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Lunatic  作者: コンテナ店子
第二部後編
150/216

第150話

 駅員の姿すらどこにも見えない中でシャドと再会することになったものの、またそっちはすぐに私へと襲い掛かってきてて。それを抑え込もうとするけど、向こうは地面へ座り込んだまま何度も咳こむのを繰り返してて。私はそんな様子を目だけを使って見下ろすみたいにしたまま肩幅よりも狭く開いた足と指をすべてふくらみを見せるみたいに先端を内側に向けるみたいにした。


 それに対して相手は何度も両方のおでこに自分の手のひらをぶつける動きを繰り返してて。その音を私にも聞こえさせてきてる。下唇に力を入れながらずっとその様子を眺めてるけど、シャドのくせ毛で巻いている部分が上に跳ねてしまっている様子に変化は一切ない。それは指の先端がその部分にぶつかっているタイミングでは確かに揺れたりしているのに変わりはないが、すぐに元に戻ってしまっていた。


 一方で、周囲の風景は線路と金網のさらに横であったコンクリートの壁がどんどんせりあがっているせいでほとんど駅の構内しか見えていないが、線路が向かう先にある都心のビルが乱立している姿は私がまっすぐに体を向けている方をじっと向けてても見えているが、そっちから視線を後ろにそらすと、そっちはそっちで木々がたくさんの影を作り出して元々の葉の色が見えないほどになってしまっている。


 そっちを見てる様子から視線を前に戻すと、シャドは今もおでこを何度もたたき続けるのを一旦辞めて指の腹は髪の毛を介して頭に押し付けている一方で、関節を持ち上げているせいでそこには隙間ができているはずなのに、髪の毛が癖で盛り上がっているせいでそれがなくなってしまっているよう。


 さらに、首と背中を大きく曲げるようにしているせいで体を限界まで縮めるようにしている上に、脇を大きく締めることで肘を自分の体にくっつけるようにしている。それにもかかわらず、その体はしっかりと天井から降っている光に前側をさらされていて。しかし、一方で背中側はそれが届いていない。


 私たちの周りから聞こえて来る音が息を繰り返しているシャドの物の他には自販機の中の音がわずかに出ているくらいで。電車が走ってくる様子もなければ他の客がいるようにも見えない。


 それのせいで私の視界がどこにも焦点が合わなくて霞んでるのに気づいた途端、視線を一気に上げるのと同じタイミングで息を吸い込んだのが聞こえて。それでまたすぐにシャドの方へと視線を戻すと、限界まで瞑ったままにしている目をはっと一気に開けてた。


「おまっ、お前らがっ、最初に、こっちを排除してきただろ!」


 目の動きに続くみたいに勢いよくこっちに飛び掛かってきたシャドは、その言葉通り足を一気にばねみたいにすることでこっちに迫ってきてて。それに対してこっちは両方の手を一度叩きつけるように反射的になりそうになるも、すぐにそこから力を抜くみたいにすると、まだシャドは足を曲げようとしている様子を見せているだけで。


 後ろに一気に下がりながら足を勢いよく滑らせながらいる私に対して、向こうはもう飛び出してて。でも、その勢いがすぐに駅のホームの上に落っこちて、勢いのままにアスファルトを滑ったせいで頬に傷を作っていた。


 でも、そこから血を飛ばしながら体を伸ばしながらこっちに迫ってきてて。それに気づいてから私は、振りかぶってくる拳を何度も肘を曲げた状態で振り回してきてるのに対して、両方の手を前に出して手のひらを見せるようにしているせいでそれが肩にぶつかる。でも、それでほんのわずかに足を両方とも曲げるみたいにするだけで。すぐにそれを戻したタイミングで反対側の手が全然違うフォームで飛んできてるのに気づいたら、それを手のひらで受け止めたらほんの少しだけ音がする気がするだけだった。


「だから、そんな話してないだろ! 落ち着いてくれ!」


 シャドの左手を掴むみたいなポーズをしたままにしてる私が、最初は一つの単語を思い切り出すみたいにして話し始めたのもあって。それのせいで声が大きくなってるのに気づいたけど、その言葉を言い終えたタイミングで一気に止めたらシャドがそれ以上に大きな声で腕を回すような勢いで右手のこぶしをこっちに振り下ろしながら大きな声を出しているのに気づいたら、それが私の肩の上にその拳がぶつかる。


 でも、それに対してこっちは一瞬だけ目に強くしわを作る感じで瞑ったけど、そこもぶつかった場所も、一切角度も位置も変えないままにしてるのに気づいたらすぐに戻して、シャドは目の辺りに限界までしわを集めてるような表情のまま今度はこぶしをまっすぐぶつけるみたいにしてて。それを受け止めたら、一瞬だけ後ろに下がるけど、本当に上半身が傾いてすぐに戻るだけだった。


「こっちはな、忘れたくても、こっちからしたら1日だってお前のことを思い出さなかった日はないんだよ!」


 単語を1つ1つ言葉を繰り返すような感じで大きな声を出し続けるシャドは私に掴まれてる方の手はそのままにもう片方の手を前後に振り続けてて。それの音がほんの少しだけ聞こえ続けてて。体を大きく前のめりにしてる向こうを私はただただ視線を落っことしているままに背筋をまっすぐにして見つめ続けていた。


 それから、右側の足を軸にして魔法を使わずに自分の体の勢いだけを使って体の向きを90度回転させてることで位置を変えたら、素っ頓狂な声を出して腕を伸ばしたままの勢いでまっすぐに体をまた地面に向けて落っことしそうになってしまっていて。自分の顔をまっすぐにしているはずなのに、上の方が影になっているのを、看板を覆っているアクリルの反射で見えた瞬間そっちを見てたら、シャドがもう地面に落っこちそうになってて。すぐに指から電気を放ってその体を一瞬だけ浮遊させることでそれを止めた。


 また変な声を上げたシャドの様子を見下ろすように見てた私は、すぐにそっちへと寄って、向こうは息を切らしながら両方の膝を曲げて正座するようなポーズをしている上の両手の腕をまっすぐに伸ばしたままにしてて。そのまま何度も呼吸を繰り返いている。


 そっちへとその名前を慎重に呼びながらそっちに空気を持つように手のひらを丸く伸ばす感じで近づけているこっちに対して、大きく体を振り向かせる勢いのままに腕を振り回してて。その風の勢いを感じるけどうさ耳マントも髪の毛も全く動かない。ただ周囲の冷たい空気が動くのを感じるだけだった。


 ただただ腰を回した状態で上下に体を動かしているのと同じく呼吸を繰り返す向こうに対して、私はただただ両方の腕を落っことしたまま体の動きを一切感じないままに見下ろすようにしている。その場でまた言葉になってない声を出しながら体のひねりを元に戻して、それと共に肘を曲げた状態で何度も握り締めた手を叩きつけ続けてた。


 叩きつけてないタイミングでも何度も体を震わせているシャドに対して、私は上瞼を落っことしたままただただ見つめるようにしていることしか出来なくて。その間、電車がくる気配もなければアナウンスが鳴る様子もなくて。風もないから辺りの木が揺れている音もしない。そんな中で私はただただ見下ろしている間唇をじっと閉じたままにしている。


 それに対してシャドはずっと地面に向けながら低い声で震える喉からただただ音を鳴らしているだけ。だんだん腕を地面へと叩きつけるみたいな動きを繰り返しているのを辞めたと思ったら、限界まで両方の手を強く握りしめるままにしてて。お尻をずっと上の方へと向けるままに。


 ただただずっと声をわずかに出している様子の斜め後ろの辺りにずっと立ったたまま首を横へと向ける形でそっちを見てる私は、顔を同じような形のまま視線を左右に動かし続けてて。下唇を上のに押し付けるままにしてる間、反対側の下の方へと向けてる。でも、それから髪の毛やうさ耳フードも一緒に振るう感じで体を動かして。もう一度顔をシャドの方へと向けた。


「シャド!」


 そっちへと向けて体全体を近づける感じにしている間、建物の天井からアナウンスが聞こえて、もう少しで電車がこのホームにやってくることを知らせてて。それで最初に出した声が消えそうになったのに気づいてからもう1回大きな声を出してその名前を呼ぶ。それと共に、足を一旦上へと持ち上げて叩きつける音を立ててたら、私は両方の腕をまっすぐ斜め下に伸ばすみたいな体勢になって肩幅に開いているポーズをする。


 でも、それが出来上がったのに気づいた途端、シャドは勢いよく体を回転させたらこっちにタックルを仕掛けてきてて。口を少しだけ開けながら息を吸い込んでしまう私に対して、相手の顔は私の腰の横で下を向いているせいでその表情は見えないどころか、髪の毛がくせ毛で爆発している様子しか見えていない。


 私は勢いのままに線路の上へと落っこちて。それに気づいたら、下に転がってるごつごつして尖ってる石たちが私の体にも突き刺さっているのを感じている。でも、こっちが地面についているお尻のすぐ横に手を置いてるまま何度も呼吸を繰り返している私が少しだけ手を後ろへと下げていると、そっちに冷たい感覚があって。それが線路の硬くて赤と茶色が交じり合った硬い感覚だったのに気づいたら、それだけじゃなくて、手首だけで触れてるその感覚を味わっているつもりだったのに、それが甲の方にまで伸びているのに感じたら、そこからシャドが私の脇の方で頭から血を流しながら頭の先端の方を重力に従わせて下に落っこちてしまっているのに気づいて。一気に息を吸い込んだら体全身から体温が抜けていくような感覚が味あわされる。


 すぐに背筋を伸ばしながら辺りを見渡すけど、でも、それで見えてきたのは非常なほどにまぶしい光と大きくて太い音で、肘を伸ばしたまま腕を使って前に出したそっちへと向けて腕を伸ばしている私の目の前に現れたのはいつも見てるのと変わらないはずなのに、こっちが線路に座り込んでるせいでいつも以上に大きく見える電車。それがどんどんこっちに近づいていてしまっていた。

読了ありがとうございます

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