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セレーナ

「ひっ、あのセレーナさん、なんでですか?」


 ゲーム通りの性格につい、怯えてしまう。


「えっ?」


 セレーナは驚きつつも、私を近くのベンチまでエスコートしてくれた。


「どうしたんですか?サクラ王女。いつものあなたらしくない。何かありましたか?」


 心配そうにそう言われると、先程の印象とかわり優しいお姉さんのようだ。


「いえ、すみません。ちょっとトラウマが……」


「トラウマ、ですか?」


「はい……」


 怖すぎて、本当のことを言ってしまった。


 ため息と共に身体を前に倒し、膝の上に腕を乗せうなだれる。


「大丈夫ですか?体調が悪いなら何かお飲み物を……」


「大丈夫です。」


 立ち上がり、飲み物を買ってこようとしていたセレーナの腕を掴み行動を止める。


「サクラ王女?」


「お話があります。」


 セレーナから手を離し、ベンチをポンポンと叩くとスカートを両手で押さえそっと座った。


「お話ってなんですか?」


「信じないと思いますが、私。今日、転生したんです。」


「えっ?ん?どういうことですか?私をからかっているんですか!」


「いえ、本当なんです。前世で、寿命で亡くなり気がつくとふかふかのベッドに眠っていて、ゲームの世界のサクラ王女だったのです。」


「ゲーム?というのはどんなものなのですか?」


「ゲームはと言われると説明が難しいですが、前世の遊びのようなものです。」


「チェスとかのことですか?」


「そうなりますかね?でも、ここがそのゲームの世界なのです。」


「意味がわかりません。元気があるようでしたら帰ります。」


「いえ、本当にからかってないんです。信じなくてもいいのでどなたか最近変わったなという人はいませんでしたか?」


「変わった人ですか?」


「はい。」


 真剣に頭の中に思い浮かべてるいるのか目をギュッと閉じ、眉間にシワがよる。


「そうですね。アイラ様が以前とは違う雰囲気になっていましたね。」


「えっ、どんな感じですか?」


「えっと、以前は優しく穏やかな印象を受けましたが今は以前の優しさを持ちつつ、たくましい感じになりました。それに、前は"様"呼びだったのですが今は皆さんを"さん"呼びしてますね。」


 みーちゃんは、優しく頼もしかった。やはり、どこの世界でもみーちゃんはみーちゃんだ!それに、様呼びってあまりしないから……


「そのアイラ様はどこに?」


「リース家にいらっしゃいます。」


「今から行けませんか?」


「えっ、ですがそれより……」








「サクラ王女ーー!サクラ王女ーー!どこですかー!」





 遠くで叫ぶクロネの声。やばい、置いて来ちゃった。


「セレーナさん、明日ここにアイラ様を呼べますか?」


「それは、わかりませんがやってみます。」


 


 

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