表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Realigi(レアリーギ) ━━世界が誰もに微笑むなら━━  作者: うさぎさん⭐︎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/32

Realigi 6 第一部 第三章 紫と青 第一話 「ゆりかごの少女」



   1


『…………なれる、のか?』

『不思議な力で━━、オレの、この紫の瞳は……青く、変化できるのか?』

 わたくしに、力があったら……

『海の神よ、この子をどうか抱き留めたまえ』

 せめて、あなたの夢だけでも━━

 叶え、られたら……


 波音がしている。

 赤い髪の青年が、腕組み、海を見ている。

 東に停泊している船に目を移し、彼は目をすがめる。

「ふん、あんな船、俺の船が完成すれば、足元にも及ばぬわ!」

 港は黄昏色に染まっている。昼と夜の間の、この微妙な時間が、彼は好きだった。

 世界は色を変える。

 黄、朱、赤、紫━━。

 変貌の時間。

 何かが起こりそうで、胸が弾む。

 やがて日が沈み、よいと呼べる時間になる。

 目の端で━━西で、光が起こる。

「……?」

 金色の光は、もちろん夕日ではなく━━……

 宙に浮かぶ光が弾け散り、そこから何かが落ち、海にしぶきが起こる。

「なんだ、あれは⁉︎  おい、誰か!」

 側近たちが海へ飛び込み、落ちた何かを抱え泳ぎ、それを埠頭ふとうに引き上げる。

 ━━男。

 まだ、若い。

 十五、六くらいか。

「こりゃあ、おもしれぇ!」

 彼はしゃがみ込み、側近たちをねぎらいもせず、黄緑色の髪の少年を見つめる。

「光の中から現れるなんて、まるで、仙人だな!」

「王子、この者には、まだ息があるようです」

「たりめーだろ、仙人が死ぬかよ? ━━気に入った」

 王子は気を失ったままの少年を見て笑う。

「たとえ仙人だろうとそうでなかろうと、どうでもいいわ! 連れて帰る‼︎」


 彼誰時かわたれどき

 東の空に、金色の光。

 それが、海へと落ちゆく。

「…………!」

 紫色の髪の娘が、息を呑み、隣に立つ水色の髪の青年を仰ぎ見る。

 青年は浜辺から駆け出し、沖へと泳いでゆく。

 金色に光る球体━━海に浮くそれは、まるで揺りかご。

 揺りかごには、少女が目を伏せ、横たわっている……

 髪が広がり、金色に染まった彼女は、神々しいほどに、人を惹きつける。

 青年は、息を呑み、しばし少女を眺める……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ