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Lunatic  作者: コンテナ店子
第二部前編
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第99話

 背中を限界まで曲げて肘を自分の側に寄せるみたいにしたままシーツの上にただただ乗っかっていようとしたけれど、そのまま体を一切動かそうとしないでいようと思ったけれど、部屋の外にある廊下からわずかな音が叩かれるみたいな感覚を味わっている間、目を大きくするみたいにしていた。でも、それもその音がだんだんと小さくなっていくのを感じた途端に心臓が小さくなるのを感じた。


 でも、それが一度止まった後にまた少しずつ大きくなっていくのを感じた途端、視線を私の下あたりにあるブランケットの方へと向けるみたいにするけど、でもそっちにあるのは黒の中にわずかな青色が混じったみたいになっている周囲の色と交じり合うみたいになっているシーツがいくつかのしわを作ってただただ鎮座しているだけ。


 その光景を眺めながらいたら、またこの部屋のドアの前を足音が通り過ぎた後にそこから視線を逸らすけど、その後に素早く自分が気づくよりも早く全身を毛布で覆うみたいにした。


 そうすると、周囲には月の光も一切入らないみたいな真っ暗になっていて、そのまま目を瞑るけど、でも、その数秒後には目を開けながら寝がえりを打つみたいにするけど、それで繊維のわずかな隙間から部屋の様子が見えそうになった途端すぐに体を回すみたいにしてまた顔を壁向きに戻した。


 それから自分のお腹の横辺りに手を持っていこうとするけど、そこにはシャツ1枚しかなくて。それからもう一度ため息をつくと一緒に閉じない程度に瞼を下ろす。


 ベッドの縁に両方の腕を乗っけるみたいにしたまま体を前のめりにする私に対して、杏は光のない目を開けたままにただただ私がいる2段目の裏側を眺めているみたい。でも、こっちは手を回すみたいに少しだけ関節を外へと近づけるみたいにしながらいると、眉をほんの少しだけ近づける。でも、鼻から息が通っている感覚を味わえなくて、すぐに体を元へと戻すみたいにまた壁の方へと両方のこぶしをそっちへと近づけるようにして側面同士を重ね合わせるみたいに。


 そのまましばらくいようとしたけど、どこからか腕時計が針が小さく動き続けるのを感じていると、それが何度も聞こえ続けていると思っている間、私はブランケットの何の模様もない様子をただただ見つめ続けていたけれど、それも早々に辞めて。


 一気にベッドから体を落っことすみたいに梯子のすぐそばにある縁を掴んだままに一気に飛び降りると、そのまま一度だけ足場に足を引っかけながらもう片方の足を床へとつけて、そのまま一瞬だけ杏が用意してくれてたぬいぐるみの方を見てから唇を強く締め付けた。




 部屋の外に出ようとするとともに視線を左右に動かすみたいに最初か顔だけを外へと出すみたいにしながらその何も音がしない空間をただただ見つめる。でも、それに対して周囲からは何も聞こえなくて。それから両方の手でドアを引っ張りながら外へと出て。閉める時も両方の手でドアノブを支えたままにしてる。


 完全に閉じる前にわずかに開けておいた隙間から杏の様子を見るみたいにしてるけど、向こうはそれに対して何か動くこともなくて、ただただ同じようにしているだけ。こっちが廊下の空気が冷たいせいで少しだけ身震いするみたいにしてから背筋をまっすぐにすると、喉を飲み込むみたいにしながら脇を強く締め付けた後にそこを閉じた。


 それから、肘を自分の体に強く押し付けるみたいにしながらわずかに前のめりになったままにまっすぐに進んで行くと、数秒後に星田さんの部屋の前に到着。それから一度ノックするために手の甲をそこへと近づけるけど、それに対して私はわずかに上げてた視線を下げながらぶつかる直前でそれを止める。


 その姿勢を全く崩さないままに歯を噛みしめるような滑らせ方をする一方で、喉が一度動いた後に周囲を軽く見渡すけど、そこには誰もいないし音も外からも何もしないのに気づいてから、そのドアノブを強く握りしめた。


1回だけ息を飲みこむみたいにしながらその甲部分の関節が曲がっているのを見ていると、下唇を自分の体に入ってくるみたいな気がして。そして、視界の端の方で私の足元の真ん中あたりに窓から入り込んでいる夜の空の色があるのに気づく。でも、もう一度周囲に誰もいない様子を見てからそこに力を込めた。


「来ると思ってた」


 2段ベッドのうち下側にいる星田さんが両方の手を自分の枕代わりにしているポーズのままこっちに近い左側の手を出しながら私の方へとわずかに振ってきてる。一方でこっちは顔だけが入るくらいの位置でドアを開けたままに中腰の体勢でそっちを見るみたいにしていると、早くこっちに来るよう少し早口目だけど抑揚を一切付けないで話して。同タイミングで両手をベッドにつきながら反動で起き上がってた。


 それから口を軽く横へと広げている向こうはこっちを見ないままに横へと歩いていくと、自分の内ポケットに入れてたカギを使って勉強机の鍵付きの引き出しを開けてその中にあったスマホを手に取る。さらに、暗い部屋の中でその顔だけがバックライトで白く照らされる。


 その様子を一度息を飲みこむみたいにしてからわずかに足を数歩進めるみたいにしながらそっちへと近寄って。立ったままに座っているそっちのことを首だけを使って見下ろす。


「これはパパが契約してくれてるのを借りてるの」


 そう言いながら一旦視線をこっちに向けたままに、スマホの裏側を見せるみたいなポーズをしながらゆっくりと語尾を強調するみたいにして話す。言葉と一緒に手が左右に振られてるのを見ていると、ただただ視線を下へと落っことすみたいにしながら喉を奥へと押し込むみたいにしてて。それから言葉になってない声を出しながらわずかに視線を逸らす。


「パパ……」


 その周囲から何も聞こえないせいでようやく聞こえたくらいの声に対して、星田さんの方は回る椅子を操って自分を勉強机と向き合わせてからそっちへと体を近づけるように手を使って椅子を引っ張った。


 それから何も持っていない方の手をその面へと落っことしたままに一度口を噛みなおす。一方で、私はそっちへと近づくみたいにするけど、歩きが止まった後は姿勢をそのままにしてた。


「木月さんって真面目そうだからね」


 それが終わったら、一度だけツイッターの鍵垢を開いてた向こうは親指でタイムラインを軽く確認すると、シャドの名前そのものはもちろんのこと、それを表すあいつとかの言葉も散見されて。でも、そのペースが少し早いせいかそれ以外の言葉は私自身でも追うことができなかった。


 数秒間その様子を私も眺めていると、画面をツイッターから切り替えて一度だけ暗くなったところに私の斜め上の頭の辺りだけ映っている様子を見たと思った次の瞬間にはもうyoutubeの画面が開かれてて、登録チャンネルからシャドの配信のアーカイブを指定していた。それと一緒に、いつも通りの低い声で私たちが住まわされてる施設の外側がずっと映っている様子をただただ撮影している姿があった。


 それをしばらく目を細めて見つめている私に対して、画面の向こうにいる敵はスマホの向きを元へと戻すとまた顎だけを映してそのまま歩き出しているのか、地面の落ち葉が踏みしめられている音だったりそっちに落っこちてた空き缶が転がる音がする。


「で、あいつが木月さんに逆恨みしてる理由は?」


 最初は持ち上げるみたいにしているその声が聞こえた途端、そっちに向けてた顔を机の方へと向ける。そっちでは水色の上にバスケットボールが書いているマットの何もない場所へと目線を下ろすみたいに見つめ続けた。


 でも、それに対して星田さんは椅子を回してこっちを見てくるみたいにしてくると、それの間から、いまだに施設の敷地の中へと入り込もうとしているシャドの声を潜めるようにしているはずなのに急に裏声みたいな高い音を出すのが耳から聞こえてきてた。一方私は瞼をわずかに震わせるみたいにしながらそこを細くしていたけれど、その直後におでこに片手の平の付け根辺りを叩きつけながら顔の向きをそっちに近づける形に変える。


 手だけを落っことして。私はただただカーペットの跳ねるみたいに持ち上がってる繊維を見下ろすみたいにしていた。


「わからない……」


 最初の言葉を言い出すのと一緒にそのまま続けようとするけど、そこで止まってしまって。その途端に星田さんの声が割り込むみたいにしてくる。でも、それもほんの一瞬で消えたと思ったらまた周囲からシャドが訳の分からないことを話している様子以外には何も聞こえてこない時間があって。それに対して私がまた話し始めたら、それが終わったタイミングで星田さんの方から口を開く。


「言いたくないのはわかるけど、でも、ガイジで遊ぶならまずはその障害を分析しないと」


「本当にわからないんだ。だって……」


 向こうの言葉が終わったと思ったタイミングでわずかに足を一歩前に出すみたいにしながら両方の手を胸よりも少し低い当たりで横へと広げるみたいにしてから、さっきよりも大きな声を出すみたいに。でも、途中で途切れたタイミングで足はそのままに腕だけを落っことそうとしたけど、両方の手に少しだけ力を込めているだけにしてそのまま周囲の冷たい空気を感じるだけにしてた。


「私は、カーストでも最底辺で杏しかクラスメイトで話したことなんか、ないし……」


 わずかに、声が漏れるのを繰り返してその言葉を出し続けてる間、私は星田さんの方を見ることができなかった。

読了ありがとうございます。

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