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二重彼氏  作者: 風宮吠魅
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完成

 先輩達が作った付け合わせの野菜を乗せ、用意してあるソースをハンバーグにかける。


「出来た!」


 思わず笑みがこぼれる。初めて自分1人で料理を作ることが出来た。


 これでもう弟に馬鹿にされないもん!


 私は、ポケットからケータイを取り出し、写真を撮る。


「おめでとう」


 背後から部長の声がした。今さっきの怖い顔を思い出してしまう。


 恐る恐る後ろを見ると、部長は笑顔だった。


「木下がやらなくても出来たじゃん」


「はい!」


 部長は私の頭を撫でる。何だかお母さんに誉められるみたい。


「1人で出来るんだから、木下に頼りっぱなしにしちゃダメだよ」


「はい」


「……そういえば木下は?」


 部長は辺りを見渡す。


「トイレに行きました」


「そっか。じゃあ先に食べる準備しようか」


「はい」

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