表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/162

アオイの過去2

「なんでそう思う。」


 不機嫌そうに、問う。それ以上は危ない。ぼくは慌てておっさんの首に腕をまわす。


「リーズ様。早く続きを」


「……そうだな。お前は消えろ目障りだ。」


「ですが、その子は辛そうです。もうこんなことはやめてください。」


「うるさい。私に命令をするな。」


 そばに置いてあった果物用のナイフを持ち彼に近づく。


「何回言えばわかる。お前は邪魔なんだ。消えろ。」


「リーズ様、やめてください!」


 俺の言葉も耳に入らず、彼の左の腰にナイフが刺さる。


 ガクンと膝から崩れ落ち、体をカタカタと揺らす。腰からはドクドク血がながれ、恐怖を覚える。


「あっ、血が……誰か、だれか、助けて、こわい、こわいよぉ」


 目にいっぱい涙が浮かんだ。

 感情を殺してから、何ヶ月もたっていたのに。


「……っアオイくん。君は、君の、本心はどうなんですか?自分に素直に生きないと人生、楽しくないですよ。私はここで終わってしまったかもしれませんが、……君にはこれから長い長い時間があります……アオイくんはいつ、見かけても……辛い顔をしていらして、助けら、れなくて……申し訳、ありませんっ、どうか、自分に素直に生きてください……」


 その言葉と共に床に倒れ込んだ。


「うっ、うわぁぁぁ」


 もう涙を堪えてはいられない。

 叫ぶ声も止まらない。ぼくは彼に近寄り肌に触れた。まだ少しあったかい。


 おっさんはナイフで刺したことで、興奮状態になり話が出来る様子では無い。


 ぼくは部屋を飛び出し、使用人たちが集まる休憩室のドアを勢いよく開けた。


「どうかされましたか?」


 優しく問いかけるメイドの方々に大きな声で言った。


「うっ、うぅ、執事さんが、ナイフでさされ、てリーズ様がさした。ぼく、ぼくはどうすればいいの。うわぁぁぁ、ぐすっ、」


 その場にへたりと座り込み目を擦り泣きじゃくる。メイドとそれを聞いた執事たちはおっさんの部屋に行き、執事を医者の元へ搬送した。


 おっさんは罪を揉み消し、その事に関わったものをみんなクビにした。


 彼は重症だったが命に別状はないと言われ心が安堵する。

 良かった。助かったんだ。


 あの人が言うように、これからはあいつには従わない。俺の生きたいように生きる。












 

 

 そして、俺は……奴隷になった。


 今までの行為はなくなることはなかったが、それ以上に暴力を振るわれ、全身は痣だらけ骨が折れた箇所もある。


 それでも、逃げられない。

 自分に素直に生きるため、おっさんには従わない。反抗をしている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ