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Lunatic  作者: コンテナ店子
第二部後編
141/216

第141話

 ハリーが走って角を曲がっていったタイミングで、周囲の人たちの中でも腰を抜かしていた人たちが泣き叫ぶ声を出しながら一目散に散っていて、杏も目標がいなくなったせいか両腕を元の形へと一度顔を志太の方へと下ろすようにしている。


 しかし、当の本人はまた腰を地面へと落っことしたまま両方の腕を後ろ側で突いてるみたいにしていて。その視線同士が合った途端、口を大きく開けて息を飲みこむ。それに対して、杏もすぐに自身の両方の腕を曲がった太い剣に変化させえると、それを振り下ろそうとしてくる。でも、その途端に体を転がしながら逃げようとすることで回避して。一方の敵も一気に飛び上がって標的の元へと着地する。


 一方、その途端に杏自身の重さで地面が崩れて足元が崩れることにより、その体勢が崩れたことで志太の体に腕の剣が刺さらなかったうえ、着地によってできた道路のひびに剣が刺さってしまっていた。


 それを息もできずに数秒間ただ唖然として見たままにしていた志太は近くにいた人が言葉をぶつぶつ言いながら手を動かしているのに気づいた途端、息を吸いながらその人が慌てたあまりにスマホを落っことしているのに気づいたら、はっとして勢いよく腕を正面に持っていきながら体を起こした。


「警察を呼んじゃだめだ!」


 そっちに手を出して、その男性がスマホを拾おうとしている様子に対して目線を向けていたのは数秒のこと、それに目を大きくして数回志太の方から頷くみたいに顔を上下に動かしているのに対して、相手も口を強く閉じたまま小さくうなずいているのに気づいてから体を回して走り始める。


 しかし、それに対して杏も数回体を引いたり力を抜いたりを繰り返していた後に、辺りにがれきを吹き飛ばすことで周囲の建物のガラスを破壊しながら姿勢を前へと起こすと、また飛び上がろうとしていた。


「こっちだ! 来い!」


 周囲のガラスが飛び散る音と共に志太の頬にも細かい石が飛び散って血が出てしまうも、その細い糸のようなものを一度だけぬぐうと、すぐに地面に手を付きながら急旋回をしてハリーが進んだ方と同じ角度となる違う場所の角を曲がりながら振り返らずに大きな声を出す。


 一方で敵は彼がさっきまで進んでた方向にそのまま進んでてたら前へと立ちはばかるような位置に着地すると、また道路に無数のひびと盛り上がりを作り出しながら肩を少しだけ下げるような姿勢をしていて。ゆっくりと体を起こすようにしていた。


 それから周囲に何度も地響きを起こしながら走り出す杏がその角を曲がると、志太がそこにあったゴミ箱の角から一気に表れて消火器を一気に発射。またその体が高い音を立てながら煙まみれになってしまうも、すぐに腕で自身の顔をかばっていた。


「これでどうだ!」


 体中で激しい呼吸を繰り返す志太が大きな声を出しながらずっと目を瞑ってそっちに向けてずっとそれを発射し続けている間、周囲に白い煙まみれになっている物の、それも数十秒の間に消火器の中から粉が出なくなってそれを地面に一度置いてからすぐにまた背中を向けてまっすぐに走り始めていた。


 しかし、杏の方も四方八方に銃を発射し続けている音を立て続けていて。また周囲の人たちが悲鳴を上げ始めるも、その中からわずかに志太の声がしてた。


「お前の狙いは僕だろ! 逃げるなよ!」


 煙がだんだんと晴れ始めた途端、声がした方にあった黒い影へと向けて両手の先端を変化させることで作った拳銃を発砲し続けるも、それはただの人型の看板で、その奥に置いてあったスピーカーも銃の穴だらけになってしまっていた。


 一方で、本物の志田が近くに立てかけておいてあった自転車に乗ると前のめりになった体勢のまま口で呼吸を繰り返す全力の立ち漕ぎで走らせ始めていて。そのベルを数回鳴らすと杏も立ったまままだ残った煙の中で視線をそっちへと向けるようにしていた。




 志田と同じように影で自転車に乗って逃げていたハリーも同じように何度も息を繰り返していたまま風を切るほどの勢いでこぎ続けていた上に、何度も人のすぐ横を通り続けていたせいでそっちも驚くようにしながら体を回避させ続けていた。


 そして、彼女も公園の入り口に互い違いになるように置かれた柵があるのを見た途端、自転車の1本スタンドを起こすこともなくその自転車ごと倒したままにしているのをそのままにして走り始め、ドーム型遊具の元へと向かうと、背中に背負っていた大きめのスクールバックを手に付けると一度深呼吸をしてそれを取り出して、そこから木の棒とトンカチ、そして杭を取り出す。


 すぐに地面と接している遊具の入り口のところへと木の板を当てると、しゃがんだまま顔だけを横へと向けるようにしてからわずかに志太の名前を呼ぶと、すぐに顔を手元へと戻し、それからくぎを地面へと打ち付け始めた。ほぼほぼ力任せにそれをした後1度ため息を付いてから、目を大きく開けたままに勢いよく反対側に移るとまた同じことをする。


 一旦それの固定が完了しているのを一度ゆすって確認してから、近くの茂みの辺りにあったベンチに置いてあった缶を走って取りに行くと、それを持って遊具を息を切らしながら登り、一度登り終えたタイミングで缶を介して遊具に手を付き一度深呼吸をする。さらに、その勢いで体から激しく掻いていた汗を周囲に振りまいていた。


 ただ、それもすぐにやめると缶の中身を次から次へとその中身を遊具の中へと流し込んで勢いが遅くなるとそれを上下に数回振ってからそれを投げ捨てて。また次の物を流し始めて。それが終わったらまた次の物を流し始めて。同じものを何度も入れては次の物をを繰り返し続けていた。


 手元にあったものが全て終われば、それからまたもう一度ベンチのところへと走ってまた缶を取ってきてはそれの中身のドロドロしたものをまた遊具の中へと入れ続ける。そんな彼女にも聞こえるほどの大きさでタイヤを勢いよく滑らせる音が聞こえた次の瞬間、また大きな声がして。その後に自転車が倒れた音が聞こえてきたと思ったら、ハリーも缶を垂らす作業を進めながらも視線をそっちへと向けるために息を吸い込みながら顔を上へと上げた。


「ハリーさん!」


「まだだ! もう少し待ってろ!」


 その声を出した志太は自転車を置いてハリーの方へと全力疾走を初めているのに対して、そっちの名前を言葉が終わるよりも早く、ハリーは大声で声を出したら缶の底を何度もたたきながらその音を鳴らしてて、それからもう一度顔を志太の方へと顔を向けると、未だその中から塗料が流れ続ける勢いは一切止まろうとしない。それどころか、向こうから拳銃を打ちながらその大きな音を立てているのが聞こえていて。


 志田がこっちに向かってきているのがまっすぐに進んでいるせいか、入り口の柵を杏が蹴り飛ばしたのがその体にもぶつかっているせいで息を勢いよく噴き出した音ともに何度も繰り返し咳き込んでしまっていた。


 両方の腕を突いたまま膝をついて、何度も繰り返し咳き込んでいるその姿に対して、ハリーはもう一度その名前を呼んで。彼もそれを聞いて顔を上へと上げるのと一緒にまた走り始める。


 しかし、それも志田の体が柵の下敷きになってた姿から抜けた途端に、杏がその体へと発砲。背中からであるがためにカバンにぶつかったおかげでそれが一度は止まったとはいえ、次に飛んできたものは腕を撃ち抜かれるとそこから一気に血が吹き飛んでしまっていた。さらに、両方の足と手をまた地面に付きながら何度も咳を繰り返す。


「準備オッケーだ! 急げ!」


 その大きな声がすると一緒に、ハリーはブルーシートを遊具の上にかぶせるままにしていて、それが終わるとその上に立った彼女は両方の手をゴム手袋をするとともに組み立て式の水鉄砲を手に取ると、開けると共に一気に湯気が周囲に込み上げる中身をその中へと注入。それから数回同じ言葉を小さく激しい息の間でつぶやきながら、すぐにその場から杏に向けて発射していた。


 そうしながらハリーは大きな声を叫び続けるも、それに対して杏は一瞬だけひるむもすぐに体を元へと戻して、湯気の中から一気に両方の手の拳銃をハリーに向かって打つと、水鉄砲を上へと吹き飛ばしながら体を遊具から落っことしてた。


 当然のようにその光景を見て大きな声を叫ぶ志田だが、すぐにそれの答えは返ってきた。


「魔法の武器で人は死なねぇ! あたしにかまうな!」


 未だその存在が志太の方からは見えていないが、両方の手を地面の上についてるまま強く握りしめて勢いよく遊具へと向けて走り出す。それから杏もそれに気づいて銃を発砲してくるも、それで彼も足を何度も打たれてしまってその場で倒れてしまった。


 しかし、未だに気を失ってないのか腕でもう一度体を匍匐前進することで前に進めようとしていた。それから、腕の形を両方とも巨大な剣に変えようとする杏だが、その瞬間にまたハリーが遊具の上から熱湯をかけられ、顔の向きをそっちへと向けたら、一気に飛び上がって遊具の上に着地。


 その瞬間、もうすでにハリーはそこから飛び降りていて杏だけが上に乗っかっている状態になった途端、それは勢いよく砂煙と共に崩れてしまった。


「乗れ!」


 勢いよく走って来たハリーは頭からも血を流していて、急所は避けている物の体中に血を付けたままにしていた。それから見せてきた背中に志田が自身の体を預けると共に、自分の手に持ったスマホをそっちに預けると、ハリーが全力で走り公園の敷地から出たタイミングで、すぐに石製の門になっている所の影に隠れた。それから、ハリーは自分の番号が表示されてるそれに電話を掛けた瞬間、遊具の中に隠してあった圧力鍋製の爆弾が吹き飛んでいた。

読了ありがとうございます。

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