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魔物狩り始めました  作者: 焼飯学生
魔物襲来編
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07話 魔物狩りVS魔物の大群

「さてと…開戦の合図として…!」


魔物の大群が砂埃を上げて迫ってくる。

俺は大鎌を背中に背負った後、両手を魔物の大群に向け、目を瞑り魔方陣の構築に集中した。


「……陽光爆炎(ソル・フレイム)!」


構築が完了した後、俺は魔物の大群に向けて、魔方陣から巨大な炎の塊を落とした。

炎の塊は、範囲内の魔物達を焼き尽くす。


『スキル【強奪(キャプチャー)】の効果により複数のスキルを獲得しました。

 獲得したスキルは以下の通りです。

 【自己再生】【加速】【硬化】【操糸】【毒玉】【麻痺霧】【酸液】【身体強化】【火耐性】【酸耐性】【毒耐性】【麻痺耐性】

なお、スキル【統合】により獲得済み、もしくは複数手に入れたスキルを統合…それにより新たなスキルを獲得しました。

統合により獲得したスキルは以下の通りです。

 【高速】【猛毒玉】【強酸液】【炎耐性】【猛毒耐性】【強酸耐性】を獲得しました。』


目の前に表示されている画面を見て放心状態になる俺。

たった一回の攻撃で、大量のスキルを獲得すれば、誰でも放心状態になると思う…

だが、ここは戦場だ。いつまでも放心状態で居たら危険だ。

息を整えた後、魔物の大群の方を見た。

魔法の範囲外に居た魔物達は、怯えることなくこちらに向かってくる。

普通ならば、あれを見て怯えて逃げていくのだが、怯えることなく向かってきているから、やはり誰かが使役しているのだろう。

まぁ、今はどっちでもいい…今は新しく手に入れたスキルを色々と試してみるとするか!


「身体強化…高速!」


身体強化で身体能力を向上させた後、高速で走るスピードを上げ、俺は魔物の大群に単身で突撃した。


「猛毒玉!」


高速で移動しながら掌に紫色の玉を作り出し、移動先に居たオークの口に俺はその玉をねじ込んだ。


「ブガァアグガァ!」


抵抗しようと藻掻くオークだったが、猛毒が身体中に回ったようで、白目をむき口から泡を吹きながら後ろに倒れた。

そして、俺は倒れたオークを踏み台にして高く飛び上がり、


「食らえ、麻痺霧!」


両手を広げて回転しながら、俺は掌から黄色い霧を巻き散らし、更に風魔法で麻痺霧が届く範囲を広げて行った。

麻痺霧によって、動きが鈍くなっているゴブリンの上に踏みつけるように着地し、大鎌を構える。

辺りに麻痺霧が漂う中、大きな蜘蛛が俺目掛けて襲って来た。

恐らく、この蜘蛛達から毒や麻痺、糸のスキルを奪い取ったのだろう。

蜘蛛達が襲ってくる中、俺は麻痺で倒れている魔物をしっかりと踏みつけながら、一匹一匹一撃で大鎌で切り裂いていく。

強奪(キャプチャー)が発動しない所を見る限り、蜘蛛達のスキルは獲得済みかつ、今はこれ以上進化させることができないのだろう。


「しつこい!」


無限のように襲ってくる蜘蛛達に腹を立ち、俺は俺を中心に魔方陣をあらゆる方向に展開させた。


火炎連弾フレアガトリング!」


四方八方に炎の弾丸を放ち、襲い掛かってくる蜘蛛達やそこら辺に倒れ込んでいる魔物にぶつけ、燃やし始めた。


「さてと…」


弾丸を撃ち終わり、感知と解析を使って残りの数を確認した。

魔物の残りの数は残り二万…結構削ったがまだまだ残って居る。

一気に蹴りを付けたいため、魔物の生命の源である魔力を浄化させ、身体の維持をできなくさせて消滅させる魔法、神聖魔法を使いたいのだが、その場合強奪キャプチャーの発動条件が満たされないため、使うのを躊躇ってしまう。

強奪(キャプチャー)の発動条件は相手を殺すこと、だが、神聖魔法は魔力を浄化させ、自然消滅(・・・・)させる魔法のため、強奪(キャプチャー)の発動条件が満たされず、まだ手に入れていないスキルを取り損ねる場合がある。


「どうしたものか…」


一気に蹴りを付ける代わりにスキルを手放すか、まだ手に入っていないスキルを手に入れるためにチマチマと魔物達を倒すか…どちらにしようか考えていると、麻痺の効果が切れたのか、オーガが俺に目掛けて棍棒を振ってきた。


「がはっ!」


不意打ちをつかれて頭から血を出すが、獲得しておいた自己再生により、傷が再生されていく。

こんなめんどくさい相手と戦うのならもうスキルはいいか!

オーガのような強力な魔物と戦うのを面倒くさいと思った俺は、神聖魔法を使用するために魔方陣を構築し始める。


「…」


オーガの棍棒による攻撃を避けながら、俺は魔方陣を構築し完成させる。


「食らえ!!神聖魔法…聖なる光(ホーリーライト)!」


魔方陣から白い小さな球体が出てきて、球体はそのまま空へと上がっていき、眩い光を放ち地上を照らした。


「ギィァアアァアーーー!!」

「ゴガァアァァァーーー!!」


光に照らされた魔物達は、悲鳴を上げながら砂のように身体が崩れていき浄化されていく。

神聖魔法の効果が薄れていく中、魔物の数も減っていく。

これで一件落着だな…!

魔物を狩り終えた…そう俺が思っていた時、


「グルルル……」


と、後ろから何かの唸り声が聞こえ、俺は唸り声を発したモノから距離を取り、振り返った。

振り返ると、真紅色の龍が俺のことを獲物として睨みつけていた。


「…」


龍に少し恐怖心を抱きながら、俺は解析(アナライズ)を使うために右手を龍に向けた。


【フレイラ】

種族 炎龍

保有スキル 【灼熱】【覇気】【加速】【感知】【逆鱗】【威力上昇】【物理攻撃軽減】【命中率向上】【灼熱耐性】【神聖耐性】【状態異常耐性】


「嘘…だろ…?」


炎龍のスキルを見た俺は、冷や汗を垂らした。

ヤバイ…最悪俺、死ぬかも…!

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