第199話
その瞬間、体の中の魔力の電気を使って体の傷を修復し、足に刺さってたブーメランも消滅させると、そのまま両方の手を組み合わせたまま振り下ろしてるクラリッサのがら空きのお腹へと私のこぶしを折り曲げたまま叩きこみ、もう片方の手を使って一瞬だけ魔法陣たちの高さを上へと上げる。
それに従って上にあった岩たちもふわっと持ち上がった瞬間、未だ相手の低い声のわずかな先端だけが出て、開いた口の中から空気すらも出るよりも早く目を開けて相手の居場所を確認すると、拳を一度だけ握り締めて電気を流し込む。さらに、顔を上へと向けて四肢を伸ばすかのようにする。しかし、それもほんの最初の動きだけが始まった瞬間、体の中に私の魔力と同じ色が浸透し始めたタイミングで上から叩きこむ拳で地面にクラリッサの体を押し込む。その振動で地面がえぐれてひびが出来る後にクレーターが出来上がると、両方の手を上へと上げてからそこにためた魔力の弾をその体へと叩き落とし、クラリッサの目玉が飛び出そうなほどにエビぞりになって浮かび上がった。
しかし、視神経が飛び出そうになるよりも先に浮かび上がったそれを回し蹴りで蹴飛ばすとその眼球が付いてこれず神経が途切れるも、それを置き去りにして未だ浮かんでいる姿を視界に入れずに勢いよく飛び出して。まだ壁にえぐれてない体の髪の毛を掴むとそれがいとも簡単に引っこ抜けてしまい、もうすでに魔法少女としての衣装が焼きただれて全裸になっている中で、火傷になっている場所に肘を叩き落とした。
その頃、ようやく最初に私が殴り飛ばした時の低い声の音がこっちにも聞こえて来るけど、でも、下にまたクレーターが出来上がっている姿を確認する方を優先させて。そこに何度も何度も繰り返し拳を叩きこんで、そのたびに周囲の空気に私の電気が何度も飛び散り続けるのを感じるけど、もうすでにクラリッサの体は骨が砕けて全身がへこみを作るままにしてるも、それでも私は大きな声を出しながら殴り続けるのを辞めないでいた。
それが終わった後一瞬だけ体を後ろに下げながら自分の胸元に魔法陣を作り上げ、続けて両方の手を上へと伸ばすことで地面から電撃の柱を作り上げ、それが上にあって未だ飛び上がっている岩を一瞬で砕いて粉々にしている物の、もう体中を力なく垂れ下げているクラリッサの体がそれで出来た隙間の中にいるのに気づいたら体中に電気を込めて上へと飛び出す。
さらに、とび膝蹴りを披露すると、相手の体が四肢だけが遅れてしまうかのような動きをするけども、でも、それで骨の音や感覚がもう聞こえて来ることはなくて。それどころかもう私の蹴りだけでその背中側の皮膚の感覚まで味わうような気すらもする。でも、その頃に下の方でクレーターが出来上がった音が聞こえた瞬間にその体が空気との摩擦で熱くなってるのを感じる辺りで、両方の手を握り締めながらそこに電気を込めて叩き落とす。
クラリッサの燃えている体が落っこちて行ってるのを一瞬だけ見た後に、私が一度だけ上へと跳ねさせるみたいにした岩たちが持ち上がってた状態から落っこち始めてるのに気づいて、一瞬だけ息を吸い込みながら少しだけ腕を持ち上げて、そのままの勢いで飛び出す。
続けて体を電撃に分解すると、クラリッサの残骸を通り越してすぐに地面の元へと到着するとそのまま突き刺さりそうになりながらも変身を解いて足を地面に蹴飛ばしてようやくだんだんペースを加速させてる岩たちが落っこちそうになっている方を見ると、すぐに今も倒れてる東雲の召使いと一ノ瀬さんと北川さんの三人を拾って建物の壁を突き破って。それから纏っていた衣装を元のうさ耳パーカーと学校の制服に戻した途端に巨大な砂煙と一緒に大きな音を立てて建物が激しく揺れる音が聞こえて空気すらも振動。
ただただまっすぐに立ちながら暗くなった夜空の下でまっすぐに立ったまま顔を斜め下へと向けて、目も口も一切力を入れてないけど、髪の毛だけが突風で揺れるのを感じたまままっすぐに立ってた。
「一六!」
北川さんのしゃがれた声がしたのに合わせて向こうが、体を四つん這いにした感じのまま相手の方に近づいて這って行ってるのに対して、そっちもそっちで相手のことをかすれそうなわずかな声で呼んでて。呼ばれたが私の前を体を引きずりながらわたって行ったのをわずかに見るみたいにしている薄目だけで眺めてたけど、それに対して私は手に全く力を入れないまま腕を曲げたままただただ砂がこっちにまで飛んでくるのをずっとうさ耳パーカーでぶつかる感じになっているのを味わう。
でも、いつの間に左側の袖の縫い目が壊れてたみたいで、背中の部分が重力に従って振り子のように落っこちて揺れ続けていた。そんな中で、私は数回瞬きしたままそれを片方の袖も脱いで、風で吹き飛ばされてるのをただ顔を上へと向けながら眺めるみたいになってた。
「あの、あいつは……」
私の足元よりも少しだけ遠ざかったところにいる東雲の召使いがこっちへと顔だけを振り返らせる感じで見ているのに対して、夜の闇の中に消えて行くうさ耳パーカーを眺めているままにして、私はずっと首を上へと向ける感じにしていた。
もう視界の中から消えた向こうの方をしばらくまっすぐに見つめてる間、そっちにいる2人が動く音が何も聞こえないままになっているし、空気の動きも石が落っこちた風の流れしか感じないまま、ただただ私はまっすぐに立ったまま、ずっと篭ってた熱気が外の空気に混ざっていくような感覚をずっと味わってた。
「殺した」
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