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転生したら第四王子だったので悪役令嬢をハッピーエンドにします  作者: 春香 光
第三王子キサラギ・リース
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優しい人

 コンコン


「キサラギさん、失礼します。」


「どうしたの?」


 キサラギさんは笑顔で迎えてくれる。


「えっと、……しばらくの間キサラギさんの部屋に泊めていただけませんか?」


「どうして?ケンカしたの?」


「いえ。そうではありませんが、……」


 どうすればいいのか会話に困る。

 口を動かしながら必死に頭を回す。なんて言えばこの場を乗り切れるか。


「兄上のこと嫌いなの?」


「いえ、寝相で抱きつかれるのですがそれで呼吸がしずらくて、嫌という訳ではありません。俺が病弱なだけです。」


「じゃあ、僕が兄上の所に行くのは?」


 ナミキさん、俺に行かせたくらいだから絶対緊張するよな。


「俺、キサラギさんと過ごしてみたいです。」


「えっ、僕と?」


「はい!」


「そうなの。面白いことなんてないけどそれでもいいなら。」


 優しく微笑むと、キサラギさんは自分の隣をポンポン軽くたたいて俺を催促する。

 隣に腰を掛ける。


「僕、遅くまで勉強してるから先に寝てね。体調が悪かったり何かあったときはすぐに言うこと!わかった?」


「はい!」


 キサラギさんは俺のことを気遣ってくれてやさしくて、もしナミキさんの恋人になったら……なんて考えるけど恋のことなんて俺にはわからない。


 言われたように先にベッドへ入ると、勉強をしているキサラギさんが見える。


「お先にすみません。おやすみなさい。」


「おやすみ。」


 俺のほうを向き優しく言ってくれた。



















 次の日、目を覚ますと机に突っ伏したまま眠っている。キサラギさんの姿があった。


「キサラギさん、朝です。起きてください。」


「んんっ、おはよう。」


 目をこすりながら挨拶をすると、机に広げていた教科書などを片付け部屋を出ていく。

 

「キサラギさん?」


 慌ててついていくとナミキさんの部屋に入っていく。


「兄上。起きてー」


 ベッドに近づき毛布をめっくた。


「キサラギ、おはよう、ん」


 トロンとした顔でキサラギの首に腕を回す。

 キサラギさんは脇下に腕を回してナミキさんを立たせる。


「兄上。起きた?」


「んっ、ありがとな。」


 そう言ってキサラギさんの頭をなでる。

 この光景、見てもよかったのか?俺はそーっとその場から離れた。


 もしかして、昨日ナミキさんの部屋に来たのってこういうことだったのか。

 俺的にはもう付き合っている気がするが……。


「ごめんね。何も言わずに出て行って」


「いえいえ。」


「そうだ、アイラって勉強とかしてる?」


「魔法の勉強くらいかな」


「じゃあ、僕が教えようか?」


「いいんですか?」


「うん」


 こっちのことを学べるのはいいな。いつか必要になってくるし。


「お願いします!」

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