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転生したら第四王子だったので悪役令嬢をハッピーエンドにします  作者: 春香 光
セレーナとの1日デート!
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どうしよう

「え、どうしたんですか?この本買っちゃダメなやつですか?……」


「堂々と出来てずるいんだよ。」


 悲しそうに下を向くと店主の奥から網が飛んできた。


「わっ!」「きゃっ!」


 俺とセレーナさんは網に囚われ、空中に浮いている。


「なんなんですか!どうして、こんなことを」


「うるさい!黙っていろ!」


「アイラ様、今は静かにしていた方がいいと思います。」


「そうだな。」


 なんでこんなことに……

 黙って店主の動きを見る。


 レジの後ろ側にどんどん下っている。本を置いた時は後ろにこんな空間はなかったはず。


 それも、降りても降りても暗闇に包まれており、地面に着かない。


「セレーナさん、これ逃げないと手遅れになりますよ!どうにかこの網からでないと」


「無理です。こういう人には抵抗してはダメなんです。じっと、目的が達成されるのを待ちましょう。」


 妙に落ち着いた態度で、今を見据えているが手が小刻みに震えているのが分かる。


 無理をしている。

 それに、こういう経験をしたことがあるのか。どちらにせよ、セレーナさんを守る。


 トンッ。


 階段を降りる音から地面を蹴る音に変わる。


 店主が俺たちを暗闇に投げ飛ばす。

 しばらくの浮遊感のあと、壁にぶつかった。


 体中が激しく痛む。

 セレーナからは、ヒッヒッと過呼吸のような声がする。


「セレーナさん!しっかり、ゆっくりでいいので呼吸を落ち着かせましょう。俺の真似してください。すぅー、はぁー、すぅー、はぁー」


「ひゅっ、ひゅっ、ひゅー、ひゅー、ケホケホッ。ひゅー、ひゅー」


「いいですよ。さすがセレーナさん、お上手です。」


「ひゅー、はぁー、ひゅー、はぁー、すぅー、はぁー、すー、はぁー、すみません。ご迷惑をかけてしまって、本当にすみません。」


「いえいえ、そんなことないですよ。ここ、暗くて空気が悪いですし、それに壁に打ち付けられたんですから。セレーナさん!お怪我は!」


「大丈夫です。アイラ様に守られました。アイラ様は怪我などは?」


「大丈夫です。セレーナさんが無事ならおれは別に」


「そんなことは、本当にごめんなさい。」


「謝るのはやめてください。せめて、ありがとうの方がいいですね。」


「そう、ですね。アイラ様、ありがとうございました!」


「おいおい、ここでもイチャイチャ、イチャイチャとなんなんだよ!俺の当て付けか!」


 電気がついたと思ったら俺らは牢屋の中。

 檻の向こう側には苦しそうに笑う店主が立っていた。


「店主さん、こんなことして何が目的だ!」


「俺になかった未来を目の前で見せられた、俺の気持ちがわかるか。お前らを殺す。」

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