表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/25

変化?


その世界には通用しても、異世界に行けば通用しない。


例えば教科書とノート。


言葉も文字も違うのだから、異世界の文化や、歴史、思想も違う。


その世界にしかないモノ……魔法や怪物といった空想物だと思っていたモノが、そこにある。


それらがある、通用するだなんて教科書は教えてくれないし(当たり前だけれど!)、役に立たなかった。


友達とのやりとりで描いたラクガキを見て、思い出し笑いをするくらいしか使えない。


例えば携帯電話。


家族に連絡をとりたかったけれど、とれなかった。


メールの内容を見て懐かしむ。


イタズラで撮った兄妹たちの、ふざけた画像を見つめる。


そんなことしか、できないまま。


例えば学校指定の制服、体育着。


1度目の世界で、領主のおじさんが保護者ということもあり、あたしは常にドレス着用だった。


淑女はズボンを履かないだとか、足がでているヒダスカートはみっともないとか恥ずかしいとかで。


あたしは使えないそれらを鞄に詰め込むしかなかった。


……鞄を持ってきてくれたリューオーに、本当感謝だ。


なかったらと思うと、どうすればよかったんだろう、あたし。


教科書は全てなくしたというわけでないから一部の授業は忘れたで押し通す。


体操着や制服……最悪私服で過ごさなければならなかったということか。


……それはかなり嫌だな。


ないないなくした!どうしよう!!って、今頃慌ててる頃かもしれない。


土日は兄やリューオー、もしくは姉が庭教師兼見張り役で、妹と、死に物狂いで勉強した。


あまりのバカさ加減に、呆れかえられる。


さすがにリューオーに教えてもらった時は恥ずかしかった。


そして月曜日。


久しぶりの制服は、ちょっときつめ。


太ったという事実に少し焦った。


久しぶりの学校は、かなり緊張する。


心臓の鼓動が激しくて、自分の心臓の音が聞こえるほど。


友達におはようというのが、なんとなく気恥ずかしい。


今まで先生に、どう接していただろう?


授業がつまらないと思っていたけれど、こんな面白かったっけ??


テレビの話や流行の話についていけなかったけど、友達と冗談を言い合うのは、楽しいと思う。


いちいち感激しているあたしに、何か変だと思ったらしい。


平常心を保っていたようだったけれど、周囲にはバレバレのようで、友達の一人が、休日何かあったのかと聞いてきた。


どう言えばいいかわからないけど(正直に言っても夢だとか妄想だとか言われるだけだと思う)、何もないと言うほうが無難だと思ってそう言った。


「ウソ、だって顔が変わった」


「なんかフンイキ変わったよね」


「大人っぽくなったかんじ~」


……彼女たちが言った言葉は何気ない一言だったかもしれない。


けれど突き刺さるように痛かった、実際友達より最悪(早生まれの友達と、あたしの年の差で)2年は年上だから。


変わったらしいあたしを見て、彼女たちはカレシができたんじゃないかどうかで盛り上がる。


……鞄の中身は確かに全部使えたけれど。


元々住んでいた世界だけれど、何かが違う。


居心地悪くて、違和感を感じた。


元に戻った、帰れたことは、嬉しいはずなのに。


なんとなく、あたし一人と世界、線引きされたような気がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ