第163話
倉敷さんの部下の女性が手下を連れて私や東雲のアパートへと襲撃を仕掛けてきたものの、それに興奮するかのように大きな声を出した北川さんは、召使いの少女がしたように勢いよく前へと飛び出していて。それを追う感じで私も両方の手のひらだけを振る感じでそっちに小走りで近づいて。ドアに体を隠しながら顔だけを向けるようにすると、一瞬で変身した東雲たち2人の様子と、その少し後ろでいつでも戦えるように召使いがポーズを決めて相手をにらみつけていた。
一方で、両手で持つような大きな銃を構えている人たちが黒い防弾チョッキを着ているままたくさんの人数で所狭しと並んでいて、その武器が東雲たち3人の方へと向けられているままになっていた。さらに、そこにいる男たちはみな雨の中通ってきたのを一切隠さないように、服もヘルメットもびしょぬれになっているのを一切隠さないままに。そして、それは今も軍勢の中央くらいにいる女性の人も顔を出しているの以外はすべて一緒のままだった。
この建物の入り口は今も開けっ放しになっているせいもあって、外の激しい雨はずっと聞こえっぱなしになっている物の、それはみな少し離れたところにいるはずなのにさっき外にいた時と音量が一切変わってなくて。ずっとその音が聞こえているにもかかわらず、私も含めてその中で視覚的に動いている人間は誰もいない。
一方で私は、出っ張っているドアノブに肘を乗っけるみたいな体勢のまま喉を押しつぶす感じになってしまう。それでわずかに高い音がしてしまって私は視線をそっちに近づけるかのように息を吸い込むも、それからすぐに視線を前へと戻すけれど、東雲たちはもちろんのこと銃を持ったまま3人の方へと向け続けている大人たちも全く変わらないままであった。
集団の中から出ることもなく、部下の女性はスマホを手に取りだすようなポーズをして右手の二の腕を体にくっつけたまま口を横へと広げるような形の表情をしながら顔を上へとわずかに向けることで東雲らのことを見下ろす。同じポーズで1秒だけいると思いきや、手に持ったそれの電源ボタンを押すことで画面のバックライトを付けている。
そこには、このアパートの場所に赤い丸が付いている地図の様子が描かれていて、それのせいで周囲のさっきお風呂に入る前にいた道路の上すらも覆っているような形で描かれていて、わずかに点滅しながら薄い輪っかを外へと伸ばすような感じになっているのを私らの方へと見せつけるかのようであった。
私は一度だけ口から息を吸い込むみたいな音を立てながら開けてたのを元へ戻しながら顔をずっと敵対している方に向けてたのから下へと変えたら、ポケットの中にスマホが入りっぱなしになっているのに気づいて、すぐに目元にしわを作る感じで力を込め続けた。
「楽に死ぬか、苦しんで死ぬか、選ばせてあげましょう」
スマホをしまいながら今度は自分の腰に下げていた例の電気がまとわれている2本の警棒を取り出す部下の女性。それと共に、周囲をガードしていた男の人たちも銃に電力が充電されるような音を次から次へと立て続けていて。それに続くように北川さんが自身の手で鞭を撮ろうとした瞬間、一気にそれが発射されてその青白い光が部屋中に飛ぶ。
青白いのが壁にぶつかったのは、東雲が指をほんのわずかに動かすことで作り出した魔法陣のついた手で飛んできたエネルギーを弾いたからで、そのタイミングで周囲に細かい粒子がはじけ飛ぶように青白いのが確かに暗いのでまみれてた部屋の中で存在を訴えかけているかのよう。
東雲の方が腕を横に振り払うように動かしていた後にそのまま一切動かないまま手に魔法陣をただ残すようにしているのに対して、北川さんは自分の側に来たのを胸で受け止めると、その勢いのせいで大きくそれを倒れそうなほどに倒していた。しかし、それでも両手を握りながら直角に近いような感じで肘を曲げてて、喉をへっこませるみたいな感じのまま息をゆっくりと吐いて行くと、元の感じに戻っていて。まっすになったタイミングで鼻から息を吸ったり吐いたりを繰り返しながらも口の片っぽ側だけを持ち上げるままにしながら同じ方の目を持ち上げる。
「ぞくぞくするね、こうじゃないとさぁ!」
部屋中はもちろん壁すらも突き破りそうなほどの勢いで鞭を振るう北川さんの魔術を見た途端に、東雲は一度魔法陣を付けてない方の手を立てながら体を後ろに回すと、開いてた方のにも魔法陣を作り出すことで着地するよりも早く、両方のを手をスライドさせることで手にしたそれを発射。空中で2つから6つに分裂して敵の首へと飛ぶとそのままそれを切り裂いた。
受けた側も、手で切られた場所を押さえようとするも、膝を床へと落っことす感じにしたまましゃがみこんで、手の所から血を勢いよく噴き出すと共に、顔からみるみる血の気が失われて青くなっていってた。
さらに、それに続いて鞭が四方八方へと飛び回り、エネルギー弾のぶつかった焼けた跡の部分も含めて壁に無数の傷を作りながら敵も味方も一切関係なく飛び回るせいで東雲も新たに作った魔法陣でその攻撃を防ぐ上に、召使いも一度尻にぶつかってしまいその転がっていた方にも素早く背を低くしながら滑って防御していた。
「お姉さま……」
鞭が周囲を舞う高い音が何度も聞こえている上に、私が盾にしようとしていた引き戸も吹き飛ばされてしまいそれの下敷きになって低い声を出してしまう。一方で、今も目の前で飛んでくる攻撃を防ぎ続けている東雲の様子を、胸元に両方の手を持ってきながらわずかに指を重ね合わせるような感じのまま少しだけ口を開けてじっと見つめる。
ようやく何度もずっと高い音を立てながら振り回されてた鞭の音が終わりを告げると、敵たちも体のさまざまな場所に一切規則性のない切り傷を服の上から作るように細いラインを作って血を流している一方で、同じような物を壁や家具にも作っているのがどこを見てもある感じになっていた。
周囲がわずかな砂煙を立てている中で両方の肩を上下に動かしながら息を繰り返している北川さんは、鞭を持っている方の手も含めて握ったまままっすぐに立ってて。そんな中で息の音を立てるようにしている。しかし、目を大きく開けながらだんだん笑うのを隠すようにしているせいもあり、だんだんと背筋を曲げながらそれを肘へと持っていく。
大きな声を一切隠さないままにしている笑いながらお腹を抱えている様子に対して、東雲はすぐに肩膝立ちになっているような体勢から素早く体を起こすと、そのまま相手横にいたのを無視して倉敷さんの部下の女性の所にまで歩く。
「だから! 真面目にやってください!」
「別に、私は薬もらえるから来てるだけ!」
その声を出すと一緒に自分から進んで体を一回折り曲げるようにしゃがんでから飛び出すけれど、その次の瞬間にはもうおでこに東雲のてで押さえられるようになってしまっているせいで、地面を蹴飛ばすように足を動かし続けている物の、それで北川さんの体が動き出すことはない。
しかし、東雲の方はただただ正面に体を向けたまま、倉敷さんの部下の女性の方をただただ見下ろすようにしているだけで。そのまま口をわずかに話すようにしている物の、私の方にもその声は聞こえていないのは、北川さんが何度も無理に目の前の妨害へと突き進もうとするのを繰り返しているせいだった。しかし、話しかけられている側はお尻と両方の手を床へと次ぎながら目線を横へと向けるままにしているだけで唇をくっつけるままいるだけ、東雲も片手で北川さんを押さえてるところも含めて一切体を動かさないままになっていて。
しかし、そこの3人の内本人以外は真ん中へと一心に視線を向けているせいもあって、女性は事実上正面になっているはずなのに、ずっとそのままになってしまっていて。東雲の足元から浮かび始めていたそれに気づいたのは近くで小さくなっているだけだった召使いの少女だけで。でも、小さな声を出そうとした途端に、また北川さんが大きな声を出しているせいでかき消されてしまう。
それのせいもあって、その人はわずかな声をまた出しながら手を自分の側に戻しながら目を細めるように上瞼を落っことすことと、さらに、口を小さくすることしか出来ない。
一方で、私はそっちへと体を前へと出そうとして、上に乗っかってた引き戸を床へと落っことしながら立ち上がろうとするけれど、その瞬間に血を垂れ流しながらいる気絶した男の人たちのボディスーツが切り裂かれることで傷があらわになっている姿、そして、こっち側からは斜めになっている形で見えている女性の歯を食いしばる形を見せつけている様子を見たら、両手と片方の膝を床に着いたままになっている姿から私は一切体を動かさないままになっていて。もう一度だけ東雲の足元から詰まった噴水のように止まっては勢いよく噴き出てを繰り返す紫色のどろどろした液が水たまりを作っている姿を見るも、また体育座りにして膝におでこをくっつけることで視界を閉ざした。
「お姉さま!」
東雲と北川さんの声だけが聞こえていた部屋の中で、周囲を切り裂くような形で出たその声のせいで、体を上へと伸ばすようにしていた私が見たのは、召使いの少女が慌てて体を伸ばしながら姉の元へと駆け寄る姿。しかし、それよりも早くぬかるみから出てきた指が普通の人間よりも明らかに異常なほど鋭くて長く腕を伸ばしてそこに近づいてしまっている方が早く、その手と腕だけの存在が勢いよくヘビのように湾曲しながら飛び出しているのが東雲の頭をとらえていた。
それに対して、一気に床の方へと叩きつけられた東雲は膝を上へと曲げる感じのままになっていて。その途端に唾液を吐き出すような勢いの声を出してしまう。そんないきなりの光景に、近づこうとしていた召使いの方も腰を抜かしてわずかな声を小さく何度も繰り返すような形で出すことしか出来ない。
「楽しそうだね、僕も混ぜてよ」
読了ありがとうございます。




