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魔王さま、働いてください!!  作者: 沢山 綱政
第3章 魔王はつらい
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27話 〜強欲と怠惰とスマホ〜

 結局、ルクスが仕切って下の階層へ来た。

 俺の特権が……。


 さて、毎度恒例の硬直タイムです。

 もちろん、クアーラは動けます。


 こうなったら実況するしかないからなー。


 さて! 青コーナーはクアーラ、赤コーナーは強欲さんです!


 おふざけはこのくらいしとくか。


「ワタクシハ強欲ノ宝具。試練ヲ始メマショウ」


 いつものお決まりのように金色の光を放ち、姿を変える。

 今度は女性の姿だ。凄い金持ちそうなオーラ放ってる。


「そういえば武器を持ってきてないわ……」


 あれ? 初っ端から絶望してらっしゃる。

 あっ、武器がないのか。出来るか分からないがやってみよう。


「アイテムボックス」


 おっ、出てきたな。


「取り出し、クアーラの弓」


 アイテムボックスから水色の弓が出てくる。


「クアーラ! ここに武器あるぞ〜!」


 俺は口と目以外動かないので取りに来てもらうしかないのだ。


「なんでそれがここに!? えっと、ありがとうございます!」


 少し混乱していたが、すぐに弓を拾い構えた。


「本当ニ始メマショウ」


 強欲は床を蹴り、クアーラの方へ向かう。

 それを迎え撃つかのようにクアーラは魔法でできた氷の矢を放った。


 強欲はそれを避けるが矢は途中で砕け散り、破片が強欲へ当たる。


氷の刃(アイスカッター)


 氷の刃が強欲へ向かって飛んでいく。


氷結の鎖(アイスチェーン)


 強欲が刃を避けた先に氷の鎖が飛んでいく。

 鎖は当たり、強欲を縛った。


 その時、強欲が笑ったような気がした。、


氷の刃(アイスカッター)


 強欲がクアーラの使った魔法を放つ。


「無駄よ。氷の世界(アイスワールド)


 クアーラを中心に床を伝って辺りが凍りつく。

 強欲の放った魔法はそれと融合し、消えていた。


氷の爆発(アイス・バースト)


 周囲の氷を集め、1つの球体にする。

 その球体を強欲へ向かって放つ。


 その球体は強欲の目の前で破裂した。


氷の世界(アイスワールド)


 強欲が魔法を放つ。効果はクアーラの放った魔法と同じだ。


氷の爆発(アイス・バースト)


 強欲がクアーラと同じように魔法を放つ。

 クアーラはギリギリ避けた。


 そういえば強欲って相手の技を使えるんだっけ?


「クアーラ! あいつは使った技を全く同じように使える固有魔法持ってるからな〜」


 ちゃんと言ってあげる。やっぱり俺って優しい。


「遅いですよ〜!」


 お〜。さっきとは違って可愛く怒られた。

 みんなこれくらい軽く怒ってくれればいいのに……。


「なら、これで!」


 クアーラは深呼吸をし、強欲を真っ直ぐに見る。


絶対零度(アブソルート・ゼロ)


 強欲の周りが凍てつく。

 武器まで凍ってね?


「あ〜! やっちゃった……」


 肩をガックリと落としている。表情とかコロコロ変わって面白……可愛げがある。


 あれ? 動けるようになった。


 強欲が捕まっている氷がバキバキと言いながら割れていく。

 出てきたのは金色の弓だ。


「弓……ですか!」


 クアーラが弓を手に取ると元々クアーラが使っていた弓と一体化する。


 一体化し終えるとより豪華になった。

 なるほどこういうのも強欲なのか。


「私の弓が……」


 クアーラが落ち込んでいるとそれに答えるかのように強欲の弓は金と水色が混ざった弓に変化した。


「……これなら」


 クアーラの手の甲に紋章が浮かぶと強欲の弓はそこへ入っていった。


「じゃあ、次は……」

「怠惰なのじゃー!」


 こいつ、1回ぶん殴ってやりたい。やったら多分俺の手が終わりを迎えるけど。


「てことでセア、ガンバ!」

「はぁ……」


 なぜか睨まれた。なんでだろー?

 そんなことは気にせず進もー!


        ◆◇◇◆


 とある武器をセアに貸してから下の階層へと降りた。

 なんであの武器を使うんだ?


「怠惰、試練、始メル」


 怠惰だから口数も少ないな。

 凄いダルそうだし。


 今度は緑色の光を放ち、姿を変える。

 小さな女の子の姿だ。


「これを使うのは久しぶりですが、勝たないといけませんので」


 セアが持っている武器とは鎌だ。

 死神とかが持っている鎌のように禍々しいのでは無く黒く長い普通の鎌だ。


 メイド服の女性が鎌を振り回すってなんか凄いな。


「今のうちに怠惰の使う魔法について教えて貰えますか?」


 戦う前に聞いてくるとは用心深いな。

 感心、感心。


「怠惰は全能力ダウンだぞ。特にダルさが酷いらしい」


 セアは頷き、怠惰に鎌を向けた。


 怠惰は人差し指を立てながら宙で手を回す。

 怠惰の背中に様々な種類の魔法陣を現れる。


 その魔法陣から多種多様な魔法が放たれるがセアは避けたり、受け流したりして攻撃を回避していた。


「……」


 手を回すのをやめ、セアの方に手を向ける。

 そうするとセアの体が一瞬、ガタンと倒れそうになった気がした。


「……ッ!!」


 セアは一旦飛び退く。少し後ろへ下がると鎌を縦に振った。それと同時に……


風の刃(エアーカッター)


 緑色の風の刃が怠惰へと飛んでいく。


 怠惰が無言でそれを避けるとセアの姿が消えた。どこを見ても見つからない。


「はぁぁ!!」


 セアは鎌の柄の部分(手で持つところ)で怠惰を思いっきり叩いた。いや、ぶん殴った?

 怠惰が体制を崩すと背中を踏む。


 可哀想に……。あれはかなり痛いやつだな。


「……」


 怠惰は無言のまま鎌へと変化した。

 怠惰め、逃げたな。

 セアが手に取り、これまで通りに手の甲の紋章へ入っていく。


「さあ、終わりました。行きましょうか」


 ニコッと微笑むとセアは下へと進む階段へと向かう。

 その時の笑みには「ずっとサボってると同じことをしますよ」的な意味が含まれてた気がする。

 分からなかったことにしとくか……。


 とまあ、こんな早く進めば疲れるよな。

 階段を降りてくとよく階段にある無駄なスペースみたいなところに出る。

 一旦休憩だな。


「ここらで休憩にしようぜ」

「なんじゃ? もう疲れたのか? 妾はまだまだこんなに歩けるのに」

「お前はただ俺の手に入ってただけだろ」


 ルクスは少し仕切った後、階段を自分で降りずにシンの手の紋章に入っていた。

 こいつ1回壊してやろうか。


「うむ! 休憩するのだ!」

「はい、それがいいですね」

「うん、休憩したい!」

「そうだな。休憩しよーぜ」

「少し疲れたので休みたいですね!」

「俺もそろそろ休みたいぞ」


 ルクス以外は全員、休憩したがっているので休憩することにした。

 全員、その場に座った。


「そういや、シンとハルはどうやってこの世界に来たんだ?」


 2人に問いかけるとシンは何故か目を逸らした。


「ああ、それはな。俺のゲームの超レアアイテムをシンが勝手に使ったんだ」


 シンは「ははは」と誤魔化すように笑っている。


「2人は付き合ってるの?」

「いや、それは絶対ない!」


 アモネの問にシンは全力で否定した。


「てか、そもそも俺、男だし」

「今は女だけどな」


 シンは余計なことを言うなと言うばかりにハルを軽く叩く。


「転移したら性転換か……なかなか興味深いな」

「そんなことに興味示さなくていいです」


 セアがこちらをジト目で見てくる。凄い軽蔑されるじゃん。


「誰も触れてませんからあえて言いますけど……」


 クアーラの発言にみんなはクアーラを見る。


「その、すまほ? とは何なんでしょうか?」

「ああ、これだ」


 シンは四角い薄い箱のようなものを取り出す。

 表面にあるたったひとつのボタンを押すとその箱の表面には小さい正方形がいくつか現れる。


 あ〜! これユウキから聞いたことあるやつだ。


「今はこれ自分のステータスを見るくらいしか出来ないんだけどな」

「なんでですか?」

「WiFiがないから」


 シンがそう言うとハル以外の全員が頭を傾げる。


「ならシン、ひとついいか?」

「ん? なんだ?」

「それ、分解させてくれ」


 シンはすぐに手に持っていたスマホを隠し、睨んでくる。


「絶対に、嫌だ!!」

「ちぇ〜」

「もし分解したら息の根止めるからな?」


 まじで初めの頃と比べたら軟らかくなったよなー。だって目がガチで殺すって言ってくるんだもん。


「そろそろ、行きましょうか」

「ああ、そうだな。結構、時間経ったしな」


 全員立ち上がり、階段へと向かう。

 ちなみにルクスは眠っている。

 こいつが怠惰で良くないか?

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