表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/25

風呂場

4度目のトリップは4時間強。


長く見積もってもせいぜい半日だったことだろうと思う。


リューオーに会って、2,3分といったところか。


こういうこともあるんだなあ、と慣れた自分がいて怖い。


次で終わることを祈るけれど。


リューオーは8回もトリップしたと言っているのだから、あたしも8度体験することになるんだろう。


元に戻れる日はいつ?


……そういえば結局あの、男の名前はわからなかった。


また会うってどういう……


もしかしてあの男が黒幕とか……


ぐだぐだと、長く考え悩む。


そんな暇があるほど、しばらく暗い闇の中に、あたしはいた。


海のような、広く深い水の中にいる感覚。


ふよふよとただよう、あたし。


ここは、なんとなく寂しいところだと思った。


やがて浮き上がる感覚がした。


そして、気づけば風呂の中だった。


な ぜ だ


案の定、服はびしょびしょに濡れている。


さっきまで乾いているような感じだったような気がしたけれど……え、今まで本当に水につかっていたの?


いやいや水に浸かっていたとか、ただよっていた感覚はあったけれど、あくまでもあれは、暗いが広いところだった!


こんな、狭い、風呂場に沈んでなんかないよ!!


……んん?


それは見慣れた風呂場だった。


定位置に置かれている、姉は気に入っているのに家族に不評のシャンプーとリンス。


しんぷるいずべすと、な両親が使っている石鹸と、金属で作られたひつじの石鹸台。


香水や体臭が気になるという、妙に鼻が鋭い兄が嫌々使わなければならないというボディーソープ。


妹の、入浴剤の中に入っているおまけのおもちゃコレクション。


そしてなにより。


あたしの、へちまたわしが!!


……。


ここは、あたしの実家なのでしょうか?

間を開けてしまいました(・ω・`)


へちまたわし→最初痛いものですが、だんだん水になじんでくると、やわらかいスポンジになり泡がたくさんあっていいんですよ、泡が。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ