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造花
ねえ、わたしがしぬまえに
きいろの造花をください
いのちに触れないように
いきていたいから
ねえ、そんなかおしないで
えがおの貴方をください
いのちが震えるような
さいごがほしいから
からすは遠くへいったわ
きっとわたしはついていくの
だってとってもめだつのよ?
あおいそらに真っ黒なんだもの
でもなぜ染まらないのかしら
そらにあおはたくさんあるのに
いってたしかめたいの
からすに触れたいの
翔ぶようなしるしがほしいの
いきたいの
わたしにいろはないから
いきた跡でそめたいの
貴方がもってるそのはなを
わたしにください
けっしてかれることのない
貴方がもってるそのはなを