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結 末

短編のつもりでしたが、思ったより長くなってしまったという……なので、淡々としているのはそのせいです。

恋は盲目、ハート型。


脳は花畑、バラ色人生。


今のこの男を表現するなら、きっと、いや絶対そうだろう。


反してあたしはそんな男を見てヒいている。


そして人生どんぞこっていったところ。


「ああ、やはりあなたは、わたしの運命のひとですね……」


さあ今すぐにでも婚約・結婚、いえもういっそ身を結びましょう!


そう言って暴走する派手派手しい金と白の軍服を着ている妙にキレイなその男が、あたしを、いわゆるお姫様抱っこして、どこかしらへ連れて行こうとする。


「ちょっ、何でそうなるんですか!!」


ていうか、


展 開 が 早 す ぎ や し ま せ ん か ?


いくらキレイな男とはいえ理不尽なその物言いに納得がいかない。


いやそれより何より、そんな展開なんて望んでもいないし!!


顔をばしばし叩いたり胸をどんどんと殴ったり、足をばたばた蹴ってみたり。


暴れまわってみるけれど、がっちり押さえつけられているために、足は未だに地をつかずに逃げずじまい。


ようやく下ろされたと思えば、ベッドの上だった。


「大人しくして」


にっこり笑うけど、何か悪だくみを考えてそうな顔つき。


逃げようとすれば、ちゅー。


両手が掴まり、気づけば押し倒されてる。


何度も抵抗して暴れているのに、ずっとちゅー。


「あなたはまだ頭では認めていないようだけれど」


息絶え絶えなあたしを見つめる男は、目を細めて優しく微笑む。


「いくつの世界でも、どんな理由でさえも、あなたとわたし、巡り合えたでしょう?」


これを運命として何とよびますか。


男は浪漫めいた口説きを耳元で甘くあまく囁いた。



そんなのもう、呪いってやつじゃない?



無理矢理にもほどがあるよ。


男を一睨み、あたしは男の首を、それも思いっきりかんでやる。


なのに男は、くしゃりと顔を歪んで笑うのだ。


ああくやしい。


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