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Lunatic  作者: コンテナ店子
第三部後編
199/216

第198話

 私たち5人がいる一番下の階層へと今までせき止まっていた岩が次から次へと、大小問わず私たちの元へと落っこちてるのに気づいた途端、東雲の召使いが大きな声を上げているのに気づいて、白髪ツインテールの少女も剣を腰に下げている物のとても気を取り戻しそうにない上に、北川さんも切られた方の腕を下げたままゆっくりと汗を垂れ流しながら息を繰り返してて。クラリッサも私と一緒に落っこちた衝撃で両方の腕を落っことしたままにしてる。


 ちょっとの間だけそっちを見てたけどすぐに視線を上に戻して、両方の手を強く握りしめると体中に電気を込めながら足を曲げてから一気にばねのようにすることで体をまっすぐに上へと伸ばす。それから床と平行になる魔法陣を大小不規則にたくさん作り上げる私たちのところへと落っこちないようにしたことで、その光で辺り全体が覆われたことで地面全体が明るくなると一緒に辺りの砂たちもたくさんの影を作り始めている方を見てたけど、その瞬間に私も息を吸い込むみたいにしながら一気に降ってくる無数の岩たちの衝撃で四肢を曲げてしまいそうになってしまう。


 そのまま強く歯を食いしばるみたいにして。それだけで終わらず目を強く絞る感じにしてるのに対してすぐに東雲の召使いが名前を呼んでくるが、その鋭い声に対して私は何もせずに目元に限界まで力を入れたままにしながら顔を真下に向けていることしか出来ない。


 一方で、上から降ってくる岩たちは一切変わらないどころか次から次へと増えていくみたいになってて。それのせいで今もずっと体を曲げたまま体に力を入れることしか出来ないままにしてた。


 何度も激しく息を入れながら体中の魔力を振り絞っているかのように歯に力を入れようとした瞬間、私の左手からまた血があふれるように出始めたのが、変身によって現れたジャンヌオルタのドレスやうさ耳パーカーの上にもにじんでいて。その冷たさが体にもかかってくるようだったけど、それだけで終わらず、足にも激しい痛みがほとばしると、限界まで狭めてるはずの喉から限界まで声を出しながらそれを上へと向けるかのようにし、目を強く狭める。


 一度上を向いている状態からそっちへと戻すと、わずかな視界の中でしゃがんでいるクラリッサが私の足に突き刺さったブーメランを引っこ抜くことでまたそこから血が出てて。私はそっち側の足を曲げて膝を床についてしまうことで肩膝立ちになってしまう。


 顔全体が脂汗にまみれながらも、血があふれて意識が薄くなりそうになりながらも、何とか上の岩たちが私の耐性が崩れるのに合わせて岩が落っこちる音と一緒に体勢を落っことす。


 目を限界まで力を入れたまま膝を落っことして体中からずっと脂汗を垂れ流すままになってしまうのを一切隠せずにいるのに。それでも同じ足の少し上に行った脛にまたブーメランが貫通しそうなほどに引っかかってその痛みを訴えかけて。声にならない声を上げながら顔を勢いよく上に向けてしまう。


「……クラリッサ! 今は、頼む、辞めてくれ!」


「私にとっては、今が一番のチャンスだ」


 喉を鳴らす形でギリギリ声を出す私に対して、すぐに帰ってきた声は、それよりも小さい物で、ブーメランを握り締めてそれを引き抜こうとする手の振動が体中に浸透しそうになった瞬間、そこに魔力を込めることで向こうが同じ大きさで痛みを表現するみたいな声を出すまま後ろに下がっていくのを力を入れることで細くした目で見つめる。けれども、その瞬間にまた体から一瞬だけ力を抜いてしまうせいで両方の足を落っことして膝立ちになってしまう。


 顔を斜め下に向けるまま何度も口から息を吐いて動けずにいるのに対して、クラリッサは今もこっちからわずかに距離を取って靴を滑らせている音を立てるかのようにしているけれど、その勢いがなくなった後、向こうの頭の上の魔法陣もその髪の毛を擦ってわずかに焼ける音を立てているかのようであった。


「私がやられたら、クラリッサも死ぬぞ!」


 私が、息を吐きながら、足から来る痛みに必死に耐えるために目を閉じてその力を込めるままにしてるのに対して、向こうからは今もしゃがんだまま足を動かしている音が聞こえているのを一切隠さないで。私はそれに対してずっと体を首から下は一切動かせないまま両方の手を上にあげて顔を上下にしていることしか出来ない。


 一方で、周囲からは岩やがれきが今も落っこち続けているのか、私の両方の腕にかかってくる重みがさらに増えているせいで、体中がずっと震える上に、足元にできている血だまりもずっと私が動いてないのに広がりを続けていた。


「それしか方法がない」


 眉に限界までしわを作り続けながらいて目元にも汗が垂れ下がっているせいで相手の姿がほとんど見えなくなってしまっている状態でそっちの方を見ているけれど、それも早々にあきらめて、目を閉じて空気の動きだけで辺りの様子を確認。それでクラリッサが私にグーパンを披露しようとしてるのにももちろん気づくけど、全身にかかっている重さのせいでとても避けられなくて私の頬にそれがのしかかって。足に突き刺さったブーメランが重く私の体の深くへと入り込むみたいになっていた。


「おい! 私は自分で逃げられる! 早く行け!」


 何度も殴られ続ける間その音同士の隙間から後ろにいる東雲の召使いでも聞こえさせるために出来るだけ大きくしたいけど、でも、クラリッサのこぶしは一切止まることなく私の元へと降り注ぎ続ける。それのせいでこっちは目を閉じたまままた体を前のめりにするけど、そしたら両方のこぶしを嚙合わせる感じのまま私の頭に勢いよく落っことしてきて。


 それのせいでこっちはまた体を曲げて落っことすみたいになってしまって。背中を丸めながら地面と平行になって何とか腕だけを上に向けるままにするのだけは何とか保った。


「もう、こんなの、嫌なんだよ」


 私のいつも以上に高い声を出す感じで床に吐き出すのに対して、でも、それも途中で向こうの両手がまた同じように落っことされるせいで、唾液と血が一緒に出てしまい止まってしまう。


 さらに、また連続で降ってくる攻撃を何とか耐えるために顔にまたしわを目いっぱい作ってる上に意識がだんだん怪しくなってくるのをずっと感じている間、気づいたらまた私の魔法陣の上から低い音がして。さらにこっち側から見えているそれが横にほんの少しだけ転がるかのような音を私にも聞かせてくる。それのせいで息を強く吸い込む音を立てて上を見る感じになってしまうが、それでも向こうの攻撃が止まったのはほんの一瞬。次の瞬間には力強い攻撃が私の上に落っことされてしまう。


 しかし、次の攻撃は、近くから重い物が素早く滑る音がしてるのに気づいて。私は体をとても動かせないからそのままにしてるけど、その動きでクラリッサの攻撃が一瞬だけ止まってるののせいで、私は髪の毛をただただ下げたままパンパンに腫れあがった顔から高い音を立てながら息を繰り返す。


「お願いします! 北川さんは、もう命は短いですし、人にすぐ喧嘩を売るし下品だし最低なやつです!」


 私の後ろからする、高くてキンキン周囲の響き渡るみたいな声。それが周囲の所はもちろんのこと、岩の中にまで響きそうなほどに出てて。しかも、言葉の一文字の隙間を限界まで縮めている感じで出してるその声と一緒に地面と何かがぶつかる音が何回もしてて。それの間も私は何とか意識を保つために息を吸ったり吐いたりを繰り返しながら血だまりの生暖かい感覚をずっと味わってた。


「……でも、だから大好きなんです。お願いします、助けてください」


 目を大きく開けながら顔全体に痛みがずっとヒリヒリしてるのを感じながら、腫れてるせいでギリギリ見えてるそっちの方を見ると、頭を地面にこすりつけながらわずかに機械の音を立ててそっちが頭を下げている姿のその髪型は、もう何度も見たはずのそれと全く同じようにしか見えなくて。それを見てるだけで何度も涙が大粒で私の目から次から次へとずっと溢れてるのにはもう誰にも止められなくて。


 でも、それでもクラリッサは私を殴る手を止めてくれないせいでそこから視線がどうしても反れてしまうし、そう思ったらまた逆の方にこぶしを殴りつけられてその勢いで逆を見てしまう。それの繰り返し、繰り返し、それのせいで、向こうの今も風の動きを一切感じない土下座の姿を見ることはできないけど、辺りで感じられるのはクラリッサが今も私を殴りつけ続けるせいで顔からも血がにじむ感覚をずっと熱くなる感じでずっと味わう。


 そんな中で、殴られ続ける感覚の中でも確かに、何度も咳こみながら喉が痛くなりそうな音がしてるのを数回感じで。そっちに視線を持っていきたいけど、クラリッサがずっと機械音声で叫んでいるのを一切関係なく、その叫び声はこっちにも確かに聞こえてた。


「もう、いいよ。もう、一六、私、今、マジで最高だから……」


「こっち、来て」


「はい、ここにいますよ」


 ほんの少しだけ聞こえたかすかな、北川さんと召使いの人の声。それはまるでそよ風みたいな本当にわずかな物で。でも、視界がもうほとんど保たれてない中でも、岩が何度ものしかかってくる音の間でもずっと聞こえてるみたいで。それから目を開けないまま顔を上へと向けて、立ってるクラリッサの方を空気の感覚だけで見るみたいにするけど、もうほとんど力が入らない口を開けてしまうままにしてるのに対して、向こうは顎を落っことしたままじっとこっちを見てるままにしてるのを、金属のマスクの上からしてるようだった。


「クラリッサ、頼む、やっと気づいたんだよ、私、私たち2人だけでもいいじゃないか」


 その答えはどこからも聞こえてこなくて、私のわずかな視界の中で、血だまりから反射して私のただれきった顔の様子と上部の魔法陣紫色の光に染まらない周囲の影に交じっているクラリッサの顔が見えてた。


 一瞬だけクラリッサの手が持ち上がったのに気づいた瞬間、歯を噛みしめながら、眉毛を下げたまま涙をもう一度だけ両方の目から垂れ流した。

読了ありがとうございます。

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