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Lunatic  作者: コンテナ店子
第三部後編
215/216

第214話

 自分の髪がなくなった頭を何度も撫でながら細くだけ目を開けている北川は、顔を少しだけ体を前のめりにしながら後頭部の辺りでゆっくりと手を滑らせる感じでゆっくりと動かし続けていた。そのまま、辺りの様子を見ると、顔を下へと向けたままほんの少しだけ息を吐いて、左右にゆっくりと視線を動かす感じにしたまま目線だけをゆっくりと動かして行ってる。でも、両方の腕を前に出すことで掛布団の中でわずかに曲げながら前に出て行ってる足の上に乗っけたそこのしわを感じるかのようにしていた。


 一方で、その目が見ている方は、茶色い木の模様みたいな姿をしているテレビ台がほとんど塗装の中に傷を見せることなくただただ上の一切外に出ないテレビを乗っけたままにしてて。それ以外の物は何も乗っかってないでただただそこにいるだけで。他には端っこの方に畳まれた状態で机が立てかけてあるのを一切隠さないままただただ斜めになっておいてある様子の下の方だけを影にしている。


 でも、すぐ自分の脇の下の下あたりでほんの少しの息の音が聞こえたのに気づいて眉を上に持っていく感じにしてから息を吸いこんでそっちを見ると、同じ布団の端っこの方で頭を反対側に倒すような形で目線を相手の方へと向けている一六の様子があった。そっちもそっちで目線同士がぶつかったのに気づいて口を横に伸ばしながらその先端を上に向ける感じにしてて。一方で目尻の方は落っことす形にしてた。


 ずっと上半身だけを持ち上げている側に対して彼女は、ずっと自分の顔の前で重なりそうな位置で布団の前に両方の手を置いたままにし手首だけを乗っけるようにしている。そのままわずかにほほ笑む声を出しているだけで、他の場所は何もしないままそこでただただ何もせずにいた。


 周囲からは、窓の向こうから白い光がずっと溢れるようになっているのもあって、辺りはずっとそれぞれの壁や畳が本来の色を2人の方へと見せるかのように。そして、その照らされている場所ではほんの小さな埃が数本だけわずかに舞っている。しかし、そっちへと2人は視界を一切向けずにただお互いをじっと見つめるままになっていた。


 一方で、そっちの方では電車が走っている音が何度も繰り返し線路で大きな音を立てるように繰り返ししている物の、周囲の空気は一切揺れていないようで、それが終わった後には近くの木に止まっている鳥が高い鳴き声を上げているのが部屋にも聞こえていた。


「おはようございます北川さん……」


 口を同じ感じにしながら、そこまで大きくないものの、張りつめてる感じの声を出しながらいる一六に対して、もう一度寝転がった北川。それに気づいた途端に前者は体の向きを相手の方へと戻すと、そのままやせこけた上に乳房が垂れ下がった体へと上側に来ている手を乗せて撫でる。そして、それと一緒に上半身を押し込んで行く感じで距離を近づけていた。


 一方で、それをされている側も、相手の首の裏側に一度手を回してからそっち側で頭を撫でてる感じで髪の毛を動かして。そのくすぐったそうな音をお互いに感じ続けてる間、顎をひっこめながら上目遣いにそっちの方を見ているのに対して、してる方はわずかに数回だけ笑い声を出すみたいに。


「まだ寝てていいよ」


 その声は息とゆっくりと出てくるみたいになっていたけれど、それに対して言われた側はすぐに勢いよく立ち上がると、両方の手を握り締めたまま落っことし、自分の一糸纏わない姿を相手に見せつけるように布団から出る。一方で、今も脇を外へと見せるような両方の手を後頭部の後ろに持っていくようなポーズをしている側も、前者と同じように布団から自身の胸を見せたままにしているも、そっち側は中の骨の形が見えそうなほどになったまま顔を斜めに向けるような形にしていた。


 体の中の機械がわずかな光を出しているのが肌の奥から見えているの以外は何も動かいていない張りつめた皮膚と一緒に胸を下げて一度ため息を付いたら、近くの畳の上に脱ぎ捨ててあった自身の下着を拾ってはそれを身につけ初め、それと共に相手にお尻を出すようなポーズに自然となっていた。


「そうはいきません、今はいいですけど、そのうち諸葉さんにもらったお金もなくなるんですからね」


 言葉を止める直前の語尾に来るたびにそこを一気に持ち上げるようにしたまま、ワイシャツを羽織って髪の毛を一度持ち上げる一六に対して、その腰の辺りに抱き着きながら声を伸ばしながら話す北川。唇を上に上げながら目を強く絞ってその辺りにしわをたくさん作ってわずかな声を出すままに。


 それに気づいた側もわずかな声を出しながら両方の前腕と手を上へと持っていってて。背中を曲げながら目を大きく開けているのを数秒間そのままにしていた。しかし、一度ため息を付いて体を落っことすような形にすると、小さく「全く……」という声を出しながら今も下は下着しか身に付けてない体をそのままにしていたまま肩を落っことしていた。




 レンジがパンを焼き続ける音を聞きながら玉子焼きの形を整え続ける一六であったが、体をまっすぐに向けたまま視線を下に下げ続けてて口を結んでいる位置を整えなおしている姿をそっちに見せるようにしているのに対して、そのキッチン兼廊下の向こう側にいる北川は布団を三つ折りに畳んでから「よいしょ」と低い声を出すとそれを持ち上げつつ部屋の端っこの方へとまとめていて。それから体を折り曲げながらため息を付くと、今置いたそれの上に両方の手を突いて強くため息を吐く。


 一方で、箸を片方の手で持つと体を目の前のコンロの方へと向けながらも顔をそっちへと向けている側は、わずかに目を細くするように頬を前へと持っていきながらまたすぐに勢いをつけるみたいに顔をまっすぐに向けるようにしながら料理へと戻っていると、その間も机を組み立てている音を聞かせていると思ったら、その瞬間に勢いの良い大きな声がして。すぐに火を止めてから一六も一気に息を吸い込みながらそっちに走っていった。


「北川さん!」


 部屋はもちろん隣の家にも聞こえてしまいそうなほどに叫ぶ一六は素足で床を叩く音を何度も辺りに響かせながら両方の腕を振って近づくも、一方でそっちは体のバランスを崩して床の上に倒れこみ、両方の腕をお尻の後ろに持っていきながら何度も口から激しい息を繰り返してて。そのまま体を小刻みに震わせている。それは、部屋の入口のところでどうしていいかわからずにじっとしている相手の様子が視界に入っているはずになっても一切変わることがない。


 一方で、その目はずっとどこを捕らえているのかわからなくなっているどころか、黒い部分の色がだいぶ薄くなったままになっていて。その上、体の震えは両方の腕も一緒のままである。


 そっちの方を見ている一六が両方の手を胸元に持っていってその握りこぶしをずっと力を入れないままにして相手の方をまっすぐに見てたまま小さな声を出し続けてて。でも、すぐに歯を強く噛みしめてそっちの方へとスライドしていく勢いで相手の肩に自分のおでこを押し付ける感じの体勢になった。


「北川さん……ごめんなさい……」


 髪の毛をすべて下へと下げたままにしている体勢でずっと口と歯を同じ形にしている一六の姿に対して、それが向かっている側の体も同じように胸と顔を斜め上へとむけたままわずかな声を出し続けてるのを一切止められずにいて。さらに手を使って一度付けている場所をお尻より遠くにしようとした瞬間、自身の肩にブラ紐の上から乗っけてるのに強い力を入れる形にすると一緒に、心臓の辺りで髪の毛が擦れるのを実感させられる。


 その間に、何度も口で激しく繰り返してた呼吸をだんだんとゆっくりにしていくと、最後の息を思い切り相手の頭のすれすれ上の辺りを通していく感じにした。


「一六……私は、ここにいる」


 最初に相手の名前を呼んだ瞬間、下へと持ってきてた手の平を両方ともおでこに叩きつけることでその音を辺りに響かせている物の、しかし指がとらえるのはもうそこに何もなくなった頭皮しかとらえることが出来なくて。歯の両方に力を入れながら相手の髪の毛を見つめる物の、それで何も音が起こることはない。


 それに対して、一六は顎を上の方へと力を入れたままにしてる体制をしてて。そのまま鼻を締め付ける形にすると、腕を使って脇を強く締めるようになっていた。さらに、それのせいで爪が立っているような形をしている。それから、細くなった目を横に向けることでただただ色が薄くなっている畳の方を眺めてた。


「はい、私も、ここにいます」


 肩を両方とも前に出すみたいにしていながら頭をずっと下に向けている一六は、いつもよりも高い声を出してしまっているのを部屋中に響かせて、言葉を止めるたびにその間で何度も息を繰り返す音を立ててしまっていた。一方で、北川も下唇を上のの前の方へと持っていきそうな動きをさせていて、げっそりとして尖った形になっていく顎の周りを自分の体の方へと向ける形になっているのを一切変えないでいる。ただ、それで締め切りになっている窓の向こうでは植物がゆっくりと風に吹かれて揺れている姿を2人の方へと見せているかのようであった。




 玉子焼きを焼く手を動かしている間、ずっと一六は視線をずっとそっちへと向けたままにしているのと同じように、その脇で前後の両方から腕で相手の体を挟む北川も自身の背の高いところからそっちを見つめるままにしてて。2人で油が焼けている音をずっと聞きながらいると、ほんのわずかな声と一緒に後者が息を吐いてその塊を外へと出している物の、その肌に油が跳ねた瞬間「あっつ」と小さな声を出して片方の目を閉じてしまっていた。


「だから、服を着てください」


 顔だけをそっちへと言葉を出している間は向けているのに対して、すぐにほとんど間を開けないまま「めんどい」と返している。そして、それが終わると一緒に、自身の頬を頭にくっつけるみたいな感じで体重を預け、相手がまっすぐに立っているその頭だけを傾けさせるようにしていた。

読了ありがとうございます。

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