おでかけ
お食事を済ませて、クロネさんのことを待つ。
なんか、デートみたい♡なんて心の中でキャッキャしてる。まるで高校生に戻ったみたいだわ。
手触りの良い生地を優しく触りながら、こんな服を着れていると思うと笑みが溢れる。
「すみません、許可が降りました。お待たせして申し訳ありません。早速、行きましょう。」
「クロネさんはその格好のままですか?」
私が指摘したのはクロネさんのメイド服。
このまま外に行くのは大丈夫なのだろうか。
「あっ、すみません。王女様もすみません。今、着替えを持って参ります。嬉しくて、本当にすみません。少々お待ちください。」
「全然大丈夫ですよ。」
部屋に案内されて、しばらく待っているとメイド服ではなく。前世のような服装でもない。
この服どこかで、まあ、いいや。
クロネさんから渡された服は簡単に着ることが出来た。
長袖の服と、黒っぽいズボンだ。
動きやすいし、通気性もいい。運動に向いてるな。
「では、参りましょう。」
「はい。」
部屋を出る。やはり、何もかもが広い。自分が住んでいた家が何件入るのだろう。
外に出ると、優しい日差しが降り注ぐ。
目を細めてその光を見ると小さい太陽のようなものが二つ。
街並みは赤?オレンジっぽい感じで、家の形がみんな似てるな。
でも、壁の色がそれぞれ個性があってきれい。
そういえばと後ろを振り返り自分が出てきた家を見る。
「えっ!?えーーーーーーーーーーーーーー!?」
自分の声が町中に響き渡る。
「サクラ王女!?」
クロネさんも私の声に驚き、大きな声で私を呼ぶ。
なぜ、驚いたか。それは、私が出てきた家がとんでもなく大きかったから。
「お、お、お、お城ーー!?」
「サクラ王女、落ち着いてください。どうしたんですか!」
「いや、だって、えっ、はっ?」
「サクラ王女、やはりおでかけはやめましょう。お医者様を呼んで参ります。」
「いや、待ってください。大丈夫ですから。」
「でも、心配なので」
腰に手を当てられて優しくお城までエスコートされる。
その途中。
見覚えのある人が通った。オレンジ色の髪に冷たい赤い瞳。釣り上がった目は誰も彼も見下している。
これはもしかして……救われた恋のゲームの中か!?
「セレーナ!」
「サクラ王女、どうされました?」
「クロネさん、ちょっとすみません。」
「サクラ王女?」
クロネさんから離れ、セレーナに近寄った。
「あの、すみません。セレーナさんですよね。」
「はい。」
セレーナさんが私のことを見ると笑顔がさっと消えた。
「あの……」
「話しかけないでください。」




