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Lunatic  作者: コンテナ店子
第二部後編
145/216

第145話

 数秒間登ったらすぐに踊り場に到達して。また体を回してすぐにまた次の階段を上り、それからさらにもう一度同じことを繰り返す。でも、何回かそうしている間に息が限界を迎えて一旦手すりに右手を当てながらもう片方は曲げた肘の上に乗っけるままにしていると、体中が火照っているのもあり窓が開いているせいで入ってきている隙間風で急に寒くなるのを感じて脇を締める。そして、その高い音を聞いている間、私はずっと歯を強く食いしばるみたいにしていて。それから上を見るけど、いまだ体が熱くなっているのはそのままだし、いまだに体から汗が抜けきらないのはそのままだった。


 一方で、周囲からはそれ以外の音は何も聞こえてこなくて、地面の方にいるはずの警察たち数人の声もほとんど聞こえないままだった。それに対して、まだまだ続きが残っている上の方をじっと見ながら顔を上に向けたままにしてて、その体勢のまま何度も肩を動かしながらいる。でも小さな声を出しながらまた顔を一気に上へと上げて。また勢いよく手すりを押し出すみたいにしながら足を使って走り始めた。


 1段飛ばしで走っていく私の足音が辺りにも響き渡っているのがこの階段のフロア全体、天井の方にまで行ってる気がして。それのせいでこの部屋全体がそこまで高さはともかく縦横に関しては相当狭いのを実感させられる。でも、その数秒後にはもう、次の階の入り口のところにまでたどり着いてて。わずかな呼吸を繰り返すみたいにしながら喉を締め付けるよりも先にそのドアを勢いよく開けようとしたら、のぶを回すよりも先に肩がぶつかってしまい、それで銀色をしているそこと目隠しが付いたままになってるのが一気に震える音がしたのに気づいて目の辺りに一気にしわを作ることになる。


 でも、数秒間そのまま目を瞑って肩を窓の所に当てながらも二の腕ドアのぶもあるところになる膨らんでる箇所に当てるままにしていると、そこの尖った角を私の方へとぶつけてきていて。それからだんだんと目を開けてドアの方を見ると、そこの目隠しがされたままになっている正面のそれがざらざらとしている側面をこっちに見せてきてて。そこにおでこの隅の辺りをこすりつけるままになる。


 そこから体を離しながらもう一度そこを握りなおそうとすると、体が汗で急に冷たくなるのを感じて。それのせいで両方の足の膝同士を震えるままにくっつける。さらに、顎までも自分の体にくっつけるみたいな体勢のまま手にしている物を回して。それからわずかに駆け足になりながら勢いよくそっちに走り出すと、自然と右側の肩を前に出すような体勢になってて。それからゆっくりと足を進めるペースを遅くしてるのに対して、部屋からは何も音がしない。


 辺りにはいまだ使われてる途中になってる工事用具の機械だったり猫車や鉄パイプの塊、そのほかにも大きな鉄でできた棒だったりが置いてあって。魔法でもなければとても動かせそうにないくらいの大きさのものまである。


 そんな中でシャドの名前を一度大きく叫ぶけど、それが私の方へと反響してくるみたいな音を一瞬だけ感じ取るだけで。それ以外に気づけるものなんて何もない。でも、そんな中でも私は体を上下に動かしながら一旦息を強く吐き出して。それからもほんの少しだけ口を開けたまま辺りを見渡すみたいにする。


「ごめんね、シャドじゃなくて」


 そんな、最初に止まる直前で一気に言葉を持ち上げるみたいにすることで半笑いにしてるのを一切隠さないみたいな話し方をするそっちの声に気づいた。でも、その後に続いた声は、途中で急にゆっくりになってて。しかも、そっちに振り返ると、そっちにはキャスターが付いてはいるけど全く動いてない布製の仕切りがあって。そこからまぶしい光がたくさんついてるのに気づいたら、私は眩しくて腕で視界を遮るようにしてしまった。


 でも、すぐに走ってそっちに近づいその中の1つを横にどけようとしたらストッパーが付いてるせいで動かなかったから、角を作るように並んでるそれ同士の隙間を無理やり広げるみたいにしながら目を瞑り、体を横へと向けることでその中へと入った。


 それから体を一旦勢いのままに上半身だけ床側に向けるみたいな格好になっちゃうけど、すぐに元に戻したら、向こうはパイプ椅子に座ったまま両方を足を組みながら床の上に投げ出してるみたいなポーズにしてて。そのまま頬と一緒に目を下の瞼だけ持ち上げてる。さらに、それだけじゃなくて顎をこっちに見せつけるみたいに顔を上から目線に見てきてた。


 星田さんの視線を一方的に押し付けられている間、私はわずかに片足を一歩後ろに下げるように滑らせているまま歯に力を込めておでこを前に出すポーズをする。しかし、それに対して向こうはただただにやにやするだけだった。


「いやだって、爆破の犯人はちゃんとここにいるでしょ? 警察にはそうとしか言ってないよ」


 口を横に広げるままにしてる状態を出来るだけキープしたまま話してるその声を聞いている間、話し始めたり一旦止めた後にまた続いた言葉が出てくるタイミングでほんの少しだけ唾液の音がしてるのを感じて。私は息を強く吸い込むみたいにするけど、それに対して向こうは体を大きく前後にしながら目もパッと開けたままにしているのを一切隠そうとしてない。


 それから、話が終わった後も体を前のめりにしながら太もも同士の間に左手を入れながら右手を横へと伸ばす星田さんは、それを終わった後に髪の毛を軽く整えるようにおでこの前の辺りで手を小さく動かし続けてて。しかし、そっちをまっすぐに見ようとすると、向こうが座ってる段差の下の方にある照明が眩しくて目がそれに耐えられなくて自然と顔を反らしてしまいそうになる。


「私たちもさ、色んなガイジをおもちゃにしてきたんだけど、やっぱ一番面白いのは行動力があって、自分の中のこだわりが強くてそれを強く信じてるやつなんだよね」


 足をまっすぐにしてからスマホを操作しつつステップを踏んでいる星田さんの音を聞いている間、未だ視界をほとんど保てないままにしてて。目に入ってた力を軽く抜いたり元に戻したりを繰り返してるけど決してそれが元には戻らない。


 それがようやく開いたころには、星田さんが私のすぐそばに来てて腰をスライドさせながらこっちに体を寄せてきてて。そのままスマホの画面をこっちに見せるようにしてた。


「シャドにまた余計な事……!」


 相手のスマホの画面を見た途端、シャドの配信の画面が映ったままになってて。それを見た途端、その目を細くするようにしているそっちの姿が画面に反射している姿をしばらく見ることになって。私も息を飲むように自然となってしまう。それも数秒間ずっと続けてたけど、素早く指を動かした向こうは閉じたままにしてる唇を横に開けるみたいにしていた。


 それから、youtubeのシャドのチャンネルを開いたそっちは、そこに出てる配信を開いてて。でも、そっちは電車の中にいるせいか、その声はほとんど聞こえないままになっている物の、星田さんは小さく「よし」というと、そこに「こんばんは! 遅くなってすみません! (^O^) 」と書き込んでている。


 私も文字を読み終えた途端、強く足を締め付けて喉を限界まで鳴らすような大きな声を出した勢いのままにその胸倉をつかむ。それから目と歯にも力を入れて、後者の歯のわずかな隙間から激しい息を何度も出したり戻したりを繰り返していた。


 しかし、それに対して向こうは未だ左側の口元だけを持ち上げるままにしてスマホを持ってる方の手を含めて両方とも肩のあたりの高さにまでもってきてたら、指を上へと向けながら手のひらをこっちに向けるみたいにしてきてる。でも、左側だけ見えるようにしてる目は間違いなく影になっているそこからこっちを見下ろすようにしてる。


 それを見たら、私も勢いよく両方の手を振り落とすみたいにして。星田さんに背を向けながら肩を一気に落っことして息を強く吐いた。


「木月さんさ、何か勘違いしてないかな」


 服を整えるためにその裾を一気に引っ張ってからそのしわを戻すために払うように手を動かしているのを何度も繰り返している向こうの様子を、私は歯を噛みしめるみたいにしたまま目線を相手がいない方へと逸らす。


 でも、そっちには仕切りで閉じられることで何も見えない様子しかない。ただ、そこには黒い影になって向こう側おいてある工事用具などの物がただただまっすぐに置いてあるはずなのに、私たちを囲っている仕切りがでこぼこな形を描いているせいでそれも曲がって見える。


 そんな姿をただただ息を飲むように見ることしか出来ずにいる私に対して。星田さんは黄色い声を一切隠すことなく両方の手で拍手しながら笑い続けていた。でも、こっちがそっちに視線を向けるみたいにするのに対して、そっちはまた立ったままスマホに視線を向けるだけにしてて。向こうの後ろ側には明るい照明がついているにも関わらず、それが白にほんのわずかな色を付ける光なのに対して、真っ白なバックライトが確かな形で星田さんの顔を照らすままにしている。


「最初は私もそうだったんだけどさ、途中で気づいたんだよね、これ木月さんの方が面白いって」


 その言葉はさっきまでの笑い声がほとんど入ってないままにまっすぐずっと続くような形で入ってきてて。でも、私はそれに気づいた途端、わずかに息を飲むみたいにしながら、さっきまで掻いた汗のせいで周囲の隙間風の冷たい感覚をあじわうことになって。うさ耳パーカー越しに腕をつかむみたいにすることになった。

読了ありがとうございます。

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