表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンの王様はつらい!!  作者: リムられるくん
5/25

転移の真相



時間は、ミコトが異世界へ転移した時にまで、遡る。


ここは、天上の都ーーアルフヘイムーー。

ここでは、二柱の神が、向かい合い、会話していた。


いや、正しくは、会話では無い。なぜなら、一柱の神は、正座しており、もう一柱の神は、フカフカのソファーに座り、一方的に罵倒していた。


「このバカ!まぬけ!おたんこなす!どうしていつもあなたは、余計なことばかりするのですか!」


罵倒しているのは、女神だ。

年は、二十代前半に見える。若く見える容姿ながら、大人の色気を醸し出し、雪の様に肌は白く、ロングヘアーな金髪は、見る者全てを、魅了する。


罵倒されているのは、男神だ。

年は、六十代前半。若く見える容姿ながら、大人の疲れを醸し出し、肌は、殴られて、青く、肩まで伸ばしている白髪は、ところどころ、絡まっており、見る者全てを魅了するどころか、見る者全てを心配させる。


男神は、ミコトを転移させた、創造神だ。

女神は、創造神の妻、大地と世界の神ーーガイアーー。

年齢が釣り合ってないかのように、思えるが、神にとって、外見年齢を弄る事など、造作もない。


なぜ、ガイアが怒っているのか。それは、創造神のミコトの転移の仕方と、ミコトが誕生日だからと、神器である知識の魔導書を渡したからだ。


「あれは、世に出てはいけないものだったはずです。その管理を、貴方に任せていたはずですが?」


「ごめんなさい」


「そ・れ・に、あなたぁ、ミコトの身体に、細工しましたね」


「うっ、なぜそれを!」


そう。ガイアが、ここまでキレている理由はこれである。

確かに、神器を、ミコトに与えたのも問題だが、後から回収するなりやりようはあった。


「なぜ、下界に神がいるのですか」


ミコトは、神になっていた。といっても、半神(デミゴット)

であるが。

だが、神である。それがいかに危険かを、ガイアは知っていた。


「かつて、神の力を得た人間が、力に溺れ、世界を破壊し尽くしたことは、貴方もしっているでしょう?だから、神は不用意に、下界へと、干渉しない。そう決めたのは、創造神である貴方と、神王ユピテル様のはずです」


「そう…じゃが、ミコトはそんなことはしないはずじゃ!」


「する、しないは問題ではありません。神がルールを破った事が、問題なのです」


神はルールに従う。それが、秩序であり、法則だからだ。


「それで?どうするんじゃ?」


「ひとまず、様子を見るしかないでしょう」


「そうか、そうか」


「何で嬉しそうなんです?」


「そ、そんなことはないぞ」


「はぁ、もういいです」




ミコトは神になっている。それゆえに神力を持っている。

神力とは、神だけが持つ力で、それを使い色々なものを創造する事ができる。

そして、ミコトは、魔力も持っている。総量は1と少ないが、神であるミコトにとって、そんなものは、問題にならない。

なぜなら、神の魔力総量は無限であるからだ。故に、魔力量1など問題ではないが、ミコトが行使できる量は、微々たるもので、使用できる魔力量はたったの1。


そのため、ミコトが、創造できるのは、スライムのみなのである。


ミコト自身は、この事は知っていない。

スキル自体も魔力創造という名なので、神力があり自分が神になっている事など、予想すらしていない。


ミコトが創造できるのは、スライムのみだがミコトによって生み出された、スライムにはその制限がない。

ミコトとスライムは魂で繋がっている。


そのため、ミコトのスキルを使用する事ができるし、どちらかが、生きていれば、死ぬことはない。

ガイアは、そこを危険視していた。


それに、ミコトが転移することになった理由も、創造神のイタズラである。

ガイアに相手をしてもらえない、創造神が、ガイアの気を引こうとして、次元の壁に穴を開けるつもりが、座標を間違えて、地球の、ミコトの玄関の先に開けてしまった事が、理由だ。


だからガイアはブチ切れていた。

それでも、ガイアに相手をしてもらえないという、創造神の理由を聞いて、少し嬉しくも思っていた。なので、ひとまず様子見ということになったのである。


ミコトは、ルシアを一番の危険人物と言っていたが、ガイアからすれば、一番の危険人物はミコトである。


だが、神は下界に干渉はしない。できない。故に、これから先、ミコトがどう行動するのかを、見守ることしかできないのだ。











面白いと思った方、高評価、ブックマークの方よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ