第166話
両手に持っていた棒を自分の腰へと戻した倉敷さんの部下の女性がそのままどっかに行こうとしているのに対して、その前に立ってる魔法少女は鼻から少しだけ息を吐きながら目をわずかに持ち上げていた。それに対して、私たちの前にいる北川さんは即座に床を鞭で叩きつけるけれど、それで起きたわずかな振動と共に砂煙が起きて、それが天井が崩れかかって壊れそうになっているせいだと気づくと共に魔法陣が作られる音と一緒にわずかな緑色の光が出ているのに気づくと、北川さんもそれに気づいたのか、そっちへと走って行こうとする。
でも、その瞬間にまた大きな振動が起きて、建物自体が次々と倒壊し始めう上にそれだけじゃなく、私たちの足元にあったはずの地面すらも何らかの穴が出来上がっているのの中へと崩れたがれきが落っこち始めている様子が目に映る。私たちがいたアパートの敷地全体を支配するような大きさではあるものの、重力よりは遅い形でだんだんと吸い込まれ始めているそっちを見て私はわずかな声も出せないまま、ただただそのほぼ黒の中に少しだけ緑色が混じり合うようになっている姿を見ている間、何もできないままにしていた。
私のことと召使いの子を同時に呼ぶようにしていた北川さんの声を聞いた途端、こっちははっとしたような声を出したながら視線を上に向けてるのと一緒に、目を少しだけ大きくするみたいにするけれど、それはほんの1秒にも見たない間の時間にしかならなくて、気づけばまたしゃがんで斜めになっている滑りそうな床の上に体育座りするままおでこの上に肘をくっつけた。
「……行けよ」
辺りの倒壊していく音を聞きながらいるも、それの音をかき消してしまいそうなほどのわずかな声を出す以外には何もしないでいる私に対して、少しだけ足を下げる感じにしたまま喉を締め付けるみたいにしている北川さんは腰を落っことしながら股を大きく開く感じのままにしてて。そのまま目を大きくしているのに対して、息をわずかに吸い込む感じにしながら顔を遠ざけようとしてる。
でも、こっちはこっちでいまだ体育座りになったまま、眉を動かす感じにすると一緒に目線を斜め下に向ける感じにするけど、でも、それに対して近くではずっと地面と離れ離れになったなって下の穴の中へと吸い込まれようとしているけれど、私の前にある崖が下へと向けてわずかに傾いたままになってた。
しばらくの間同じ表情のままただただずっといるままにしている中で、近くからはいまだ足音は全く聞こえないままなせいで、顎を自分の側に近づけるけど、今でもずっと遠くから渦がずっと低い音を立て続けてた
「私はいい」
また言葉が終わってからしばらく私はじっとしたままにしてるけど、すぐに北川さんは大きな声を出す感じで反論の意見を出してくるみたいにわずかな声を出すけど、それを聞いた瞬間に私はそれを覆いかぶせる感じで大きな声を出しながら背中を丸めて大きな声を出す。
「もう、いいんだよ!」
喉が切り裂けそうなくらいの勢いで出したせいで、出し終わった後も何度も息を繰り返す感じになってしまうのを一切隠さないままにしてて。自分の耳にはもちろん、たぶん後ろにいる北川さんにも聞こえるくらいの声でずっと出し続けてた。
それも、一度人一倍大きいのを出したタイミングで体を小さくするみたいにしている間、唇同士をずっと強く押しるけるままおでこを両方の腕に乗っけるみたいな体勢をしてるのに対して、すぐに腕をまっすぐにこっちへと向けて伸ばしてくる気配を感じ取った次の瞬間には首の後ろ辺りを強く引っ張られる感じのままになってしまって。無理やり立ち上がらされたままこっちは体をふらつかせて北川さんの方から数歩だけ、体の向きはそのままふらついてしまった。
「腰抜けなしじゃ、一六死んじゃうよ?」
右手だけだけど、握りこぶしを強く作るままそれを腰元に持ってくる感じにしてる足を軽く曲げるのにたいして。こっちは立っただけでまた顔を同じ向きにずっと向けたままにしてしまう。それのせいで、ほんの少しだけ脇を締め付ける感じになっていた。
「そんなの!」
歯を一度強く噛みしめてから勢いよくそれのも含めて顔を前へと向ける感じにすることで私は両方の手を握り締めるままにしているのに対して、眉を大きく上に持っていく感じで声を出す。でも、向こうは私が足を踏みしめるのに対しても何もしないのが見えてから、数回息を吸う後にまた同じような勢いの、言葉を話すたびに言葉が途切れ途切れになってしまうように、その隙間で大きな声を1つずつ出す。
「私には関係ないんだよ! 勝手にやってろよ!」
私の、片方の目の前には北川さんがいる一方で、もう片方の前には部屋のまだ壁が残ってる向こう側が見えていて。そっち側には私たちがいる部屋の形をいまだ成しているこの場所に遅れて渦の重力よりも明らかにゆっくりになっている物のどこまでも続いているような勢いに吸い込まれて行く。
そっち側へと、声が聞こえてるのもあって体を横へと振り返らせる物の、そっちでは私たちがいる部屋と隣接してた粉々になったシャワールームと脱衣所代わりのキッチンルームで、召使の少女は形がきれいに残っているチェストの引き出しを引いては半重力に浮かんでしまうのを慌てて掴んではその中身を漁って。その中に入っていた書類などを取り出しては一枚一枚確認し、クリアファイルの中身を全部チェックした後にそれを入ったまま明後日の方向へと投げるを繰り返していた。
向こうの光景を下へと顔を向けながら見てた私は数秒後に私よりも先に体を前へと出すようにすることでそっちへと北川さんが勢いよく前へと出て、それと共に前の膝を折るポーズでそっちに話しかける。
「一六! 腰抜け運ぶから手伝って!」
「待ってください!」
言葉に答えるどころか、名前を呼ばれた次の瞬間には言い出すくらいのペースで答える感じにしてる召使いの少女は、もう今まで見てたのが終わったのかまた別の引き出しを開けてをしているのが、北川さんの側よりも奥側の引き出しだったせいもあってわずかに背を丸めてる。
一方で、それを聞いた側はまた周囲のがれきを踏みしめるようにしてそっちへとちかづくために上下左右へと飛び回る形ではあるものの、ずっと顔と体は召使いの少女の方へと向けながらいるせいで、私の方からは背中しか見えてないけど、その間下の唇をずっと上のにくっつける感じで上瞼を落っことす表情をしてる。
でも、それだけじゃなくて、また体育座りに戻ると、ただただ黒い渦の方を見ながら両方とも膝の上で重ね合わせた鼻をさらにそれの上に乗っける感じにしてて。そのまま両方の肘をまっすぐ横に向けるままにする感じになってた。
「うるさい! こっちのことも少しは考えてください!」
今度もう一度近くのがれきに斜めに立つ感じになってる北川さんが何かを言ったと思った次の瞬間に体を前かがみになる形でしばらく引き出しを抱えるような体勢のままでいた召使いの人が叫ぶくらいの勢いで大声を出していた。さらに、それのせいで前者は何も言えないままになっているのは数秒間の間だけで。その間後者の方もただただそっちの様子を眺めるままになっていた。
「今はそんなこと言ってる場合じゃ! 早く! いかないと!」
一度どもりそうになる声を無理やり押し出す感じのままになっている北川さん。一方で体を前のめりになるような感じの体勢に戻っている召使いの少女。後者は声を出してる間も、ただただ自分の足元を引き出し越しに見るみたいな体勢のままずっといることしか出来ない状態でいて。
しかし、しばらくの間互いに話さない間、私たちをどんどん吸い続ける音だけが立ち込める。でも、すぐに召使いの少女の方も体の向きをすぐに戻してまたチェストの中を漁り始めるけれど、それで中の資料を一枚一枚確認していくペースは勢いを増して行っていた。
「私は、まだ産まれてから数か月で、妃美と市子が死んだ後に作られたんです!」
まだずっと手を動かしているのに対して、北川さんはほとんど反応しないままにいるのに対して、言った側は一度手を動かし続けていたのを止めてから引き出しの縁になっている部分に両方の手を強く叩きつけて大きな音を鳴らして。それのせいで両方の手をそれぞれの端っこのところでまっすぐに伸ばしながら手を突き、そのまま両方の口を強く締めつける感じにする。
その声を聞くなり北川さんは顎を見せつけるような形で上を見るまま両方の手を握り締めながら首の中を見せつける感じでいて。さらに下へと向けるようになっていた手から伸びてる肘をわずかに曲げる。
「だったら、なおさら腰抜けが必要でしょ! 私らが何かできると思ってんの!」
北川さんがさっきと同じ大きな声を出したのに対して、私は勢いよく顔を上げてそっちの方を見てしまう物の、すぐにまた顔を下へと戻す感じになってしまって、それと一緒に喉から出てくる高い音を隠すために自分の口元の前にどっちもの腕を隠す感じに。でも、それでもそっちの方にいる2人はそれぞれに目的の物へと顔をじっと見つめてて。二本の向かっている方向はずっと一本道みたいになっているのもあり、私から見たらどっちも背中しか見えていない。
そんな中で、召使の少女は一度大きな言葉にならないような叫び声を上げながら腕ごと握りこぶしをチェストに叩きつけるのと同じタイミングで「くそ!」と叫んでるのを横目にしながら、私は体を胸を力を入れないままに張って。両方の手を斜め後ろへと伸ばすような感じで息を吸い込むままにしている喉にほとんど力を入れることなく目を閉じてた。
「木月流那! 行きましょう! 必ず、お姉さまをっ」
私の横でその声が聞こえたのに気づいてから、そこを少しだけ開けるようにしてるまま体がゆっくりと上下が交互に切り替わるような感覚を味わうまま体を回し続けている間、どんどん体の中の体重が軽くなっていくよう気がして。自分の上半身を覆っているうさ耳パーカーが頭の上から押し付けられるようなのを髪の毛越しに味わうことになった。
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