表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/162

その格好は

「あの、すみません。私、探している方がいるのですが」


 黒髪短髪で、少しダボッとしたスーツを着ている。その様は、中学1年の時に身長が伸びるからと大きな服を買わされた子供みたいだ。


「あ、あはい。どんなお方ですか?」


 声は、かすれ気味で高い声をわざと低くしているように思える。


「黄色のドレスが似合う、かわいい女の子です。」


「そ、そうなんですか。そんな方々はここら辺には沢山いるのではないか?」


 目が合わない。話す時に目線を左右に動かして両手を胸の前でにぎにぎする。


 やっぱり、アナさん。


「お話伺いたいのでこれから私達とお茶でもどうかしら?」


「あ、いえ。そんな、私なんかが」


「ほら、自分を下げる言い方をしないの。私も連れが待ってるので、決断をお願いします。」


「あ、えっと、…………ぃきます。」


「よし!じゃあ、行っくぞー!」




 


「アイラ、連れてきたよ。」


「えっ、あっ、えっと、……」


「……俺はアイラ・リースです。あなたは?」


「……あ、っえ、あ、アナ・メリー、です……」


「てなわけでお茶しに行くぞ」


「おお、急だな。まぁ、行くか。」


「……はい。」


 近場の喫茶店に入り、3人とも紅茶を頼んだ。

 そして、本題を切り出す。


「どうして変装してるの?」


「……それは」


「それに、学校にはもう来たくないのかな?」


「……」


「あんまり責めるなよ。」


「そうだね、ごめんなさい。」


「い、いえ。」


 この状態で何か聞けることはないのか。

 男装してる理由も気になるけど、学校に行けなくなったのはやっぱり、ドレス事件のトラウマが抜けないだろう。


「男装似合ってるな。かっこいいぞ。」


「えっ、あの、ありがとう、ございます。」


 会話が続かない。

 ゆき氏と話してる時は一方的だから話しやすいけど……

 ゆき氏ってすごいんだな。


「それで、こんなところで何してたの?買い物?」


「あ、はい。」


「一緒に行こうか?」


「えっ?」


 一緒に行くって、ゆき氏目立つんだからついてったらまずいんじゃねぇか。


「それは迷惑だよな?」


「あ、いえ、そんなことは……」


「ほら、サクラ王女がそんなこと言うから困ってるじゃないか。」


「ええー、私?一緒に行こって言っただけじゃん。」


「もう、ちゃんと目的思い出して」


「あ、そっか。アナさん、私たちで良ければ話聞くよ?絶対人に話さないから。信用ないかもしれないけど」


「いえ、そんな。……じゃあ、少し話しますね。」


「ああ、長くても構わない。」


「……そんなには、長くはないですよ。」


 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ