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迷惑
家庭科部に入るんじゃなかった。中学と同じように、バスケ部に入れば良かった。
今更後悔しても仕方ない。頑張ろう。
「いい感じに焼けたよ」
笑顔で言う木下君。手には、美味しそうなハンバーグが乗った皿を持っている。
「いい感じに出来たね」
「本当だねー」
背後からの声に、私は慌てて後ろを見る。
そこには、仁王立ちになっている部長がいた。
「これ、木下が作ったでしょ」
……やっぱりそう言うと思った。
「はい」
素直に答える木下君。
「全て鈴本にやらせろって言ったよね?余計な事をするなとも言ったよね」
なにそれ。
「はい。すいませんでした」
なに?どういうこと?