どうしてここに…
それから、セレーナさんの声を聞き、意識を保つ。
「なんだよ、うるせぇな。ってどうした。」
「店主さん、アイラ様は体が弱いのです。これ以上この環境に入れば命にも関わります。私たちを監禁した理由が私たちのせいなのはわかっています。殺すと言っても実行に移さなかったのなら、店主さんはそんな気はないんですよね。どうか。」
「……チッ、クソっ」
そう言って、檻の鍵を開けようとすると店主の後ろから声が聞こえた。
「おい、お前。アイラとセレーナ様に何してんだ?言えよ!」
「兄上、店主さんこれは一体何をしているんですか!」
「セレーナ、アイラ無事か。」
「2人ともこんな場所で、早く見つけられなくてごめんね。」
ああ、この話し方はゆき氏……
「皆様、サクラ王女まで……この環境でアイラ様が熱を出してしまって……私一人では何も出来なくて、本当にすみません。」
「セレーナ、さん、俺は大丈夫です。それよりセレー、ナさん。温かい場所へ」
「アイラ様……」
意識を手放す。俺は、ここに来ても役立たずだ。セレーナさんを守れず、一日のデートを辛いものにしてしまった。
「ごめ、な、さい……」
涙とともにこぼれた言葉だった。
――――――
「みーちゃん、デートどうかな?」
ふと、思った。
みーちゃんとこっちの世界で出会えて、容姿が変わったけど中身はまんまだ。
優しくて、頼もしい。
私は誰と婚約するのかな……
「あの!あなたがゆき氏さんっすか?」
汗をかいて慌てたように現れた。
栗色の髪に目。髪はショートカットで目は大きくタレ目の身長は170cm近い?
……イケメンだわ。
でも、ここに入れるわけなくね?
「えっ、誰!?侵入者。誰か!誰か来てー!」
「ちょ、ちょっと待ってください。怪しいものではないっす。」
「いくらイケメンでもやっていい事と悪いことがあるわ!」
「いや、緊急事態なんす!聞いてくださいっす。」
「なに?」
「アイラくんがデートから帰ってこないんす。昨日行って、その日のうちに帰ってくるはずだったのに……」
「それって、……なにかあったの?」
「わかんないんすよ!だから、ここに来たっす。」
「待って、とりあえず。アイラとどんな関係なの?名前は?」
焦る頭でも冷静に物事を考える。
今の状況、信じていいのか。
落ち着くためにも関係性や名前を聞いた。
「僕は四季っす。アイラくんはこのゲームのことを知らずに転生してきたから、案内をするために生まれた存在が僕っす。要するに案内役的な感じっすね。」
「そ、そうなの……」




