主な登場人物紹介 ここまでのあらすじ
第1部のネタバレ注意です
これを読めば第2部についてこれます。
主な登場人物
木月流那/ルナティック/腰抜け
本作の主人公。気が弱い割には内心では周囲を見下しているねじ曲がった性格をしている魔術師。
仲間としていた黒魔術ごっこの末に魔法の力に目覚め、雷を魔術を操る。
施設で出会った不良チームと深い交流を持っていて、特に1個上の先輩であるハリーとは盟友。
アニメやゲームに精通したオタクであり特にカイジシリーズとFGOが好き。
ずっと戦いを共にした大切な私物であるウサギの耳がついたパーカーを愛用していて、変身後の衣装もそれを取り入れている。
現在は杏とともに孤児の支援施設に住むことになっている。
大森杏/001
流那の数少ない初期からの友人であり他人思いの常識人。
魔術研究者である東雲アニタに改造されたがために、感情を失ったサイボーグにされてしまっている。
左腕が機械になっていて、それを含めて体を自在に銃などの武器に変形させることができる能力を持つ。
現在は流那とともに行動している。
花笠心愛/ハリー
不良チームの一番下っ端であり流那の1つ上の先輩。チームに入ってから初めて不良になったために必要以上に悪ぶったり先輩風を吹かせたりする一方で、人一倍姉御への忠誠心や仲間への思いは強い。
能力は何も持っていないが強い意志を武器に流那を戦いの場に立たせたり姉御の戦いを応援する。
おでこのところに傷があることからハリーポッターになぞらえてハリーというあだ名を持っている。
元カレがいるものの不良チームに入ってからは面会に来ないともあり、絶縁中。
世古島小虎/姉御
不良チームを率いる頭でありそれに見合った非常に強いプライドとカリスマ性を持っている。
自分を慕う舎弟たちに対して強い信頼を寄せている一方で苦しんでいるときには絶対に見捨てない強い意志も持ち合わせる。
寡黙で普段はあまり話さないが必要な時には流那たちに助言をして導く役もたびたび果たしていた。
変身後は背中に背負ったバックパック型の機械から出たエネルギーを武器に地面すら破壊するこぶしや蹴りを放つ。
東雲アニタ
「薫子」という人物との戦いに備えて魔術の研究をしているマッドサイエンティスト。
非常に倫理観のかけている人物で目的のためであればどんな犠牲も問わない。
元は政府から用意された研究所を持っていたものの、現在は流那たちが起こしたクーデターにより亡命。
ドローンを自在に呼び出す能力を持ち、それらに銃を撃たせたり自爆させることはもちろんのこと、手に持ってプロペラを使用し敵の肌を切り裂くこともたびたびおこなう。
北川加奈
不良チームのメンバーであるがあまり姉御への忠誠心は持たない。
元は流那たちからは想像もつかないような場所から来たらしいが、彼女らの戦いぶりに感化されて敵味方問わず戦いを挑む非常に好戦的な性格へと変貌を遂げている。
その性格のせいで手痛い敗北を経験して以降、現在は消息不明。
変身後は自在に鞭を操ることで敵を翻弄することができる。
芦田はかた/マナ
不良チームのメンバー。メンバーではあるものの、不良のような姿はほとんど見せない。
流那やハリーの面倒を見るお姉さんのような人物。
マナという名前は苗字が芦田であることから。
鶴田紬/コアラ
不良チームのメンバー。
漫画のワンピースを愛読し、特にサボが好きであるため、彼の相棒のキャラから取ったコアラという名前がつく。
漫画でのエースの死をきっかけに応急手当へと精通している。
倉敷博人
東雲アニタのライバルである青年。
政府に雇われている役人でもある。
東雲を打倒するために流那たちと接触して共にクーデターを引き起こし、現在はその立場を奪うことに成功。
メアリー、セレニア、クラリッサ
かつて流那と同じ学校に通い、同じく日陰者だった友人たち。
現在は喧嘩の末に距離を置いてしまっている。
これまでのあらすじ
第1部前編
クラスの中でも内気でいながらも内心では周りを見下している性格から、周囲へとうまく打ち解けられない中学校生活を送っていたオタク少女の木月流那。彼女にとって数少ない友達は同じく日陰者をしている同学年のメアリー、クラリッサ、セレニアの3人と、唯一優しく接してくれるクラスメイトであった大森杏だけであった。
ある日、流那がいつものように仲間とともに黒魔術ごっこへと夢中になっていたところで、突如巨大なヘリコプターが現れ、そこから魔術の研究を進めている少女、東雲アニタが立ちはばかる。彼女の目的は流那を捕まえることであったが、当の本人は魔術の力を手にするチャンスを物にしたことで、東雲が引き起こした事故に巻き込まれていた友人を見捨てる。
手に入れた力を振るい、捕まえに来た研究施設の人間たちを翻弄する流那であったが、東雲との戦いの際に親友である杏が巻き込まれて戦死、そのショックで戦闘不能となってしまった。
東雲らに連れられて施設の収容所に捕まった流那であったが、そこから彼女による執拗な精神への攻撃を仕掛けられて辱めを受けただけでなく、面会に来た友人たち3人からも「もう黒魔術ごっこはやめよう」と言われた上に喧嘩の末に道を違えて、絶望の淵に追い詰められてしまう。
そんな流那の元へと現れたのは、同じく施設に捕まっていた魔法使いでもありそこを取り仕切っていた女番長の世古島小虎とその舎弟たちであった。行き場を失っていた少女たちが集められていたため、面倒を見てくれ気にかけてくれる世古島は彼女らをメンバーたちに慕われていた。
世古島は自分の舎弟を次々と反人道的実験の生贄にし続ける東雲へと反旗を翻すため、流那にも協力を求める一方、杏を失ったショックからそのアプローチを拒否。しかし、新たな後輩の登場に世話を焼き続ける下っ端のハリーと出会ったことや、自分の失態を彼女がかばったことから自然と距離が近づき始める。
そんな中、東雲に押され続けている世古島に見切りをつけたメンバーの1人が数人の部下を引き連れてクーデターを起こし、施設の中の頭として君臨しようと喧嘩騒動を起こす。ハリーや流那ももちろん世古島の側として加勢するも、喧嘩慣れしていない上に魔法の力も使いたくない流那は一方的に殴られ続け敗走。その上、東雲による介入によって相手側の長が異常な強化を受けたことを、世古島への恐怖心から報告しなかったことによって世古島派全体の敗北を招くことになってしまう。
しかし、その後ハリーたちと世古島の強いきずなの姿を目の当たりにしたことや、幾度も逃げ続けたことで戦う前から負けを認め続けていたことに気づいた流那がただ1人魔法の力を振るうことで勝負に挑むも、彼女にとって初めての魔法使いとの戦いであったこともあり苦戦。視界を奪われ窮地に立たされるも、ハリーの協力もあって辛くも勝利をおさめ、晴れて世古島たちの仲間へと引き入れられるのであった。
一方で、東雲の方は行っていた実験が最終段階にまで進んでいることを確認。それに満足しているも、彼女のライバルでもある倉敷の存在に危機感を覚えるのであった。
第1部中編
施設へと姿を現した東雲が突如自分が用意した敵との戦い勝つことができれば自由にしてやると言い出す。突然の行動に不信に思った流那たちであったが、彼女はそれ以上に、友人たちと絶縁したことや杏が死んだことで、外へ出てもどこにも居場所なんかないと思っていた上、ハリーがそっけない態度をしてきて頼れないことから参加をためらっていた。
さらに、東雲は自分の実験体の強さを役人たちへと示すために、流那たちに負けさせようと策略していたことから、更なる精神攻撃として再びメアリーと彼女を面会をさせる。しかし、そこで受け取ったスマホの中に入っていた生前の杏の言葉から、友達を助けることに理由なんかいらないことを思いだした参加を決意。
決戦の日、先陣を切った世古島が初戦は善戦するも、次に現れた本命であるサイボーグとの戦闘に大苦戦を強いられたところで流那が乱入。無意味な争いは避けようとあらかた勝敗がついたところで終戦を呼びかけるも、それを無視されたことに怒りを覚え力任せに魔力振るう。そこで敵が実は生きていて改造を受けたことで感情を失った杏であったことに気づき敗北することになってしまった。
自分に優しくしてくれていた杏を傷つけてしまったことから閉じこもった流那。そんな彼女の元へとその戦いぶりに自身の闘争心を呼び起こされた少女の北川、そして流那とともに東雲を倒そうと画策していた倉敷の2人が次々と彼女の前へと現れる。2人とも別々とはいえ再戦を求めるも、本人はとてもそんな気にはなれない。
その上、流那が世古島と必要以上に距離を詰めていた上に、東雲からも敵視されていることに嫉妬していたハリーが怒りを爆発。流那にタイマンを申し込む。しかし、いまだ戦意を持てない本人はただただ攻撃されるだけな上に、やる気のない姿で必要以上にハリーの怒りを買うことになってしまう。
決闘は北川も乱入もあり混乱を極めたところで世古島の仲裁によって一度休戦し、流那の元には彼女の舎弟であるマナとコアラの2人がやってきた。彼女らの助言で自身は仲間ではあるが舎弟ではないため堂々と自分らしくしていればいいことを学んだことで、流那は好きなゲームのキャラの衣装と決めセリフのオマージュをしながら次の日の決闘に現れる。そこで魔術を使った上でハリーとの戦いに引き分けたことで、必要な時には友であっても傷つけあうことが悪いことではないと学んだのであった。
第1部後編
倉敷の手引きによって杏との再戦が始まった。何度も問いかけようとする流那であったが、東雲によって完全に感情を破壊されてしまった杏による猛攻により防戦一方になってしまう。辛くも勝利するも、せっかくの実験体を奪われるわけにはいかない東雲がその前に立ちはだかる。その圧倒的力の前に流那は敗北。杏を連れ去られてしまう。
一方その戦いを見守っていた世古島、ハリー、コアラの3人たちの前には、流那たちの戦いに巻き込まれて気を失ったマナを人質にとった北川が現れる。闘争心に飢えている彼女は隠し持っていた魔法の力を開放して世古島に決闘を挑むも、相手は自分の舎弟を絶対に見捨てようとしないために説得を試みようとする。
しかし、どんなことをしてでも命がけの戦いに持ち込みたい北川は、相手を本気にさせるために魔法の力を持たない2人にも手を出すも、それに怒りを覚えた世古島の手により敗北、いまだ戦えるのにもかかわらず放置される屈辱を受けてしまった。
倉敷や世古島とその舎弟たちと合流した流那であったが東雲に言われた自分たちは何にも背負っていないことを気に病んでいたがために完全に精神がつぶれてしまっていた。しかし、生身でありながら繰り返し魔術を使用した戦いに巻き込まれたことでボロボロになっていたハリーや世古島のプライドを捨てた芝居によって彼女たちの期待を自分が背負っていること、自分1人で戦っているわけではないことを思いだした流那は、倉敷らも巻き込んだ作戦を思いつき、それを携えて東雲へと最終決戦に挑む。
黒魔術ごっこを一緒にしていた仲間たちから見聞きした知識を利用した作戦を使ったことで東雲に勝利した流那は、倉敷が用意した病院へと搬送され、無事杏と再会することに成功した。その一方、ハリーの元にはとある青年からの電話がかかる。そして、東雲は自身の立場を倉敷に奪われてしまうのであった。
明日から第2部開始です。
そっちもよろしくお願いします。




