第162話
私のすぐ後ろ側でしゃがんだままいる東雲の召使いの少女は、一度ため息を付きながら両方の腕を膝の上に乗っけて勢いよく立ち上がると、首を左右へと向ける感じで動かしてからもう一度引き戸を引っ張ってから自分の胸元の服を引っ張る感じにしてて。でも、私はその音を引いてる間、ずっとそっち側に丸める感じの背中を向けるまま膝を抱えて、わずかに開いてるドアの隙間から洩れてるうめき声を聞く感じにしてた。
そうしたままにしてたいのに、また後ろ側の引き戸が引っ張られてレールの音を素早く聞かせてくる音が聞こえた後に、鼻歌を歌いながらそれに合わせて肩を揺らし続けているままにステップを踏んでる北川さんが部屋をぐるぐると回る感じでテーブルの周りをぐるぐるしていた。
一方で、私の近くに来たときはこっちの床と左側が面している体を飛び跳ねる感じで跨いで言った後に片方の足だけ着地している様子を見るも、それで向こうはフローリングと面しているのがつま先の方の指と関節の近くだけになってる。しかし、それもほんの1秒くらいで終わらすと、また鼻歌の続きをする感じになってた。
しかし、それでまた外を一周し終えた後に、私の背中側に着いた辺りで一旦歌も両方の腕を肘のところで曲げたまま上に向けてる感じにしているその様子も辞めて。勢いよく座り込むと手に持ってた注射器を一旦近くに置いて、お尻を落っことす感じで両方の手をついてる音をこっちにも聞こえさせてくる感じにしてた。
そのまま、体を伸ばす声を数秒間出したままにして、風の勢いで組んだ指の平を外側に伸ばす感じのポーズをしながらいる向こうは、それが終わってからこっちの上を向いてる体の側面に両方の手を乗っけたまま言葉になってない声をまたリズミカルに出すみたいにしてた。
「腰抜け」
私の体を後ろ側に足を置いてるのに、背中を斜め上に伸ばす感じにしてるまま、こっちに口を横へと伸ばす感じの表情を見せて来てるけど、それで私を覆いかぶさる感じになってしまうせいで、顔全体が暗がりの中でもより暗くなっているのを一切隠さない。さらに、口が開いたままなせいで、その歯がいくつもなくなったりかけたりしてるのを私に見せつけてくる。
北川さんが私に向けて発してきた声は一文字一文字ごとに出したのに続けて言葉を伸ばす感じにしてて、さらには言葉を上下に抑揚をつける感じのままずっと進めていた。一方で、私はずっと首を使って床の何も反射しないでほとんど自分の顔を見えないままになっている姿を見つめることになった。そして、それを言い終えた後に、向こうはまたもう一回お尻を落っことすと鼻からわずかに息を出す感じにしながら笑う声を出してて。それからガラスを指で鳴らす音を立ててた。
「腰抜けはポンプしたことある?」
高い声で軽く笑うみたいな声を出してる北川さんの声が聞こえたのと一緒にさっきのが聞こえた途端、すぐに両方の手を突きながら肩を勢いよく持ち上げることで息を吸い込んだまま体を起こした私は、デコピンするみたいに何回も指の爪で注射器を叩く感じにしてる姿が視界に入る。
しかし、そっちの様子はずっと目線を手にしてる細い針を見ながら何度も口から息を吸ったり吐いたりを繰り返してて。その熱い息を長い間繰り返す。その目はかなり細くする感じで頬を膨らませたままになっていた。それのせいで、シリンダーに顔が反射して鼻と目の辺りが膨らんでいる北川さんの様子がずっと映ったままになっている。
一方で、私は床に付けてた手を胸元に持っていくみたいにしたまま視線をそっちとほとんど合わせられないまま左右に動かす感じになっている物の、口と喉を閉めるままに。
「東雲……」
そのまま声を出す私のそれは冷たい周囲の空気に混ざるみたいにしてて、だんだんと消えてしまいそうになるも、それに対してこっちは体に顎をくっつけたままにしてて。でも、私のが消える後にすぐになる感じで向こうが注射器を親指と平で挟む感じにしたまま一気に体を近づけて。それと共に鼻から息を吐いてた。
「違う違う、これはね、私が自分からやったの。他の奴らがキメてるの見てたらもうやりたくなっちゃって」
その言葉と共に、北川さんの開いてる方の手が私の手のうちの片方にくっつける感じになってて。そのまま指同士が絡むみたいになったと思ったら、向こうが勢いよく私の手を引っ張るみたいにして。それのせいでこっちの腕がまっすぐになった途端、下を舐めずりするように唇の辺りで一周動かすみたいに。
相手の動きを見た途端、私は喉を押しつぶすみたいに鼻から息を吸ったのに、それ以降は息もできなくなってしまいそうで。同じく目も大きく見開く感じのまま。さらに、視界が一瞬だけかすんだような気がして。しかも、それだけじゃなくて、机の上に置いてあるチャック付きポリ袋のちっちゃいやつが倒しておいてあって。それから未だ口が閉まってないせいで、中身の白い粉が出たままになってる。
気づいた途端に勢いよく視線をそっちに戻したら、声をしっかりと私は出すようにしたのに、それでも向こうは何も言わないままで。怪しい笑みをずっとしたまま小さく笑うだけ。
「ポンプの方がキマるからね。これ後のセックスはマジで飛ぶ」
開いてる方の自分の手の平でしっかりと音がするのをこっちにも聞かせてくる感じに前後にこすり続けている向こうが、今もその白い形をしっかりと私に見せつけてきてる感じのまま口呼吸を繰り返す。そんな姿をしばらく私も肩で息をするような感じでいる。
しかし、そうしてる間にまだ針が刺さってる感じがしないのに、だんだんと視界がおぼろげになっていくのを感じてたら、目線と共に顔を上へと向けるとそこから力が抜けてて。天井の木組みになってるような光景を見ていると、また鼻歌を歌うまま注射器を持ち直すみたいにする音が聞こえて。一瞬だけ背中がビクンと動くのも感じるけど、でも、それをすぐに元に戻した。
なのに、私の動きに続き感じで注射器が吹き飛ばされる音がしたと思ったら、ドア枠に手を置いたまま下唇を上唇に押し付けるままにしてる東雲の召使いがしゃがんでる私たちを見下ろしてる。さらに、最初は私と一緒に何もしないままわずかに見上げる感じでそっちに視線をぶつけてた北川さんの方から起き上がるけれど、おでこを前に出す感じのまま上瞼を皿にするようにして相手のことをじっと見つめてる。
「東雲は今そっちで会議中だぞ」
その低い声を出した後、辺りから聞こえて来るのは、北川さんの背中側にある窓にぶつかる雨の音と、私の後ろ側にある引き戸の向こう側となる隣の部屋から聞こえてるわずかなうなり声や部屋が擦れるみたいなの、そして、召使いの人がこっちに進んできてる時に通ってきた東雲たちが話してる声だけだった。
しかし、外から来るのだけでこの部屋自体は静寂に包まれたままになっていたのを突き破ったのは、東雲の召使いの人で、一度地団駄を踏むように足を持ち上げてから振り下ろしてから体をわずかに前かがみにしていた。
「いい加減にしてください! もう皐月ノ宮では倉敷亜里沙が就任式をしたんですよ! このままでは、本当に学園を救えなくなってしまいます!」
「別に、私と腰抜けには、それ関係ないじゃん?」
ひらひらと右手を見せる感じのまま軽い口調で話すその声が言い終わろうとしていたその時、外からすごく大きな何かが壁にぶつかった音がして。それが東雲のいる部屋の方から聞こえてきたのもあって、すぐにその召使いが振り返る。さらに、それに続いて私も体を正座させてたのからわずかに膝を持ち上げながら口を開いて中腰になってた。
体勢はそのままに目と口を開けたままにしてる私に対して、北川さんは顎をほんの少しだけ自分の側に近づけるみたいにしたまま肘も90度曲げるようにしたまま両方の手を強く握りしめる。しかし、その間に出てた静寂はほんの一瞬だけだった。
「東雲アニタ! 倉敷さんがお前を呼んでいます! 今すぐお縄に付け!」
確かに聞こえた倉敷さんの部下の女性が出した大きな声がアパート中に響き渡ったと思った途端、次から次へと大きな足跡が聞こえて。それに続く感じで「お姉さま」と叫ぶ召使いが走るようなポーズで勢いよく前へとジャンプして飛び出す。さらに、その腰のポケットからは小さなドローンが音を立てながら飛び出していたし、反対側からはテイザーを手にして青白い電気を放っていた。
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