第194話
大きながれきたちが私、東雲の召使い、北川さん、一ノ瀬さん、クラリッサの5人が落ちていくよりも早く上から落っこちて行くのを一瞬だけ床にぶつかって遅れるも、当然ながらそれを破壊して次から次へと穴を作り始めると、その先も見えているみたいになってて。その辺りで北川さんは自身の片方の手で鞭を掴むと、そのタイミングでもう片方の手を伸ばすことで召使いの腕を掴んで、すぐに近くの階へと振り子のような動きで滑りこんで着地。私もそれを見た瞬間に一瞬で両方の手に強い力を込めながら親指を残りの指で握り締める感じにすると、それだけで周囲に紫色の光を纏うもそっちはその場でとどまっているせいでそこから抜け落ちる形で外に変身している姿をあらわにする。
それで両方の腕を横へと伸ばす感じにしているのに対して、視線を左右へと向けるみたいにしている物の、すぐにクラリッサが高い音を立てながら落っこちて行ってるのに気づいて。息をちょっとだけ吸いながら目を大きく上にあげると、そのままの勢いで体に電気を保つペースで素早くその下へと肩を滑り込ませる勢いで何とかその体に衝撃が来るのを防いだ。
でも、その瞬間に私のそっち側、左肩のところに粉々に砕けそうなほどに激しい痛みが着て。その途端に転がりまわって影の方に激突してしまい、それからもまた来た道を戻る感じで体を回してしまって。それから何度も涙を流しそうなくらいの小さな声を出そうとするけど、でもそれよりも先に大きな声を出しながら右側の肘で体を持ち上げそうになる。でも、もう片方の今も砕けそうになってる肩の方に伸ばしてるそっちですら目を限界まで閉じながら顔を体に近づけそうになった瞬間崩れて、足だけを四つん這いの耐性にしたまま肩全体を床へと落っことして音を立ててしまう。
ずっと同じ体勢のまま、辺りからほんの少しだけ砂や粉が次から次へと溢れてくる音だけを聞いてる間、私は言葉にならない声を何度も何度も出しながら泣き叫んで。でも、辺りのどこからも光が入ってこないせいで、私の顔を滑ってから落っこちたそれの行く先がわからない。
一方で、自分のポケットからスマホを取りだして、電源ボタンを押し込みながら地面側に画面を向けるけど、辺りに変化を何も感じなくてその向きをひっくり返すけど、それで何度もボタンを押したり画面をタップするけどでも、それで見えたのは赤くなった電池にバッテンが付いたマークだけで。それで一度息を吐きながら近くにあったがれきに体を落っことしながら、落っこちてきた穴へと視線を向ける感じにしているけれど、そっちには今も何も見えないまま。その動きの間だけわずかにがれきや砂が動く音がするのを聞くままにしていた。
「流那……」
しかし、私の足やお尻が立てる音の隙間から確かに聞こえたそれに気づいた瞬間、本当にただ一定のペースで進めるその声を聞いて、わずかに息を吸い込みながら顔を上へと持ち上げるままにして背筋をまっすぐにしながらいると、素早く滑らせる勢いで膝立ちになりながらクラリッサの顔のすぐそばに行くと、片方の手を地面に突きながらもう片方の手に魔法を込めて周囲を紫色の光でともす。
一方でそっちにいる顔は最初は持ち上げるみたいな動きを目を瞑ったままにしようとしてたけど、でも、それに失敗した後はこっちに向けてちょっとだけ顔を動かすみたいにしてて。息を吸ったり吐いたりするようにしてる音がほんのちょっとだけ聞こえると思った途端に、確かないつもの音で私の方へと咳を出すみたいにする。
その瞬間、また私はその名前を呼びながら腕を光らせたまま手をそっちへと出す感じにして近づけようとするけど、でも、向こうが出してきた返事で私の名前を呼ぶ声は、いつものと全然違う低いどころか、まったく抑揚がない東雲の物よりも小さなものであった。
「クラリッサ! でっ、でも……」
目を左右に動かしながらわずかな声を出して体を後ろへと戻す感じの動きと一緒に目を開けて。それに対して向こうはまた咳き込んで喉の音を人間の物と変わらない形にしてこっちに聞かせてきてた。
「この声は、元々。兄貴にやってもらった」
でも、それで続いて出てきた声は、私以外にはどこにも聞こえないみたいな上にノイズがずっと乗っかるみたいにかさかさとずっとわずかな這いまわるような形で。それのせいでこっちは下の唇に両方のを当てるままにして、でも、クラリッサの声はもうどこにも聞こえない上に、辺りからも私がずっと両方の手をお尻の奥側に落っことすまま顔を下に下げているせいでどこからも何も音が聞こえないままだった。
顔に入れてる力のせいで、目同士に強い力を入れてるのでそれを何度も瞼ごとに力を入れながら眉もそっちに近づけて。でも、それでも声がずっと出そうになってるし、目も力を入れてるはずなのにどうしても離れそうで。顎を自分の体に限界まで近づけるみたいな動きをしながら抑え込んだ。
「東雲さんに指示されて、あの時面会室で会った時、まだ実験段階だった人工魔法少女計画に志願した」
ずっと等間隔で聞こえる音をずっと立てる上に、わずかな声を出したり止めたりを繰り返している物の、その機械が動いていない間、その喉から出てくる息が吸ったり吐いたりしている上に、その上へと張る胸が上下にずっと動き続けている様子を横目に見ていることになって。その間、私は何度も向こうの名前を呼び続けるけど、でも、向こうは全部言い終わったのか、ただただずっとあおむけに寝転がっている状態から全く動かないままにしていた。
「こんなのないだろ! 本当に、もう……もう……」
最初は勢いよく、本能で出るくらいの勢いで出した声も、だんだんと静かになる感じで出た後、また、顔全体に力を入れながら、その上に手の力を限界まで入れる形で顔を押しつぶしそうなほどに。でも、そこに出来上がってるしわの形や爪をずっと立てることで出来上がってる顔の痛みが変わることはない。
そして、その頃に、目全体が熱くなって焼けそうなくらいになってるのをずっと感じてるけど、でも、手も付けたまま顔を左右に振り回して。でも、それでも全然温度が変わることはないのもあって。手を挟んでおでこに地面をくっつけるみたいにするけど、それでもそこが私の指の裏側に鋭い砂の細かい感覚が確かに感じられ、それのせいで喉から咳が噴き出した。
「あのね、木月、さん……」
「うるさい! 私たちの行きつく先はあれだぞ!」
一度止まった後もその前も、全部同じ形で低い機械のがびがびとした声がしているそれに対して、すぐに私がそれの聞こえた瞬間に勢いよく声を言い帰しながら腕を上の穴が開いてる場所へと向けてさす。ただ、周囲を照らしている光は私が顔を寝ているクラリッサに向けているのに対して床についている左手だけなせいで、そっち側は何も見えないまま。
一方で、下側の赤紫色の電気のわずかな光に包まれてる場所は丸く出来上がっている物の、それの外周はうっすらと消えたり戻他ったりするのを繰り返してて。それの影響で辺りに転がってる小石の影が出来上がってるのを一切隠さないままにしてるようで、それのせいで、私たちの体もうっすらと照らされている箇所が出たり戻ったりを繰り返している。
そんな中で、急に体を持ち上げる感じで勢いよく咳き込んでしまうクラリッサの姿を見た途端、私は背中へと手を持っていこうとしたらそこに触れた瞬間、また向こうが体をビクンと反応させながら大きな声を上げて。その途端に私はとっさに体を遠ざけながら両方の手の甲を胸の前に持ってくる感じにしてた。
「私、なんか、バカみたいだよね」
言葉の一つ一つごとに音を切るみたいな形で出てきたその声が、辺りから聞こえなくなった途端に、しゃがんでる私と足をまっすぐに延ばしたままにしてるクラリッサの間に、息すらも聞こえなくなって。それのせいで、周囲からは石の転がる音すらしない。
しかし、それでも、クラリッサのさっき以上に震えるわずかな声を出してるのに気づいたら声を出し終えた後にそっちが続けて出す息の音は人間の物になってて。それを聞いてると私もうさ耳パーカーのフードとその中にいる髪の毛を落っことすみたいにわずかな声で震えるみたいになってて。
そんな私たちの周りにいるのはただ角ばった形をしている姿だったり、私の手の赤紫色の光の姿を反射してる。そんな中で、嗚咽をずっと履き続けてるクラリッサの姿をずっと眺める間歯を噛みしめる力以外には何も出来ないままにしてるだけだった。
読了ありがとうございます。




