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Lunatic  作者: コンテナ店子
第二部前編
75/216

第74話

新たなキャラクターも加えて、今回から第2部開始です。

「はいどうも、シャドです、今回の企画はですね……えーっとですね、皆さん大好きな、ずっとお待ちかねにしていたあの企画を、やっていきますよ」


 最初だけ異常なほどに高い裏声で発せられたに続いて、一度両方の平を勢いよく合わせる音がした後にし始めた早口気味の言葉。それが部屋中で何度も反響し続けていた。その一方で唯一明るくなっている場所では布で作られたさるぐつわをされている少女が体を何度も動かしている物の、それのせいでただただ椅子が前後に動いているだけで、全く動きをしてない。そして、周囲ではコンクリートで出来上がった部屋の中でいくつもある柱があるせいで、その姿は外から入って来ている青い光の影になっていた。


 縛り付けられた制服姿の女の子は顔を横へと向けながら目線を正面へと向けると、首を顔の方へと伸そうとし続けている。そして、それと共に等間隔でコンクリートを叩くと共にそれがした数秒後、一筋の白い光が真っ暗な闇の中から現れると、少女がだんだんと口から声を出している物の、その中身は全てさるぐつわに止められてしまっている。その一方で、だんだんとその光と音が大きくなると共に、前者は四方八方へと等間隔で広がるようにしていた。


 少女が辺りへと視線を投げるようにするも、そっちには猫車やセメントの袋など工事に使っていると思われる道具が捨てられているだけだった。そして、遠くからは、車が走っている音がたまに聞こえて来るだけ。それすらも、足音に消されていた。


 それから、言葉を1つ話すごとに止まって、少しずつ伸ばしていくような音を出してまた話しだしてを繰り返していた。そして、それを言い終えた数秒後に少女の視界の中へとやって来たシャドは手にしていた光の正体であるスマホをスタンドと共に床へと置くと、そのまま光で床の辺りだけを照らしていた。


「今回もみなさんのリクエストに応えて来たいと思います。よろしくお願いします。今回応えるリクエストはですね、えーまずは、リクエストの方を、呼んでいきます。まず、読むリクエストは、シンさんのリクエストを、読んでいきます。はいー。えーっとですね、これ、はなゆみかな、すみませんね私漢字苦手なので。花弓学園の2年C組のシンさん、よろしくお願いします」


 それと共に、そこにいる人物は白いジーパンのズボンへと手を挿入すると、上着を擦りながらスマホを取り出してその画面を操作。それと共に、バックライトで細かい毛があっちやこっちへと向かい続けているうえに一部がかなり持ち上がった寝癖がそのままになっている天然パーマと大きなサングラスが照らされる。そして、それと共に、口を横へと広げながら、頬の辺りにえくぼを作っていた。


 それに対して、椅子に縛り付けられている女子は、同じように声を出し続けているも、結果は同じ。それと共に、涙を堕とそうとしているが、それもほんの数秒後にはさるぐつわとなっている布の中へと吸い込まれているだけであった。その一方で、床の上に置かれていたスマホの画面は以前バックライトを照らしたままになっていて、そこでは画面の上3分の1ほどでシャドと縛り付けられた少女の様子が映っていて、まっすぐに背中を伸ばしているのはどちらも一緒である。


 一方でスマホの下側では、次とアニメアイコンで書かれているコメントが進み続けていて、数秒間に1度は必ず新しい別のアイコンのコメントが出ているようだった。


「南まりさん、静かにしてくれませんか? 自分らだってそうしてたんですからね」


 苗字から名前へと移ろうとしたタイミングで喉に力を込めたような声を出し、それに続けて強く力を籠めるように手を胸元で強く握りしめている方を相手へと見せつけるように前屈みな姿勢に変化。その数秒後、後ろへと振り返ると、曲げた膝に両方の手を当てて、首をそっちへと向けるようにしている一方で、画面には赤くなった肌と夜の闇が混じり合うようになっていたけれど、それに対してコメントはそのほとんどがシャドの事をせかしている物がほとんどであった。


 それを本人は見ることなく、すぐに体を翻して、少女の真横へと戻ると、スマホを操作してまたその一切日焼けしていない真っ青な顔にバックライトを当て続ける。


「さて、メッセージを読んで行きます、それでは、読みます。ちょっとっ待ててくださいね……今、準備してますので……よし、オッケー。初めましてシャドさん、私は、些細な聞き間違いが多くて、それのせいで他の子たちに笑われてばかりいますし、私が授業中に先生の指示を間違えたところだったり四六時中の行動をインスタにあげられ続けています。南まりのせいで私は外を歩けません」


 だんだんと持ち上げて話していくようにした首を限界まで上げた後、すぐに落っことすみたいにしていくのと一緒に声も同じようにして、胸の少し前辺りにいるスマホに指を何度もたたきつけるようになっている。それから顔を数回傾きを変えるようにしながらそっちを見ていて、それから顔をスマホの画面に近づけながらゆっくりと1文ずつ読み進め始めていた。


 それに対し、少女は目線を何度も大きく動かすようにしていて、何度もそこを元に戻すようになりそうになったと思いきやすぐにまた大きくなっている。しかし、シャドはそっち側を見ようとすらしていなくて、スマホを持っていない側の手の平を上へと向けるようにしながら何度もそこを上下に動かすようにしている。それも、コメントの終盤くらいになると背中を曲げながら自分のサングラスのすぐそばへと背筋を曲げて、声も自分でわざと乱すようにしていた。


「私もね、やるときはやる人間ですからね! 今日もシンさんのリクエストに応えていこうと思いますよ、いえーい」


 その言葉を言うと共に、軽い拍手をやめると、少女のスカートのチャックに手を掛け、それからホックも外していく。それと共に、された側は何度も同じ低い音を繰り返し出し続けていた。しかし、それでも、何度も息を激しく吸ったり吐いたりしている音を出しながらシャドはずっと顔をその太ももへと限界まで近づけているようだった。そして、その鼻息はスマホ越しにも聞こえているようでコメント欄もシャドの存在を応援し続けるコメントが次から次へと流れ続けていた。


「恐れることはないです。あなたたちがよく知っていることをするだけです。今回はそのターゲットがあなたのまんこというだけ」


 何度も顔を左右に動かし続ける少女だが、それに対して椅子はわずかに上下に動き続けているのみ。前側の椅子の足に持ち主の足首が縛られているせいでその女性器に光が映っているにもかかわらず、シャドはスマホへと歩いていく一方でその体で白い光源を遮ろうとはしない。わざわざ迂回して行った後にスマホを一度持ち上げると、何度も声を上げ続けている相手に対して、スマホの画面をスワイプしているだけで、それと共にそこに周囲の風景として少女の姿も一切隠さずに映し続けていた。




 ブライダーが下げられていたままになっていることでそこから漏れている光で照らされている光と、中央にあるプロジェクターから出ている光だけで照らされている部屋の中、その機械が置いてあるミニテーブルから少し離れている場所で3方向を囲う様に並んでいる長机に沿うように数人男たちが座っている一方で、プロジェクターが光を投影しているスクリーンの前に倉敷が1人で立ったままになっている。


 彼が正面にいるそこには世古島に対して銃弾を何度も放ち続けている001の姿がある。両方の腕で作りあげられたシールドも破壊して次から次に血を何度も吹きださせ続けているその様子を音もなく暗い部屋の中でただただ映し続けていた。それに対して倉敷はずっとその画面を見ずにスーツ姿の男たちの方をただただ見ているだけである。


 そっちにいる男たちはペンを手にしつつ頬に手の平を当てながら髪の毛に指を添わせるようにしていたり、顎に指を当てながらその様子を眺めている。そして、彼らの前にある机の白い面は黒い縁取りで側面を覆われていて、しかし、その一方で倉敷やプロジェクターのある方には足元を隠している板も真っ黒であった。


 その一方で、彼らが真っ黒で硬い靴に覆われている足で踏まれてる床は灰色のカーペットで覆われているせいか、足音はどこからも聞こえて来ることはないと思いきや、映像の動きが止まると共に電気が着き倉敷が歩き始める。またしても眼鏡のフレームを手の平を押すようにしているその男は髪の毛と触れるような位置に四本の指を、こめかみのあたりに親指を置くようにしていた。


「東雲アニタが起こした不祥事は確かに甚大だった一方で、その研究成果は評価できます」


 リモコンを押すと共に、スクリーンに映っている映像が切り替わり、静止画で001の姿をただただ映し続けている。それの正面側に機械で出来上がっている様子を晒したままになっている腕を映し続けていて、その場所のいくつもが光を灯っていた一方で、その顔は真っ直ぐに手を向けている方へと何の表情もなく目も動向を開いたままにしていた。


 そんな姿の前に立っている倉敷はゆっくりと一定のペースで文字1つ1つを強調するような話し方をしている。それと共に、手の平を上へと向けながら軽く握りしめるようにしつつわずかに上下にそこを動かし続けていた。


 それと共にゆっくりと歩いていくと共に、プロジェクターの横も通り過ぎて、それから正面を向いていたと思うとそっちにいる男たち、彼よりも大きく歳の離れた初老の男たちもそっちを見る。しかし、彼らは頬を僅かに膨らませるようにしながらお茶を飲んでいた。


「彼女が残した研究は私の部下が電気系統の管理室へと侵入した際にすべて回収しました。それと、皐月宮にいる成績の低い者たち、来るべき橘薫子との戦いに向けて役に立たない物を追い出しましょう。彼女らの食費、宿泊費、教育にかかる費用が甚大なのは配布した資料に書いてある通り」


 先ほど声を出した時と同じように話していく倉敷は、足を横へと動かしていくようにしている間、それに対して男たちは自分の前に置いてある資料に目を落としていて、足音に対して顔や目の向きを変えるようにはしていない。しかし、その音の主である倉敷はプロジェクターの横辺りに戻ってそっち側にいる男たちに向けて目線を落とすようにしていた。


 その言葉が終わると、頭を一度下げた後、そのまま少し足を下げるようにしている姿に対して、部屋の中にいた男の中の1人であるプロジェクターとスクリーンの正面になる机の真ん中にいる人物がフレームに指を当てて眼鏡の位置を戻しながらしわだらけの顔をそっちへと視線を向けていた。


「確かに理論上はそうだが、少女たちは路頭に迷うことになるのではないでしょうか」


「その通りですね」

読了ありがとうございます。

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