アイラの過去?2
「アイラ、大丈夫か?」
ベッドで横になっているとユウキ兄上が来てくれた。
「はい。大丈夫です。ユウキ様こそ。僕の病気が移ってしまうのであまり、来ない方が」
毛布ごとゆっくり、起き上がる。
「いや、俺は大丈夫だから。アイラは自分のことだけ考えてくれ。」
「はい。お気持ちだけで大丈夫です。本当に僕はいいので」
「……そうか。」
アイラは兄さん達の距離感が遠いな。
「ありがとうございました。」
また、ゆっくりと横になる。
こんなことしてればお互い気を使うよな。
アイラも、気負いすぎだが仕方がないよな。
次に来たのは、ナミキさんだった。
ノックもせずに入ってくる。
ナミキさんは遠慮がないな。自分が舐められないようにって知ってるから俺は平気だけど、アイラはキツかったのかな。
「アイラ、お前のフルーツここに置いてやる。食わねぇんなら俺が貰う。」
全部カットされ、食べやすくなった状態で机の上に置かれる。
ここら辺はやっぱり、ナミキさんの優しさが溢れてる。
「ナミキ様がお食べになってください。僕にはとても」
「俺のものが食えねぇって言うのか!」
「違います。ナミキ様はお腹がすいてらっしゃると思って口走ってしまいました。お許しください。」
「別にそこまで、言わなくていい。ここに置いとくから食えたら食え。」
ドアをバンッと強く閉め去っていった。
最後に入ってきたのはキサラギさん。
優しく微笑みながらドアをゆっくり開ける。
「ごめんね、兄上はちょっと機嫌が悪いみたいで。体調はどう?」
「大丈夫です。ご心配をおかけして申し訳ありません。」
「いや、そんな兄弟だから普通だよ。」
「そ、そうですね。」
「あんまり長居すると休めないよね。僕はこの辺で、フルーツは無理してたべなくていいかね。食べれる時に食べれるだけね。じゃあ……」
3人とも今と雰囲気が違う。
やっぱり、アイラは気を遣い過ぎてる。
また横になったと思ったら、目線が第三者からアイラ本人に変わった。
ここで、入れ替わったのか。
アイラ自身はどこに消えてしまったのだろう。
…………
「ア……、アイラ……アイラ様!」
「……ん、んん……」
ゆっくり目を開くとセレーナさんが俺の頭を優しく撫でながら涙流している。
熱でぼやけた視界は、転生前を思い出す。
「アイラ、様っ。死んじゃいやです。お気を確かに」
「……ぅん」
必死に返事をする。
冷たい風が肌に触れ、埃っぽい空気が鼻から肺に入る。
「ゲホッ、ケホケホ」
「アイラ様!……誰か、助けて、助けてください!」




