えっ、俺?
キサラギさんの部屋にナミキさんと一緒に向かった。
コンコン
2回ノックをしてドアを開けると、ベッドが丸く盛り上がっていた。
「キサラギさん?」
声をかけるが何もかえってこない。
「キサラギ……」
ナミキさんが優しく声をかけると、毛布が少し動き、頭がひょこっと顔を出す。
「……兄上。」
「キサラギ、ちゃんと話をしていなかった俺が悪い。アイラ、俺の部屋に戻ってろ。」
「はい。分かりました。」
俺はその場から離れ、ナミキさんの部屋に戻った。
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アイラが出ていったことを確認してキサラギの方を向く。
「キサラギ……、出てきて」
俺の言葉通りに毛布から出てくると、目を涙でうるませ俺の袖を引っ張る。
「兄上。どういうことですか……」
「アイラは魔法で部屋を燃やしたから、それを俺が報告したんだ。そしたら、しばらくの間俺の部屋に入れてあげろと言われたんだ。」
「……そうなんですか。それなら、言ってくだされば良かったのに」
「いや、言うタイミングがなくてな。すまない。」
「いや、いいよ。僕、てっきりアイラと恋人になったのかと思っただけだから。」
暗い顔をするキサラギの頭に手を乗せて優しく撫でた。
「ふふっ、兄上。くすぐったいです。」
「かわいいな……」
「兄上?」
「誤解が解けたなら良かった。俺は帰るよ。」
「また、遊びに来てね。」
「ああ。」
キサラギの部屋を出て自分の部屋に戻る。
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ガチャッ
「ナミキさん、おかえりなさい。」
「ああ。ただいま」
「どうなりました?大丈夫でしたか?」
「なんとかな。誤解は解けたけど、アイラに抱きついてるところ見られたのは痛い。」
「やっぱり、俺床で寝ますよ。」
「いや、でもそれは。」
「じゃあ、ナミキさんがキサラギさんの部屋に行くのはどうですか?」
「へぇっ?」
ちょっと冗談混じりに話すと、顔をボッと赤く染めた。
「そ、それはダメだろ。」
「俺の悪口とか言っていいです。寝言がうるさいとか寝相が悪いとか」
「いや、でもな。アイラを悪くいうのは気が引ける。」
「じゃあ、俺がキサラギさんの部屋に行きましょうか?」
「うーん、でも、その方がいいかもしれないな。」
「いいんですか!?」
絶対に断られると思っていたのに、どうするかな。
「じゃあ、キサラギさんに説明するので1日お世話になりました。」
「ああ、構わない。キサラギになんか変なことしたり、俺の悪口とか言うなよ。」
そんなこと言うなら、ナミキさんが行って欲しい。
「そんなことやりませんし、言いません。では、行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」




