一緒に
急に兄上との距離が近づいて嬉しいけど、心臓がもたなくて……。
夢なんじゃないかと自分の腕をつねる。
「これもやっぱり、アイラのおかげなのかな。」
かわいい服を選びながら呟く。
やっぱり、夜だから青い感じかな。
触り心地が良く、上の服が少し長めで下は足首できゅっとしまる。
「よし!」
早速、兄上の部屋に向かう。
「兄上!着替えてきました!」
兄上は身体をビクつかせた。
ちょっと、声が大きかったかな。
「キサラギ、声の大きさ落として。夜なんだから。」
「ごめんなさい。」
「ほら、ここ座れ」
兄上が、座っているベッドの隣をポンポンと叩き僕を呼ぶ。
「はい!」
いつもは、起こしに来るだけだから夜も一緒なんて新鮮だな。
「キサラギの服、かわいいぞ。夜だから暗い青色にしたのか?」
「はい、さすがです。兄上。」
褒めてもらえて満更でもない笑顔を向ける。
そういうところ、かわいい。
「兄上の服もたまたまですか?」
「そうだ、キサラギが入ってきて驚いたからな。」
「ペアルックみたいで、素敵ですね。」
「ああ、そうだな。」
2人して青色の服を着ていて、意思疎通みたいで嬉しかった。
「キサラギはベッドで寝てくれ、俺は床で寝るから。」
そう言うと、クッションを何個か持っていきそのまま横になる。
「えっ、兄上。一緒に寝なんですか?」
「俺の部屋でな。」
えー、一緒ってそうゆうこと?
ベッドに2人で寝るんじゃないの。
「兄上、こっちに来てください。」
今度は僕がベッドに入り、布団をめくる。
トントンと、優しく叩くと顔を赤くしながらそろそろ近寄る。
「一緒に寝ましょ。」
「まぁ、そ、そうだな。」
ベッドに2人入るとお互いの体温を感じてドキドキ鼓動が早くなる。
近くに兄上がいる。
嬉しいけど、それ以上にもっと触れたい欲が強くなる。
「兄上。」
僕は背中を向けてしまった兄上の背中に耳を近づけた。
さらに温かい体温、鼓動が聞こえた。
一定に動く、心臓の音はなんだか眠気を誘う。兄上がいて安心したのかな。
そのまま、眠ってしまった。
「んんぅ」
朝、目を覚ますと腕とお腹あたりが温かく布団を持ち上げた。
そこには、僕に抱きついた兄上がいた。
スースーと規則正しい寝息を立てながら「んん」と時折、寝言を話す。
「か、かわいっ」
僕も優しく兄上を抱きしめる。
「ふふふ」お腹あたりで声がする。
兄上は頭をぐりぐり押し付けながら笑っていた。
「ふふふ」
僕も笑い返せば、抱きつかれていた腕の力が強くなる。
離したくないと言っているように……
「僕も、離したくないよ」




