第64話
昨日第2部を書き始めました。
なので、今やってる話は必ず終わりまで行きます。
ハリーの大きな言葉を聞いて以降私はずっとその膝を抱えるようにしたまずっと下を見ていたし、その後声を出してからは、ずっとただただ肩で呼吸を繰り返したままだった。その猫背の姿勢でいる私は、目にただただ力を籠めることしかできない。それに対して私が手を置いているハリーの足は、その中にあるわずかな硬い筋肉や骨の感覚をずっと感じているつもりでいたけれど、それは二の腕と腕の辺りだけで、そっから先の前腕の辺りとか手の平の辺りでは何も感じられずに空中へと放り出されるようになっていた。
周囲では、風の感覚もなければ、何かが聞こえる感覚もどこからもしない。でも、それがずっと続けているせいで、私のそばには倉敷さんやマナやコアラたちがいるのも感じるし、未だにうさ耳パーカーで作り上げたマントのポケットにはスマホが入っている感覚があって、それは今も床へ画面の付いている面を向けているのをずっと重みで感じさせられてた。
そんな中で、口の中でわずかに舌打ちするようにした音を立てて来たと思ったタイミングで、自分の顔を上へと向けるようにしたけれど、もうそのタイミングでは向こうから最初の言葉を僅かに伸ばすみたいな音を出し始めている。
「あたしだって、そうだよ、あのクソ野郎と付き合ってた時から一緒だよ、だから……」
それから、早口めの声がしたタイミングでその体を僅かに使って私の近くの床を蹴飛ばして来ると、それと共にこっちは息を吸い込むようにしながら一気にずっと曲げてた背筋を自然と伸ばしてて。それからすぐにもう一度ハリーの頭の方を、足から離したままに両方の手にある爪を下に向けたままにして甲を天井へと見せている形のまま、膝を曲げた状態で前を見ると、そっちのハリーの様子を見た途端に、息を吸い込むようにしながら肩膝立ちになって、そのまま息を吸い込めずにいた数秒後に体を立てるようにしていると、目を大きく開けることになった。
それに対して向こう側は一歩だけ片足を大きく前へと進ませてから、もう片方の爪先を立てた状態で、それを滑らせるようにしていたし、その低い音も確かにこっちに聞こえて来る。でも、それなのに、後ろの方の足はもう片方と並ぶこともないし、それでまた次の前側が動き出すまでの数秒間では、ただただ肩を上下に動かすだけで、向こうは何もしてなかった。
それを私は息も苦しいままに見ていたけれど、そのまま一度歯を食いしばるようにしながら前のめりになってそっちに行こうとする。でも、そんなこっちの体の前に、一本の手が出てきて。その瞬間に勢いを出そうとしてた両方の足がそこで止まってしまったせいか、片方の足でバランスを崩しそうになってそのまま倒れ込もうとした瞬間、肩を掴まれて後ろから引っ張られると、背筋をまっすぐにさせられた。
私が手前で手を出しているマナと、後ろで肩を持っているコアラを交互に見ようとしているのに、その後でもう1度視線を戻した向こう側ではこっちに背中を向けてるだけだった。
「ハリー!」
私が喉を貼るような勢いで出した声に対して、向こうは足を止めたように感じたけれど、それは等間隔でドアに向かって進んで行っている流れの中の一部でしかなくて、私が体を前のめりにしようとするも、その瞬間にマナとコアラが私の動きを止めようとして来てしまっていた。
でも、曲がっているその背中を見ている間に、目を大きく開くしかなくなってしまい、それのせいで、こっちは息を強く呑み込む。しかし、私のただ自分の力で押してるだけじゃ2人の力にはとても勝てなくて、マナの体に自分の両方の手と顎の重さを乗っけるようにすることしかできない。
そのまま、鼻を一気に吸い込むようにしているこっちに対して、マナは自分の眉毛同士を近づけるようにしながら口元に力を籠めるようにしている様子であった。ただ、それを見ているだけで、心臓が握りしめられるような感覚がするとともに、周囲が冷たくなるのを感じた。
そんな私やハリーの前にあったドアが一度重そうにゆっくりとドアノブが押し込まれる音がしたと思いきや、それと共に私の動きを止めてた2人の力もだんだん抜けていくように感じたと思いきや、こっちも前のめりになってた体を元に戻すようにする。それから、息を吸いながら目を開けるも、その後に体を支えてた手が離れるような感覚があった。
それから手がゆっくりと離れていく感覚を味わいながら、部屋の中に世古島が入って来るのを見ていると、そっちはそのまままっすぐに進んで、ドアがぶつからない位置でまっすぐに立ったと思いきや、すぐにハリーの傍へと寄るとその肩を支える。それに合わせるかのように肩落としながら膝を曲げていた。
「ハリー、もういい」
その、私にもギリギリ聞こえて来るくらいのわずかなのを聞いた途端、私は舌を使うことで喉を引っ込めるようにして、それから一緒に肩を持ち上げて。さらには眉にも力を籠めるようにしていた。
それから、足を正面に向けて進めていこうとするも、それに対して、向こう側はハリーの倒れて行こうとしている体を自分の体で受け止めようとしている形でいて、それから眉を落とすようにしているのに対して、ハリーは未だ何度も口から呼吸をして、肩から動かしている。
それでも、世古島はいまだ背中をほんの少しだけしか前に出してない状態でスカートに包まれた膝を曲げて座っていて、正面の肩に自分の手を置くようにしている。しかし、そのまま世古島は真っ直ぐにその姿を見ているだけで、ただただそこで静かな様子を見つめているようであった。
それを見てるだけで私の首に強く力を籠めるようにすることで、顎をそっちへと向けるようにしてから、鼻で息を強く吸っていくようにしてしまって、気づけば足が前へと動いているし、その中でマナの腕の腕が前に出てくるようになったと思ったタイミングですぐに私も自分の左手をそっちの右側に近づけるようにして、それから思い切りそれをまっすぐにしたままに手を払った。
「お前……ハリーがどんな気持ちで!」
足を1歩前にするようにしてから、世古島へとまっすぐに立ったままに目線を向けて、それから足と平行に並べるように腕を強く握りしめた状態で立つ。しかし、それに対してハリーは全く動こうとしない一方で、もう片方が目を向けるように首の角度を変えるようにしているのに対して、最初は小さく言った言葉を、数回口呼吸を繰り返した後に、続けて大きな声を出したら、前に出してた足を強く踏みつけるようにしながらゆっくりと呼吸を繰り返していた。
その後、私の後ろにマナとコアラが近づいてきているのを感じながらずっと世古島をじっと見つめるけど、それに対して向こうはただただ目を細くするようにして同じようにしていた。でも、その後すぐに私の方から息を吸い込むように。
「何が姉御だよ!」
その声を出した私は、体を相当に前のめりになっている上に、目も強く締め付けるようにしていた。でも、私は下を向いたまま何度も肩を動かし続けてて、周囲では私が呼吸している音だけしかしない。それに気づいてから、すぐに顔を上げて一気に振り返る。
「マナ、コアラ……ハリーは、いいのか!」
髪の毛とマントとうさ耳のフードが翻るのを感じながらも、そっちに向けて一歩前へと動かしながら大きな声を出すと、それと共に目を開けてそっちを見るけど、2人はただたださっきいた場所とほとんど変わらない場所で立っていただけ。それはこっちが体に絡みついて来たマントを払うようにして腕を横に伸ばしても一緒であった。
それのせいか、私の声が止まると共に、また周囲では静寂があふれ出し、その中でマナは自分のお腹と胸の間くらいの場所で両方の指を重ねるようにしているし、目線をこっちから顔をそのままに反らすようにしている。
それに、コアラも、自分の首のすぐそばに右手を置きながら顔をそれに近づけてるしで、もう何も私には向けられている物はない。そんな光景を見ていたら、顔を下に向けながら私は目を瞑りそうになる。でも、無理やりそこに力を込めてギリギリのタイミングで抑え込んだ。ただ、そうしていられるのも少しの間だけで、足を開くようにほんの少しだけ動かしながら両方の手に込める力を強くしていくも、それだけでは鼻からずっと冷たい空気が通っていく感覚が止まることはない。
一度強く息を吐いてから、もう一度顔を正面へと向けることで、すぐに後ろへと振り向いて、肩に力を込めながら足も出来るだけ同じようにしながら進み始めた。その直後に、世古島が自分のこっち側に近い方の腕を使って遠ざけて来る。しかし、向こうはそれ以外には顔を向けることしかしてこない。
そんな光景に軽く舌打ちしそうになりながらも、すぐに手で目の前のドアを引っ張った勢いで出た音で隠した。
その後無理矢理叩きつけるように勢いよく戸を閉めようとしたけれど、そうはいかなくて、振り返ってから自分の体重をかけて押し込もうとしたのに、向こうは一瞬だけ進むペースを上げる一方で、ほとんど進む勢いを変えずにいた。
そして、また爪が中へと入る音を聞いた時に、一度ため息をついて、数秒だけ、そのままの、ドアに体を押し込むような姿勢でいる。しかし、それに対してその直後に大きな何かが落っこちるような音がした途端、目を大きく開くことになった。
読了ありがとうございます。




