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火傷をおった青年

優しく微笑見かけてくれるサクラ王女は、桜が舞っている。


「あ、ありがとうございます。」


 少し照れながら、嬉しさで溢れる。

 胸の中が温かくて、今までの寒く寂しい時間を忘れることは出来ないけど、この時のためだったんだと思える。


「アイラ様、サクラ王女。今日は色々ありがとうございました。ちゃんと学校に行って、みんなが忘れられるその日までアイラ様が選んでくださったこのスーツを着て、忘れた頃にサクラ王女が決めてくださったドレスを堂々と着たいです!」


「その意気だ。」


「私もサポートするからね。」


「はい!ありがとうございます。」



 それからアナさんは、保健室登校に戻った。

 ゆき氏が見守る中、ユキナが謝罪をした。


 この後は、何も無く過ごして欲しい。

 心で祈り続ける毎日だ。


 ――――――


「不審者っす。アイラくん!」


 ぐっすりと眠っていたところを邪魔され、四季を睨みつける。


「いや、怖いっすよ。早く、目を覚ましてくださいっす!」


「……なんだよ」


「だから、敷地内の森に誰かいるっすわ不審者っす。」


「えっ?じゃあ、誰か呼ばないと……」


 目を擦りながら、ドアまで近づいた時に少しずつ冴えてきた頭が考える。


 ここで誰か呼んでストーリーが変わったら、やばい。


「四季、これさストーリー内にある?」


「ないっす。」


「……はぁ、仕方ない。四季、行くぞ。」


「俺もっすか!」


「当たり前だ。」


 部屋着なら外着へと着替え、使用人たちにバレないようにそっと外へ出る。


 森の中でガサガサ音がする。

 信じてなかった訳では無いが、ほんとにいた。


 森の草木をかき分けて、音がする方に向かうと右手に酷い火傷をしている青年がいた。


 警戒しつつ、話しかける。


「……あの、大丈夫ですか。」


「……だ、誰だ!」


 青年は右手を後ろに隠し、俺を睨みつける。

 お互い警戒する。


「アイラくん……どうするっす?」


「とりあえず、このままほっとけないから……どうにかしたいけど」


 俺の部屋まで連れていくのはリスクが高い。

 誰か知ってる人を作りたいけど……


 ゆき氏に伝えたら大事になりそうだし、ここのキャラに伝えるのも違うよな。


 でも……


「あー、もう」


 俺は青年に近づき問いかける。


「青年、名前は?」


「……」


 そりゃ言わないよな。


「俺はアイラ・リース。君は?」


「……アオイ。」


「アオイくん。君に2つ選択肢をあげるからどちらか答えて」


「はぁ?」


「俺の部屋に行くか、ここで過ごすか。」


「なんだよ、その二択。」


「ここ、リース家の領地だから。ここにいたら危ないんだよ。ほら」


「ここで過ごす。」





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