が開く、私は乗る。
少しだけ、その期待を込めてホームを見た。
彼は、来なかった。




