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王女?

それで今だ。


 好きな場所って意味がわからない。

 お姫様みたいな暮らしってこと?みーちゃんは王子様になったとか?


「もう、どうゆうこと!」


「サクラ王女、おはようございます。今日のお召し物をお持ちしました。」


 そうして見せてもらったのはピンク色のドレスでフリフリの白いフリルがついており桜みたいに綺麗だった。


「キレイですね」


「ありがとうございます。」


「では、失礼します。」


 私の服を脱がせていくその人から距離をとる。


「サクラ王女?」


 戸惑いの表情を見せるメイド服の女の人。

 私は毛布で体を隠す。


「着替えは私がやりますから。」


 グイグイ背中を押して、外に追い出した。


 まだ、ここがどこなのかわからないのに、他にも色々やられたら訳わかんなくなるわ。


 置かれてった服を着ようとするが、複雑な構造になっていてどこから着るのかがわからず、結局さっきまで来ていたパジャマ?に着替える。


 さて、ベッドから足を下ろして床に立つ。


 久しぶりの感覚に感動しながら、ゆっくりと辺りを見て回る。


 机、椅子、本棚。タンスが置いてある。


 どれもピカピカで、新品のようだった。


「キレーイ、どうやったらここまでキレイになるのかな?」


「サクラ王女、お食事のお時間です。」


 ドアをノックされて、私は今の姿に慌てる。

 着替えてないし、食事って何?どうすればいいの!これは現実だよね?


 やばいやばいやばい。


「サクラ王女?大丈夫ですか?」


「えっと、着替え……お願いします。」


「はい!」


 メイドはサッと素早く着せ替え、メイクやヘアスタイルまで完璧だった。


「ありがとうございます。」


「いえ、今日もおキレイです。」


「あの、お名前はなんと言うんですか?」


 このままじゃ埒があかないのでストレートに聞くと、メイドは涙目で後退り膝から崩れ落ちた。


「あの、すみません。大丈夫ですか?」


 近くに寄り、背中を優しくさするとグスッグスッと泣き出してしまう。


「本当にすみません。何かあったんですか?私、悩み聞きますよ。」


 メイドはチラッと私の顔を見るとさらに声を大きく泣き始める。


 どうしよう。何もできない。

 息子や孫はどうやって泣き止んだっけ。


 あっ!


「失礼します。」


 私はメイドをぎゅっと抱きしめた。

 息子も孫もこれで泣き止んでた。咄嗟の行動だったけど大人には効くのか。


「ありがとうございます。サクラ王女。私の名前はクロネです。」


「クロネさん。」


「はい。」


「私、ちょっと色んなことを忘れちゃって病気とかじゃないから安心してください。」


「いや、安心できません。お医者様を呼んでまいります。」


「待って、クロネさん。本当に大丈夫ですから。」


「いや、でも……」


「クロネさんとお買い物に行きたいです。」


「えっ、私なんかとですか!」


「なんかではありません。お願いします。」


「うーーん……わかりました。サクラ王女はここでお待ちください。」


「わかりました。ありがとうございますクロネさん。」

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