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弟の記憶1

俺の兄ちゃんを殺したのはユウキだ。

 貧乏でお金が全然なかった俺ん家は色んな仕事を掛け持ちしていた。

 両親は疲労で病気がちだった中、兄ちゃんは朝から夜まで寝るまもなく働いていた。


 ある日、リース家から遊び相手になって欲しいと直々に頼まれたのだ。


「はい、ですが……」


 兄ちゃんは戸惑い言葉を濁す。

 それを見かねたリース家の人はだ、条件を言い出した。


「1時間事にお金をお支払いします。私の家に新たに子どもが生まれてユウキを構えなくて困っていたんだ。寂しい思いはして欲しくないからどうか遊び相手になってくれないか?」


「も、もちろん、僕でよろしければ。」


「ありがとう、これは先に払っておくよ。明日の10時から私の家に来てくれ。」


「はい!」


 リース家の人が帰ったあと、貰ったお金を確認すると今まで働いていたお金の3倍はあった。


「ユイ兄ちゃん、これどれくらい?」


「いつも買ってたご飯が3倍食べれるんだよ。でも、お兄ちゃん明日からリース家に働きに行くからいつも通りお留守番頼んでもいい?」


「うん!」


 声には出さなかったけど、心の中では嫉妬の心が燃えていた。話を聞いて俺以外の子と、遊ぶのはわかった。

 今までの仕事は家族のためってわかるけど、お金も増えてるけど他の子なんて嫌。

 俺と遊んでよ!


「ユウはいい子だな。」


 頭を優しく撫でてくれる。俺だけの特権なのにー!


 次の日、お兄ちゃんはリース家に出かけて行った。毎日毎日、楽しそうに出かけていく。


 俺のことはいいのかよ。

 あいつ、ユウキとか言うやつ。ふざけんなよ。


「ユイ兄ちゃんおかえりー」


「あ、君は弟の……」


「ユウです。」


「そうか。」


 含みを持った笑顔になにか分からない不安が押し寄せる。


「なん、えっ、お兄ちゃんは?お兄ちゃんはどこですか!」


「お兄さんは体調が優れないみたいで私の家で休ませている。」


「俺も会いたいです!」


「ごめんね、それはちょっと難しくて」


「なんで、俺家族なんですよ!なんで……」


「こちらの事情ですまない。体調が良くなったら金額を倍にしてお詫びする。」


「そんな、お兄ちゃん……。」


「ごめんね、これはちょっとしたものだが」


「あ、ありがとうございます……」


「では」


 貰ったものは、自分たちでは買えないような高い食べ物ばかりだった。


「ありがたいけど、ユイ兄ちゃんと会いたいのにこれ貰っても一緒に食べられないじゃん。体調悪いって、朝は元気だったのに詳しい説明もなく帰って、なんだよ!リース家のバカ!お兄ちゃん……」

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