第133話
魔力を使って私の体だけじゃなくて、周囲の地面にも電撃の紫色を映すのを一切隠さないままにしている。その間も肩を上下に動かしている間ずっと息を激しく繰り返すことになって。目を瞑りながら肘をまた曲げそうになるけど、瞼すらも電気を通して行こうとしたら、その衝撃で目が痛くなってしまう。でも、それ以外の方法で開けることができなくて、もうそこの重さでつぶれてしまいそうになる。
それから、私の方を見下ろしている警察の男の人2人と杏がこっちを見ているのに気づいて、そっちに行くために足を使って無理矢理体を起こしたら背中を曲げたまま低い姿勢で何度もじっとそっちを見続けたままでいるけど、向こうは目を細くしているこっちに対して3人とも何もしないままだった。
「杏! 急ごう!」
こっちが顔を前後に動かすみたいな勢いのままに動かして話してたのに対して、杏はまたまっすぐに腕や足を落っことしたまま出来るだけその動きを小さくして歩き出してきてこっちに寄ってくる。一方で、そのすぐ横にいた警察たちは何もできないままにただただそこで振り返るみたいに腰を回している様子以外何も変化のなくそこにいた。
一方で、私のすぐそばにまで金属の音を等間隔で鳴らしながらそれを大きくさせて近づいてきてた杏はそのまま足をゆっくりとさせてきているのに対して、顎を落っことすことで口を開けている私は、息と一緒にずっと体を動かしてその動きを見てて。向こうが私のすぐ横に着たタイミングで止まるように杏へと指示したはずなのに向こうは一切そのペースを変えないからもう1回その名前を呼ぶことに。
その後、杏の左手を強く握りしめながらそれを頼りにして体を起こしたら、その瞬間に足のバランスが崩れそうになったせいでそっちに体を預けることになる。でも、向こうは全くこっちの動きに対して肩を下に落とすこともなければ体を傾けることもなくてただただ制止しているだけのままだった。
立ち上がった後もずっと同じ体勢のままに正面へと向いたままの体勢で激しく呼吸するのを続けているけれど、その間も服がつぶれた向こう側にある機械でできた腕の感覚をずっと味あわされて、周囲冬の空気よりも冷たいそれが一切遠慮なく感じさせてくるのを私は頬を膨らませるような動きと共にじっと感じていた。
瞼をわずかに上へと保っているその体勢のままいる私に対して、向こうにいる警察のうちの1人が1歩だけ歩き出したのが視界でもはっきりと分かった途端、喉を強く締め付けながらそっちに近づくほかない状態になって、脇を締めながら小刻みに足を動かそうとするけどそれでまた体のバランスが崩れてしまうせいで斜め前へと進んで行くみたいになってしまう。
しかし、それに対して杏はこっちを横目に見てるようにしかしてなくて。曲げた膝の上に両手を置いたまま何度も呼吸を繰り返している私に対して、ただただずっとそこで立っているだけなのを足音を感じる。
足音で感じ取った向こうの動きに対して私は、少しだけ頬を膨らませながら体を立たせてながらも曲げた膝をまっすぐにすると、そのまま前の方へと体が行ってしまい、バランスを崩して前の方へと行きそうになって、そのまま地面に倒れてしまう。
その痛みを当然のように味わうままに、もう一度杏の左腕に向けて電気を飛ばしたらそれの勢いで体を立ちあがらせてそっちへと戻ったら、もう1回その名前を呼んでから唇を強く力を込めて前を見て。それから出来るだけ足の1歩の幅を大きくすることで、来た道を戻るように進んで行くことにした。
駅前の大きな広場にあるベンチ柵にお尻を乗っけたまま目を細めつついる私に対して、杏はそこでまっすぐ立ったままにしている。そんな光景を横目に見ている物の、反対側の方からはビルに取り付けられた大きな液晶がずっと自然のおしゃれ風景を映し出している物の、そこからクラシックの曲がただただ流れているのを嫌でも聞かされる羽目になっている
。一方で、それが取り付けられてる私の視界の上から下までを覆いそうなほどにおっきなビルも、それと並ぶ形で建ってる建物も、私のいるベンチ柵の後ろにある植物たちも、反対側にある駅も、全部が私たちの見えるところが夜の闇の中に交じり合ったままになっている。
そんな中で1回ため息を吐いて両方の手の上におでこを乗っけたままの姿勢でいるけど、その足元に並んでいるタイルも黒がわずかに交じり合って濃くなった赤色を見せているだけでそれ以外にはほとんど変化のないままだし、髪の毛の間に入った指がそれを大きく後ろへと持っていくようになっているせいで、そこにも周囲の冷たい空気が中へと入っていくようになっていて。それのせいで体全体も寒さを改めて実感させられそうになってるけど、でもそれで自分の体の中に何かが起こる訳でもなくて、ただただ私は脇を締めたままじっと下を見ているのを維持してた。
そんな中いたけど、急に液晶の方から高い音が何度もならされたのに一気に顔を上へと上げることでそっちの方を見ると、水色と白が交じり合った細い線を描いているスタジオに座ってメモを読み上げている女性が、句読点を強調させるようなゆったりとした言葉で話しながらいるその様子に対して、私は目をほんの少しだけ開けたままにじっとそのままでいると、思った通りの言葉が向こうから聞こえてきた。
でも、それはこっちの動きに対して一切止まることもなく一定の間隔で言葉が発せられているのをじっと聞いていることしか出来ずにいる。しかし、それに対して少しだけ頬を膨らませているままにしているこっちに対して向こうの話が止まったと思ったら、すぐに私たちがさっきいたビルのガラスが破壊されてる音が音質がさっきよりも明らかに良くない形で聞こえているのに気づいて。
その途端にかすれてた視界が晴れるけど、それで見えていたのはタイルの上にできている模様だけで。それでわずかにへこんでいるその様子をじっと見ている私に対して、そこに残ってるそれの間にできている小石も私の影も含めて一切動く様子はない。
それなのに液晶の方から聞こえて来る音声は一切止まろうとすることはなくて、ずっとビルで発生した事件の目撃者に話を聞いているインタビューを流していたと思ったけれど、それの後に切り替わった映像の声を聞いた途端、魔力を込めて無理やり顔の向きをそっちへと変えた。
そっちで唇と顎だけを映してただ話していると思いきや、カメラがブレ続けているせいで映っている個所が変わり続けているシャドの様子は、しばらくそのまま見ていたらそこから聞こえてた割れ続けている音声も聞こえなくなり、アナウンサーの物に声だけが変わると、その瞬間に私は数歩だけ足を動かすことでそっちへと近づいて行ってて。
でも、それに対して向こうは一切ワイプの大きさも変えることなく、スマホで撮影していることを一切隠していないシャドの動画を映していて、youtubeから引用していることが表記されてると思う文字が端っこの方に小さく書いあるのをずっと表示してた。
それから、少し待つと警察へのインタビューへと切り替わって。それから私はまた何にも寄りかかれないままに顔を少しだけ下へと向けたまま顎を自分の側に近づけることで余計に目を細くする上に瞼を落っことして目を閉じていると、周囲では車が一度走っている音が聞こえてきたのに気づいて、すぐにまた脇を締めて自分の両方の腕をつかみながら数歩杏がいる方へと戻るように近づいて行ってるのに動き出したタイミングで気づいた。
一方で、辺りを見渡すと広場の駅が外周を囲うような形で作られている道路の方を一周する形で視線を動かすことに自然となって。それに対して私は鼻の下を広げるような表情を一瞬だけしてからまた目を大きく開けたままにしていることしかできなくて。
もう一度顔を上へと向けてモニターの方を見るけど、速報という赤い四角に覆われた文字がずっと流れては現れてを繰り返しているのの方へと視線が吸い込まれそうになって。それから元へと戻すように顔を無理やりモニターの中央部分へと持っていくと、さっきのアナウンサーと茶色いスーツを着た初老の男の人が話している姿が映し出されていて、それが数秒間続いたと思ったら数秒後には男の方がアップに映されてテロップが下に表示されると、聞いたことないような大学の先生でいろんな資格を持ってることや本も出してることが書いてある。
それから2人がずっと交互に話しているままに、シャドのことをずっと話題にしていると、他にも私たちよりも少しくらい上の年齢の人が起こした事件の様子が投稿された映像を次から次へと表示し続けてて。それからフリップで若い人たちを批判する内容を出していて。それを見てる私は首を上へと向けたまま目と口を開けっぱなしになってしまう。それだけじゃなくて、両方の腕も斜め下に伸ばすし指同士の隙間も開けたままみたいになって、脇を開けたままのポーズでいる羽目になるし、その上に足も肩幅に開いたままになってしまう。
そんな私の様子なんかを一切気にしないでモニターのニュースはずっと流れたままになってるし、その近くを歩いている人や信号待ちをしてる人たちも顔を上へと上げてそっちの方をなんでもなくただただ見ているようにしていた。
それから一度片手の手のひらを上へと向けたままにそこへとおでこを乗っけてゆっくりと数回深呼吸を繰り返す私に対して、辺りではただただ冷たい空気が流れているのと、画面に映っているだけのコメンテーターがシャドの映像を見ながら何かを言っているのを聞いてて。それから強く一度息を吐いてから杏の方へと振り返って。それからそっちへと魔力を込めたまま数歩歩いて名前を数回呼んでから左手を握り締めて進み始めた。
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