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音
僕が立ち止まったら
君は振り向いてくれるだろうか
僕が不意に零した涙を
君は拭ってくれるだろうか
突き放して解りたい
答えは既に知っている
君が明るいなら僕は暗い
違いを押し付けて腐りたい
白と黒しかない世界
自分の型を線で引く
擦れる黒は不協和音
それでも僕の存在の証
唇噛んで空仰ぐ
僕は世界の片鱗だ、から
間違うことも躊躇わずに
躍る指先 弾ける旋律
白と黒しかない世界
だから間を創りたい
目に見えない振動に
狂うよな感情を打ち付ける
混ざれ吐息
交ざれよ心
死に場所で生きるのは
もう、疲れたんだ