11話 〜リベンジマッチ!?〜
「明後日、2人で街へ行くぞ」
メイラの目が輝いた気がした。
「本当か!?」
「約束したしな」
「ありがとなのだ!」
今にも抱きついてきそうな勢いで飛び跳ねている。
一瞬、犬と姿が被ったんだが。
「明後日は9時頃に迎えに行くからメイラの部屋で待っててくれ」
「わかったのだ!」
元気に答えるとセアが肩を軽く叩いた。
「バロン様、仕事の方は……」
「有給だぁー!!」
そう言いながら全力で走って逃げた。
「はぁ、全く……」
セアは大きくため息をし、呆れたような声を出した。
━━━━━━約束の日━━━━━━
時刻は短針が9に差し掛かるところだった。
「さてと、そろそろ行くか」
転移魔法を使い、メイラの部屋の前へと転移し、部屋の扉をノックした。
「どうぞなのだ」
どうぞと言われたので遠慮なく入るとメイラは白い洋服に赤のジャケットを羽織っていた。
「これ、似合ってるか?」
メイラが少し恥ずかしそうに聞いてくる。
「ああ、凄く似合ってるぞ」
笑顔で答えるとメイラは笑顔で「ありがとなのだ」と言った。
「それじゃあ、行くか」
「行くのだー!」
メイラは元気にそう言うと腕に抱きついた。
「転移」
転移魔法で城下町へと転移した。
◆◇◇◆
「今日も賑わってるな」
周りを見ながら小さく呟く。
いつ来てもここは活気に溢れている。
「面白そうなものを探すのだー!」
メイラはそう言いながら軽く走る。
「おい、はぐれるなよ」
ため息気味に言った。ほんとに健気な犬みたいだな。
「あそこ、凄い人がいるぞ!」
「バーゲンセールでもしてるのか?」
そんな冗談を口にしながら人混みへと向かった。
「〜♪」
近づくととても明るい女性の歌い声が聞こえて来た。
「〜♩〜♬」
女性は飛び跳ねたり、軽やかにステップをして踊っている。
「〜♪!」
右足で地面を力強く叩き、笑顔で歌い終わる。
すると、歓声が沸き起こる。
周りからは「アンコール」や「凄いわ」と褒め讃える声が聞こえた。
「こんな凄いやつがいたんだな」
そんなことを呟き、メイラの方を見ると目が目が輝いていた。キラキラと星が見えそうなくらいだ。
「バロン! あの二人、成長したらかなり強いぞ!」
歌を歌っていた女性とその脇にいた男性に指を指した。
「ほんとに戦闘狂だな」
つい苦笑してしまう。
「それよりも行きたいところがあるんだろ?」
微笑みながら聞くとメイラは「うむ!」と元気に答えた。
◆◇◇◆
「で、行きたかったところは本当にここか?」
目の前にはドーム状の建物が建っていた。
なにかの冗談だと信じたい。
「ああ、ここで間違いないぞ?」
メイラは首を軽く傾げながら答える。
「なあ、ここってどこからどう見ても闘技場じゃねーか!」
ツッコミを入れるかのように大きな声を出してしまった。
「今日はあの日のリベンジなのだ!」
俺に指をさし、足を肩幅開きながらそう言った。
「はぁ、わかったよ」
ため息をしながら闘技場へと入って行った。
◆◇◇◆
2人は受付へと向かった。
「ようこそ、トーグ闘技場へ」
受付の女性は笑顔で話す。
「今日はどんなご要件でしょうか?」
「闘技場を一部屋貸してほしいのだ!」
メイラは元気にそう言った。
━━━━━━━闘技場━━━━━━━
久しぶりだね! ティクだよ!
最近、全然出番がなかったよ……
そんなことよりも闘技場について話していくよ!
この施設は意識を仮想世界に飛ばすことにより何個も闘技場を作っているんだ!
君たちの世界で言うゲームや仮想通貨だね!
ちなみに一定以上の痛覚の遮断や死んでしまった場合は強制離脱させる機能もついてるよ!
今回はここまで! またね〜!
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「身分証明書等はお持ちですか?」
受付の女性が尋ねるとメイラは涙目で俺の方を見てくる。
「バロン……身分証明書を家に忘れたのだ……」
メイラは見るからに落ち込んでいた。
「……俺が出すよ」
受付の女性の前に出ると人差し指を口に当てながら身分証明書と貸し出し料金分のお金を出した。
これで意図が伝わるといいけど……。
「なっ! ……失礼しました。番号002の扉へどうぞ」
俺の顔を見ながら扉のキーカードを渡した。
「ああ、ありがとう」
そう言うとメイラを連れて002の扉へ向かった。
◆◇◇◆
扉に入ると1人用のソファーが2つ置いてあった。
「これに座ればよいのか?」
メイラはそう呟きながら座ると眠ったように意識を失った。
「行くのが早いな……俺も行くか」
ソファーへ座るとすぐに意識を失った。
◆◇◇◆
「おぉ〜これが闘技場か」
周りを見渡す。作り物の体なのにとても感覚がリアルでこれを作った人は尊敬に値するな。
「さあ、バロン! 戦おうなのだ!」
メイラは目の前に現れた聖剣を掴み取り、構える。
「ああ、わかったよ」
マジックボックスから漆黒の剣を取り出した。
「いざ、尋常に……」
メイラが右手の剣を振り上げる。
「「勝負!!」」
同時にそう言うと真正面から剣でぶつかり合った。
あ、痛みもリアルなんだな。




