当日
パーティー用のスーツを着て、四季の方を向く。
真剣な表情の四季の前に手を出し、四季も俺の手の上に手を重ねる。
「今日は俺の命を預ける。もし、ダメでも四季は悪くないからな。」
少し弱音が出たな。流石に死ぬのは怖い。
「アイラくんが失敗なんて考えるな。やってみないと分からないだろって言ってたじゃないっすか。」
「そうだな。じゃあ、やるぞ」
「はい!」
「「エイ、エイ、オー!」」
掛け声、ちょっとダサいか?
でま、気持ちはそれ以上にある。2人でセレーナを奪還する。
「……そういえば詳しい場所って書いてなかったな。」
「そうっすね。この家としか……」
「じゃあ、どうしたらいいんだ?」
「とりあえず、食堂に行くっす。」
「わかった。」
食堂に行くと、ドアの外にパーティー会場と書かれていた。
「ここっすね。」
「ああ。」
食堂のドアを開く。
そこには、豪華な料理と沢山の人が居た。
「おっ、アイラ。遅いぞ、どこで何してたんだ。」
「場所がわからなくて探してたんですよ。」
「場所なら書いてあっただろ。」
「いや、俺の招待状にはなかったです。」
「はぁ?」
「兄上、落ち着いてよ。今日は親戚が集まるパーティーなんだよ。楽しまなくちゃ。」
「……まぁ、キサラギが言うなら。」
2人して顔を赤くしてる。
「ふふっ」
「おい、アイラ!」
「ごめんなさい、ふふっ」
2人が仲良いのいいな。
それにしても場所なんて書かれてなかったし、親戚が集まるパーティーって俺のとは違う書き方されてるのか?
ユウキさんは俺に何をして欲しいんだろう。
「みなさん、今日はお集まり頂きありがとうございます。」
みんなが一斉に会話をやめ、ユウキさんの方を向く。
その隣には涙目で唇をかみしめるセレーナ。
そんな二人を見て、周りもざわざわとし始める。
そんな中、ユウキさんが深呼吸をして辛そうに言った。
「俺はセレーナと婚約破棄します。」
セレーナはこらえていた涙とともに絶叫し、食堂中が反応にこまったように静まり返る。
「……っ、ん、ぐすっ、ユウキ様、私は守っていただいたのにユウキ様を助けられなかった……ぐすっ、ごめ、なさい。」
セレーナは食堂から走って出ていく。
「セレーナ!」
俺はセレーナの後に続き食堂から飛び出す。
「アイラ、どこ行くんだ!」
「アイラ!」
ナミキさんとキサラギさんが俺のことを呼ぶ。
だが、振り返ることはしない。
セレーナはストーリー通りに森の中に走っていく。
「四季、セレーナが森に入った。」
「作戦開始っすね。」
「ああ、俺たちを頼む!」
「はい!」




