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独 白

ご覧いただき、またお気に入り登録していただきまして、ありがとうございます。


注意点として前書きをば書きました。


サブタイトル通り、今回は2人の会話からリューオーの部分だけ抜き取ったというような、変わった文章の仕上がりとなりました。


申し訳ありませんが、それをふまえたうえでご覧下さいませ。


引き続き、宜しくお願いします。

わたしは8回ほど、世界から世界へと渡っています。


12歳頃を皮切りに、転々と世界を移動してきました。


この世界では20の頃から住んでいて、珍しく長い滞在です。


……旅行感覚で言うな?


いえ慣れてしまえば、そう思いますよ。


ときには3日で異世界へ行く、なんていうことがざらでしたから。


ただ渡った直前は未だに慣れないものです。


例えば今の世界であれば、わたしは学生ということになっていました。


周りが当たり前のように自分と関わりを持っているような振る舞いをしていたものですから、戸惑い、驚きました。


見知らぬ方々が、わたしを知っているということに、今ではよくしていただいて大変失礼だと思いますが、当時はひどく気持ち悪さを覚えたものです。


それ以外は何不自由なく、郷に入っては郷に従えといいますか、そのまま勉学を励み、わたしは教師となりました。


そこであなたと出会ったのです。


予想していたとはいえ、まさかあなたがアクマとなり、わたしと契約をするなどということになるなんて、思いもよりませんでしたが。


すいません、つい思い出し笑いを。


……ええ。幼い頃、わたしは奴隷だったところを、あなたに助けられたものですから。


今はわからずとも礼を言わせてください。あのときは、ありがとうございました。


話を変えますが、花姫は今、何度世界を、あなたの言葉でいうと『とりっぷ』しているのでしょう?


……そうですか、2度目。


やはりお互いてんでんばらばらに、世界を渡る回数が違うようですね。


……ええ、そうです。


あなたとわたし、何度となく必ず会うことになるんですよ。


花姫と、馴れ馴れしくつい呼んでしまうのは、そのせいです。


なるべく気をつけますが……そうですか?いえ、ありがとうございます。


これから先、過去のわたしも、またもしかしたら未来のわたしも、あなたは会うことになるでしょう。


そのときは宜しくお願いしますね。


……あの頃と逆の立場だと思うと、少し面映ゆい気持ちになります。


こういう、ことだったんですねえ。


8回転々と移動し、花姫とわたしが会えば違う世界へ行く、あなたの年齢はほぼ変わらずといったところまでは、わかりましたが。


あなたとわたしが、移動する原因そのものはわからずじまいです。


……ええ、しかし9度目以降の花姫には会っていないので、もしかしたら、わたしはようやく終わりが近づいているのかもしれません。


え?


どういう世界を渡ってきたか、ですか。


お返しと言ったら、あなたは気を悪くしてしまうでしょうか。


けれど未来の花姫が言ったことですので、わたしもそうさせていただきます。


『 知ってしまえば、面白くないでしょう? 』


ふふふ、悔しそうで何より。


……ようやく花姫に勝てたような気がします。


ただ、少しばかりわたしが体験した話はできましょう。


未来の花姫もそうでしたし、ね。


それから、この世界についてならいくらでも。


……さて、何から話します?


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