準備
「アイラくんがっすか?」
「そうだ。俺はセレーナをハッピーエンドにするために来たんだ。」
「アイラくん、ほんとにいいんっすか?自分を見失わないで欲しいっす。」
四季がそんなことを言うなんて、俺は自分を見失ってないのに……
「俺は自分を見失ってない。四季、婚約破棄を言い渡されたセレーナはどこに行く?」
「森の中っす。」
「……わかった。」
俺はこの辺の森について、調べようと本を探しに行こうとしたが四季によって止められた。
「待ってください。」
腕を思いっきり掴まれる。俺は病弱だから振り払えない。
「なんだ。離せ。」
思いっきり睨みつけるが、四季は真剣な顔で俺を見ていた。
「あの森は危険っす。あそこでセレーナは殺されるっす。」
「はぁ!?どうして」
「あそこには、ユウキさんが手配した人がいてセレーナを殺す……」
「助ける方法は?その森に行かせなければいいのか?その手配された人って誰なんだ?」
「助ける方法は分からないっす。手配された人は金髪のチャラ男、ストーリーでは確実にっす。」
「金髪チャラ男なんてキャラいたか?」
「重要人物じゃないとわからないっす。」
「じゃあ、俺が先回りする。パーティーをこっそり抜け出してセレーナを」
「それは無理っす。」
食い気味に言われる。
「アイラくんは重要人物っす。出ていったらバレる可能性の方が高いっす。」
「じゃあ、どうしたら」
「それは……わからないっす。」
このままでは、セレーナが殺されてしまう。
回避するにも森に行かせないとなると、でもストーリー的には確実に行く。
いや、ストーリーが変わって来ている今。殺されない可能性もある。
もし狙われているのならセレーナの代わりに俺が……
「四季、魔法で気配とか察知できるか?」
「できるっすよ。」
「俺は森に入るから、四季が金髪チャラ男が居ない場所に誘導してくれ。」
「僕っすか!?そんな、失敗したらアイラくんが危険っすよ。」
「失敗なんて考えるな。やってみないと分からないだろ?」
「……でも」
「練習しに行くぞ!」
「えっ?」
「場所くらいは分かるだろ?練習あるのみだ。」
「わかったっす。」
四季に場所を案内してもらい、練習を始めた。
森に逃げ込むところから、襲われるシュミレーション。
俺が隠れて場所を当てて貰うなど簡易的だが実践的な練習を続けた。
そんなある日。
ユウキさんから手紙を貰った。
内容は、
"明日、婚約破棄パーティーを主催します。"
場所はこの家です。
時間は10時から、ぜひお越しください。
いざ、成果を出す時!




