第159話
太い円柱みたいな形をしてる銀色のドアノブが私の手のすぐ下にあって。それを一度持ち上げたのにまた戻すみたいにすると、そこにびしょぬれになってるうさ耳パーカーに包まれてる自分の体を相当にゆがんだ姿になっているのを見ることになるし、それで全く動いてない間も服からはもちろんのこと、体からも水滴が次から次へと落っこち続けるのを味わい続けるけど、それからコンクリートでできてると思う床の上に落っこち続けるが、ただただ私は体をまっすぐに腕を落っことすままにしたまま。
一方で、少し後ろの方から歩てきてた北川さんが階段を上り終えたのかもう聞こえてた高い音が止まるけど、未だ雨は全然止む気配がない。そっちを振り返ったらびしょぬれのままだけど両方のポケットに手を入れたままパーカーの裏側と中に着てるシャツを見せる感じで手を広げる感じで動かしてた。さらに、同じ感じで口を閉じたま横へと伸ばすままに息を鼻から吐く。
私はそっちを首と肩の周りだけ振り返る感じで見てたけど、向こうが足をほんの少しだけ動かした後に、またドアノブの方にそれを伸ばす。さらに、唇同士をくっつけたまま瞼をゆっくりと落っことしたままにしている私に対して、辺りからはずっとただただ雨が降り注いでいる音が聞こえるだけになっていて。それのせいでずっと周囲にはうさ耳パーカーや制服が濡れてるせいでそれを余裕で貫通して冷たい空気が漂っている。さらには、私たちがいる足場の隅っこはもちろんのこと、古そうなプラスチックで出来た黄ばんだ屋根にひびが出来ているのか、そこからも漏れてひびが入っている床の上に落っこち続けていた。
しばらくの時間の間ただただドアノブへと向けて届かない位置でそれを持つような形で手を伸ばしている私に対して、北川さんが体で弧を描く感じで私のすぐ横に近づいてきてるのが足音で気づいて。勢いよくそっちに視線を向けるけど、向こうも向こうでそのペースを一切変えようとはしない。それが止まったのは私のすぐ横に来て体を傾けるみたいにしながらこっちに顔を向けてくるみたいにしたタイミング。
また口の中で言葉にならない声を出すようにしている姿を見せているその姿に対して、ただただ眉を近づけながらじっとしているつもりでいたいのに、何度もしゃっくりするみたいに数秒間に一度動くことになるし、それを見られ始めてから2回繰り返したところで向こうは体を上へと伸ばす感じにしながら一旦勢いよく腕を落っことす感じにしてた。
「変わんないね、腰抜けは」
背伸びをするタイミングで景気がよさそうな声を伸ばしながら出してて、それから口から大きな声を伴って息を吐いた後に目をもう一度ぱっちり開ける感じにしながら両方の手を腰の上に乗っけるみたいな感じでポケットの中に戻して。腰を落っことしながら少し後ろに下がってこっちを見てる。
でも、私は喉を押し込む感じのまま両方の腕を落っことしてからは、ずっと同じ姿勢のままでいて。でも、それでもしゃっくりする感じの動きは一切止まらないままになっていた。
「そんなこと、ない」
私が何とか出した声は、ギリギリ向こうにも聞こえるかもしれないくらいになってしまっているのが自分でもわかるくらい。それに、相当高く出てしまっていてて、そのまま顔を北川さんがいない方へと向けて勢いよく向けるけれど、それで風が動く感覚を味わうだけで。それで余計に一瞬だけだけど寒いような気がしてた。
さらに、まっすぐに下ろしたままの左手の手首に自分の手のひらをくっつける感じにしたまま下の唇を上のにほんの少しだけ押し付ける感じのままにしてる間、私たちがさっきまでいた道路の様子が見えていたけれど、そっち側の手すりから跳ねてる水が私の方へと飛んでくる。
しかし、しばらくそっちに顔を向けるままにしているのに対して、気づいたら茶色い木の木目を描いてる感じの薄い板が貼られてるドアを開けてすぐにそのまま入って行ってしまってて。それを音で気づいた途端にほんのわずかな声を上げるけど、すぐにそっちの方から「早く来な」って声がして。そっちに顔を向ける。
でも、こっちに呼び掛けたそれが聞こえなくなった途端、中から低くてただただずっと同じ声を出し続けてるみたいな声が、数秒に1秒間くらいいだけ止まる感じで聞こえて来る上に、それが全部違うタイミングで。それのせいでこっちは強く喉を締め付ける感じになってしまう。それのせいで、私は手を前に出したまま指を伸ばそうとするみたいにしてたのをそこだけ落っことす。
口を小さく開けたままそっちの体から見えてるわずかなオレンジ色の光だけで見えそうになっているその様子を少しだけ見るままにしてた。
北川さんの後を追う感じで部屋の中へと入って行くと、靴を脱ぎ捨てる感じでドアにぶつけそうなくらいに飛ばしてる向こうはどかどかと音を立てていく感じのままに歩いて行ってる。それに対して、こっちは一度靴を脱いでから行こうとしたけど、足の踏み場に困ってしまうほどにそこに靴が並んでいる上に、そのほとんどが無造作な方向を向いたままになっているし、そうじゃないのはさっきまで東雲とその召使いの女子が履いてる奴だけ。
玄関を見たままにしてる間も、私の体からは水滴が零れ落ちるみたいになってたけど、気づいたらその視界が水色に染まって。すぐに顔を上げるままにしてると、髪の毛をぐちゃぐちゃにする感じで拭いてる北川さんが「それ使って」と一瞬だけ言葉を出す感じのまままた背を向けるけど、それと共に服を脱ぎながら近くにあった洗濯籠の中へと靴下から順に投げながら放り込んでいた。
しばらくの間ただただ渡されたタオルの硬くなった表面を両方の手の上に乗っけたままにしていると、そこにも同じように水滴が落っこちて行くけど、その形が手のひらに重みとなって感じることもないし、薄暗い視界の中で見えるようになっている姿もずっと同じまま。
口から息を吐きながら眉同士を近づけるままにしている私に対して部屋の中からずっと聞こえてるわずかな声はずっとそのままで、それに改めて気づいた途端にタオルから視線をそっちへと戻すみたいにするけど、それと同じタイミングで全裸のまま椅子の上に腕を乗っけったまま体を重力へと従わせてる感じのままにしてる北川さんは片手に缶ジュースを持ったまま一息つくようにしてた。
私も一度足元に置いてあった靴を整理しながらなんとかスペースを作ってから足をつま先から順番に落っことしていく感じのままにそっち側へと映ると、それと共に喉を強く締める感じにしてたけど、足を置くと共に声の間からしっかりと床がきしむ音が聞こえて来てた。
音を何度も繰り返しながら部屋の中へと進んで行くと、私と北川さんがいるキッチンを含む部屋と、障子が開いたままになってる手前の部屋の中に気づいて。そこからさっきからずっと声を出してた人たちがいたのに気づいたら、すぐに反対側の壁に体を押し付けるままつま先立ちするみたいな体勢になってしまう。
息を吸ったり吐いたりを繰り返しながら、無造作に伸びた髪の毛を床に向けてうつ伏せになった女子がよだれの後を下に作ったまま四肢を全部違う場所に向けたままにしてる様子や、ひたすら壁に寄り掛かりながらオナニーを繰り返してる姿、そのほかにも何もないはずの床の上をずっとただ舐めるままにしてる人、合計3人も狭い部屋の中で全然違う場所にいる姿を大きく目を開けたまま見ることになった。
それを見ている私はゆっくりと背中を壁に付けたまま少しずつ落っことす感じになって息を吸い込んでるのに対して、そっち側にいる人たちはずっと同じ動きをしたまま声をちょっとだけ出すままにしてる上に、こっち側からでも顔が見えてる1人は目の焦点がどこにも向かわず、顔はただ天井をただただ眺めている。
でも、その間も私の口からはただただ息を繰り返すままになっている音を喉から一切隠すことなく繰り返すままになっていた。
頭の一番高くなっている場所をタイルの上に乗っけたまま、素肌に直接あたる鋭いけど湯気が出るほど温かいシャワーの温かさをずっと感じている間、唇を同士をずっとくっつけてただただ目をギリギリ開けるままにしてるけど、でもそれで見えるのは白いタイルの間の何か所かに黒いカビの様子が見えてる様子だけがただただ見えていて。それと共に、自分の肉付きがある腕や体の様子があるけど、その間ずっとシャワーの音が止まることなく聞こえてるせいで、体をだんだんと落っことすみたいに動かすことしか出来ずにいた。
自然な形で正座したまま床の上に両方の肘を落っことしたままになってしまって。そこから両方の手を髪の毛の中へと入れ込むみたいにしながらわずかな声でシャドの名前を呼ぼうとした途端に、後ろからドアが開く音がして。すぐに振り返ったら北川さんが裸のままバスルームの中に入ってきてた。
「腰抜け」
浮かぶ感じでリズムよく出てきた声に対して。視線がぶつかった瞬間に壁側を向いてた体を勢いよく回して両方の手を床の上に付く。でも、向こうのふくらみがもう始まってる胸の周りやこっち側からでも脂肪の形が見えそうになってるお尻の様子を見たら、自分の手を足の間に入れてから挟む感じにして、それから胸元にも肘を当てる感じで隠す。
一方で、北川さんの方は、キッチンルームとこっちの間の段差を乗り越えた後にしばらくの間両方の足をそろえたままにしてたけど、それからほんの少しだけ笑みを作ってた。
「きっ、たがわ、さん……!」
こっちの、早口で話すみたいにしたのに止まりどまりになってしまった声を出してる間、浴槽の壁の方に視線をぶつけるまま口を開けたり閉じたりしてたのに、向こうは私のお尻よりも奥側に右手を付くと、自分の膝同士で私の足を挟む感じにしてて。その途端にこっちは口と目を大きく開けながら目線を左右に動かしながら言葉になってない声を出しながら息が出来ない状態になってしまった。
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