第151話
シャドが勢いよくタックルしてきたせいで、そのまま線路へと落っことされてしまった私たちだったが、その勢いのままにシャドの方が頭も四肢も全部ぐったりと重力に任せている上に、私の体にのしかかるみたいになってるせいで、私自身も動きにくい形になってしまっていた。
その上、遠くからカーブを曲がりながらぐんぐん近づいてきているのが見えている。足を引っ張りながらその体の重みはほとんどないせいでいとも簡単に線路の転がる岩たちの上にうつ伏せになるシャドだが、おでこの辺りがから血が少しずつ溢れているのが岩の隙間の暗い闇の中に落っこちて行き、だんだんと見えにくくなっている。
「シャド! シャド!」
何度も両方の手を使ってシャドの肩を揺すりながら、いまもちかづいてきている電車の勢いを見ている私に対して、そっちは未だにどんどん近づいているペースを落とそうとしていない。
それに、私が何度も腕を使って体を揺らすみたいにしている動きをさせていたのに、向こうはほとんど動かないままになっててしまっていて。それに対して私はすぐに体を倒しそうなほどのめまいに襲われてしまい、それのせいでおでこに手を当てたままにする。それから、膝にもう片方の手を乗っけた。
ただ、そのタイミングで後ろの方に伸びる感じで曲がってた私の肘が、腰にぶつかってその硬さに気づいたタイミングで、目を大きく開けて。腕を鼻の上に持ってきてる感じのまま少しの間だけそのままにしたまま顔を上にあげる。
私の視線の先にいるシャドは未だ血を流しながら両方の腕を二の腕は斜め下に向けたまま両方の腕を上へと向けるままにしてて。手の平とおでこを線路の上に置いたままにして一切動こうとしない。その様子を見ながら呼吸を数回繰り返していたけど、それで心臓が小さくなっているのを感じた途端にはっとして。おでこに手の平を何度もぶつける。さらに、頭を何度も激しく振って。左側から少しずつ近づいてきてる電車は自分の体に魔力が篭っているせいで相対的にスローに見えていた。
気づいたタイミングでまっすぐに体を伸ばしたまま、ただただ線路の上を走り続けてて真っ黒な窓を先頭に見せている電車は、正面に向けている光のせいでそれもだんだんと隠すようになる。でも、その間も私は呼吸を吸ったり吐いたりを繰り返すことしか出来ない。
さらに、まっすぐになってると思ってる時に背中が曲がってたのに気づいて。そこをお腹を出すみたいにすることで元に戻そうとするけど、ほんの数秒間は同じくなっている気がしたけど、でも、またその重さで同じ体勢になってしまって。それに気づいた途端に髪の毛に両方の手を突っ込む。
それのせいで、自分の目に必要以上に力が入ったような気がしてしまって。しかも、自身の手のひらの付け根の一番力が入る部分を押し込んでしまい、それのせいでそこの痛みを余計に感じるような気分になったけど、でも、そこからすぐに手を離して何度も両方の横側から手を押し込むようにして肘を横へと向けるままにしたまま何度も叩きつけるようにしてて。お尻を出すポーズをしてすべての指に強く力を込め続けて、関節の所だけは持ち上がっている物の腹はそこにずっとつけ続けた。
それに対して、低い汽笛の音が聞こえてきたら、音同士の隙間を開けるような感じでそれが聞こえて来ているのを振り向くと、もう私たちの体を一切隠すことなくその先頭の灯りが私たちの体全体、シャドのおでこから流していることで石の間に落っことしてる血にも落っことしているのを一切隠さないままにしているそれを様子を振り返りながら見てるのに対して、向こうはずっとブレーキを一応しているのか、全然進んでいるペースを変えているようには見えない一方で、その車輪のところではずっと火花が散り続けている。
だんだん私たちがいる場所も視界が眩しくて目を閉じそうになるけど、それに対して顔を一度振るうけど、それで顔を横へと向けるままにしているのに対して、そっちにいるシャドは全く違う動きをしているままにしているのが見える。
息を強く吸い込んでから両方の手を握り締めて体の温度を一気に強めたらシャドの上に覆いかぶさって。それから体中にためてたエネルギーを放出しながら目を強く閉じて。それよりも鉄道の硬い線路が向こうから伝わってくる摩擦の熱で熱くなってたのを感じたら、電車が揺れる大きな音を立てたすぐ後に、うさ耳マントとジャンヌオルタのドレスを上にして体がホームの上のコンクリートを滑ってその硬さを感じる。
でも、私たちが魔法でワープした場所は黄色い線の内側だったせいで、ただ横にスライドしただけなのに私がシャドの上であおむけになっているからというべきか、突風でマントが一気に持ち上がるのを感じて。目を閉じたまま両方の腕の肘と前腕をホームに押し付けたまま髪の毛も同じようになっているのを感じて。それが数秒間ずっと感じているままにしてた。
ブレーキの高くて耳に突き刺さるような音を感じながら目元にしわを限界まで作ったままにしてるのを元に戻したタイミングで顔を一気に持ち上げたら、体から一気に魔法を抜いたタイミングで電車がゆっくりと私のすぐ横の辺りでようやく停車している姿を見せていた。その一方で、うさ耳フードを背中に無造作な形で垂らしたままにしているしわをそのままにして、両方の腕をまっすぐ地面に向けて落っことしている私の影になっている場所でシャドは体全体をうつ伏せにしている感じで、両方の二の腕を肩と同じ角度にしている上に、そこから90度上に手をあげたまま力を入れないままに両方の関節を同じ方向へと向けたままにしている。
でも、電車が完全に停車するのを知らせるようにそこから勢いよく空気が噴き出て。また私たちの体の軽い部分を吹かせるようにしていたのを感じたのちに、ドアから軽快な音が聞こえると一緒に次から次へと人がなだれ込んでて来てて。私が最初から体を向けてた方と同じ方へと視線を向けた時に一番近くに見えてた人と視線が合うと、そっちは進行方向の方に肩を傾けるようにしながら進むのを止めながらこっちを見てきてて。
さらに、その人がすぐにポケットからスマホを取りだしているのが見えた。
「この人、けが、してるんだ! 早く、救急車呼んでくれ!」
出来るだけの早口で話して行ってる私はその言葉を出しながら顔をシャドの方へと向けて。それと一緒にそっちの脇にこっちの腕を入れるみたいにしながら視線をしばらくそれでもぐてっとしたままにしている様子へと斜め下に向けるような形にしていて。そっちも私と同じように膝立ちになったままになっている様子を見ていた。
すぐに顔をそっちに向けながら目と口を開けたまま髪の毛が持ち上がりそうなほどの勢いで振り向いたら、私とシャドの方へとそのカメラを向けながら白い光を放っていて。それを見た途端にわずかな声を一瞬だけ出すみたいになっていた。しかも、それどころか、数秒後に辺りの声が聞こえてきたと思ったら、笑い声だったりガッツポーズと共に勢いよく息を吐き出すみたいな声。そのほかにも飛び跳ねて着地する足の音もするし。辺りから次から次へと白い光が一瞬だけ見えるのを何度も何度も繰り返される上に、他にも赤い小さなランプを付けたままにしているスマホのカメラを私のすぐ横にまで向けるままにして私の様子を撮影しているようだった。
「頼むよ! 誰か、このままじゃ……!」
今もホームの上に血を流し続けている上に、体は私に持ち上げられている場所以外すべて重力に従うみたいでほとんど腕以外は体を持ち上げられるままになってるシャド。一方で私は口で何度も息を激しく繰り返すままにしながら辺りの様子を見てるままにしている私に対して辺りはどんどん私たちの間に作り出している人の輪を狭くしている上に、「あなた容疑者とどういう関係なの?」とか「犯罪者の肩をなんで持つの?」とか「それあなたがやったの?」と何度も繰り返し早口で聞いてきてるのが他の人同士で話してる喧騒の中でもしっかりと聞こえてて。
頬を持ち上げながら半笑いだったりせかすような姿を見た途端急に顎を締め付ける感じで力が入っているのを感じて、ジャンヌオルタの服を強く握り締めたまま顔を下の方に向けるままにしてて。しわを作らないまま両方の手に力を込めたままにしてた。
でも、それも人たちの奥の方から通すように低くて全体に響き渡るみたいな音を感じているのに気づいて。それから、わずかな声を出しながらシャドを引っ張ってそっちに行こうとしたタイミングで、体がビクンと揺れる感覚を味わう。
「シャド! シャド!」
向こうの咳き込む音を聞いた途端に一旦腕をその脇から抜いて背中に手の平を乗っけながらその体を床へと向けて寝かすような感じにしてて。ゆっくりと動かしているその動きに対して私は吐き出すような勢いの早口でその名前を呼ぶ。でも、それに対して向こうは低い声を伴うような感じで息を吸い込みながら胸元が大きく膨らましているのを、背中の骨と皮しかないような感覚を味わいながら体を少しだけ前のめりにする感じで話しかけた。
でも、その途端に私は顔から力を抜いて少し高めの声を出していたのに、辺りから足跡が聞こえてきたと思ったら、それと共に聞こえて来る舌打ちの数々。みんな電車の中へと戻りながら勢いよく椅子の上に座り込むみたいにしてる上に、ほぼ全員がスマホを操作した自身の顔の近くに持ってきてるようだった。
さらに、それだけじゃなくて、わずかな声で、「つまんな」という物や「これじゃバズれないわ」というそれを聞いてる間、顔にほとんど力を入れないままに顔を左右へと向けるままにしてて。しゃがんだまま顎をわずかに上へと向けるような真似をしている間、ずっと同じように。ブルーシートを持ってきていた作業員たちも撤収している様子が、電車へと乗り込んでいる人たちの隙間から見えているようだった。
ホームには両方の腕を落っことしたままに膝を地面に付けている私と、何とか息を繰り返している様子のシャドだけが取り残されていて。その間もすぐ横にある電車の中では、ずっと乗客がただただスマホを見ているだけだった。
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