第210話
さっきのミサイル攻撃に寄って崩れたビルから落っこち続けるがれきが降ってきては建物の屋根へと落っこちてはそこから穴を作り出し、砂煙を一斉に上げる。しかし、それらは次から次へとゆっくりと天井へと浮かび上がるとどこかへと消えてしまうかのようであった。それに対して、建物自体には今も煙がずっと浮かび上がり続けていているも、それに対してマリオネッターは一切そっちを見ないでずっとただただ正面の握りつぶされて小さくなっている自身が作り上げていた膜の方を眺めている。
その小さくなっている姿に対して首をずっと上へと向けてただただそっちの方を眺めているだけにしている姿は、腕も椅子の座面の上に落っことしたままにして口元を横へと広げるような表情を見せていて。一方で辺りではその脳の下部分を覆うようにしている水を揺らし続けていた。
しかし、その空洞部分が細くなっているまま、まっすぐに見ている先の中にいる東雲はようやく立っていられるくらいの狭い中で、辺りを何度も見渡すように視線を行ったり来たりさせるかのようにしているだけで、そのたびに向かった方に新たなヴィジョンが現れ、そこで靴の上におでこを擦り付けるようにしているおばさんを真上からとらえるような映像を映し出し、そっちへと視線を向けるままにして彼女はずっとただただ口から息をしているままにしているけれど、頭を反らそうとするにしてもそっちにはすでに自身の防壁を突き破った膜がそこにまで来てしまっていた。
東雲がまた自分の指をどちらも上に向けるようにしたまま右側だけを回して魔法陣を作り出そうとするも、そこに出来上がった水色の光は一瞬にして途切れるだけで。それでも彼女はずっと魔法を作り出そうと繰り返している物の、結局周囲の映像だけが動いているのみ。
そんな中で、大きく体を下げながら折り曲げた両膝の上に手を突いて、髪の毛が滑る感覚と共に下を向いている東雲はそこで何度も息を繰り返している物の、一方で目元はまっすぐに開いたままにしている。
「私の、負け、負けであります……」
歯を噛みしめて音を立てながら顔を下へと向ける東雲は目をゆっくりと閉じて口元を紡いだままただ顔をわずかに鼻から息を吸うかのようにしているまま下唇をしばらく前へと出す表情をしている。
一方で、今も外にいるマリオネッターはほんの少しだけ声を出すように小さく「なんだ」とだけ言って顔を正面へと向けて。それから声と共にため息を付きながら背中を背もたれへとくっつけるように体を落っことす。それと共に、小さい物の長く音が鳴るかのように椅子が高い音を立てるのを一切隠さないままにしていた。
ただ、それに対して東雲の方では膜の内側からまたまっすぐにその一部が手となってその体へと迫ろうとしていた上に、それだけで終わらずそれが他の場所のいくつも、四方八方の方から伸びるようになっていて。それに彼女自身も気づくと、すぐに勢いよく真下の足元にあった壊れたドローンを右手で掴むとその瞬間に右側の手が水色に輝き、それすらも遅らせるほどの速さで伸びて来ていた膜の一部を引きずり出す。一気に液状にそこへと周りの幕が集まりだし、東雲が手を放すとすぐに魔法陣を作り出し、膜だった液が全てマリオネッターの周りへと作られたゲートから次々落っこちて音を立てている。
「どうせそんなことだろうと思ったよ」
ゆっくりと地上へと降りてきた東雲がまっすぐ自身の方へと歩いてきているのに対して、顎をそっちへと向けながら真っ黒な空洞を斜め上へと向けるような形にしたままにしていると、頭の後ろ側の穴から体液があふれてしまっていた。
一方で、そっちから歩いてきてる東雲は相手の方を見ずに顔を横へと向けながら体についている埃を払うように手をずっと動かしていて。リズミカルな音を立てながら相手の正面に来るように、がれきの上に立つかのようであった。
「悪いでありますが、私がお前を倒そうとしているのは、その体に魔力が篭っているからのほかに理由はないんであります」
椅子の上に座っていても発育が遅いマリオネッターは顔を上へと向けている物のその頭の位置は目の前の東雲と同じくらいの位置にいて。それのせいでお互いに相手のことをまっすぐに見つめるかのようであった。その間、今も辺りの建物が次から次へと燃え続けていて、それが隣やまたその隣の建物へと燃え移るのを続けている。
しかし、それに対して東雲はまっすぐに両方の手を落っことしたままその手にトランシーバーだけを持ったままもう片方の指はわずかに折り曲げて、唇をくっつけていながらもそこに力を入れずにいて。一方で、相手も相手で背もたれに体を預けていた体勢から背筋をまっすぐにしたまま太ももの先端の方だけが残った足で体を支えるようにしている物の、それが動くことは一切ない。
「流那に謝りなよ」
小刻みに体を後ろに下げる感じのまま笑い、顔を一緒に下へと向けると、がれき自体を召喚した腕で持ち上げて東雲へと投げつけるも、その瞬間にそっちは足を滑らせながら後ろに下がって両方の腕を左右の下へと向けて伸ばすかのようにしていると、そっちへと素早くドローンを召喚しながら魔法陣を描かせ、そこへとスライドする勢いのままに落っこちて行くも、マリオネッターが使っていたがれきはその大きさがゆえにその中へは入れずにいた。
一方で、ゲートは彼女の真横へと入り口を開き、その前へと滑って現れると横目と肘を進行方向の方へと出しながら砂煙を起こして滑ってきた東雲はすぐに流し目で相手の方を見て辺りの突風に髪の毛を流していると、そのままゲートを抜けてきたドローンに一斉にガトリングを発射させる。しかし、そっちにいた側もがれきの前に手を召喚してそれを2つに折り曲げて盾に。ただ、それだけでなくゲートに入る前にいた今は砂煙まみれになっている場所からも次から次へとドローンが現れて火炎を放つと、それと共に椅子と一緒に体へと一斉に燃え移ってしまっていた。そのまま大きな声を上げながら体を転がして地面へと落っこちるも、それは東雲の側からだとがれきが壁になってしまっているせいで見えないまま。声だけを聴いている間も、ずっとドローンを操作し火炎放射をずっと続けている。
東雲の側からしても、確かに聞こえて来る燃え続ける音の間のうめき声にただただまっすぐ体を向けるままにしてるけど、何度ものたうち回りながらマリオネッターは自身の体の横から出た両方の手を勢い良く自身の体の左右から伸ばしてすぐにそれをまた血液へと戻すと、一斉に体へと落っこちて鎮火させていた。さらに、また自身の体や周りに広がっている血だまりから次から次へと手を召喚してはドローンを握りつぶす。
一方で、彼自身は両方の腕を地面の上に落っことしたまま四つん這いになって体を上下に繰り返し動かし続けていて。干からびそうになっている脳の周りにどんどん体液がせりあがっている様子を上に向けている。一方で、下半身にはいまだ性器が残っているためにそれが風に揺れているようである者の、それ以外の部分は呼吸と一緒にしているだけであった。
「女をレイプする時もちんこは出してたけど、裸にはならなかったんだよね」
自分の体に付いていた水滴から伸ばした手で立てていたがれきの上へと立つことで相手を見下ろすような体勢になっているマリオネッターは、その姿をあらわにしたままに首を使って相手に顎を見せつけるような角度をしている。一方で、今も東雲はそれへと向けうように体中の何か所に火傷の皮膚が途切れた跡や赤くなっている姿をただただ見つめるように。
ただ、東雲自身は一度自身の手にあったトランシーバーを強く握りなおしてその指の部分が形が変わるのを相手に見せつけるかのようにしている間も、わずかに眉を上から下へと動か動きをしてからたくさんのドローンを敵の前に召喚、次から次へとそこから炎を発射する。
敵の方も足元のがれきの下の血だまりから手が浮き出ると弧を描くように一度上へと上がった後に地面へと落っこちて。またその先から波を描くように次から次へとたくさんの血だまりを増やしていっていて。それを左右に四方八方に広げていると思った次の瞬間に一気にそれらの上からたくさんの腕が伸びることによって炎の侵攻を防いでいた。
一方で、腕がまっすぐに伸びたことによって飛び散ったわずかな水滴から相手の方へと細い腕が地面を走り、相手のところに鋭い爪が迫ると、その瞬間に背中のところにゲートを作り出し後ろへとお尻からダイブするようにして、その出口をマリオネッターの後ろへと作り出すと、そのまま体当たりを仕掛けるも、そのゲートが閉じるよりも早く攻撃の腕も入り込み、閉じることによってそれが根本と分断される。
しかし、その手のひらだけが残った姿が一度丸い水滴へと変化すると、またそこからあらなる腕が伸びて片方が東雲の首を捕らえると、もう片方が主人の体を掴んで元のがれきの側面へと座らせていた。
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